ボリショイ劇場 & シドニ-オペラハウス観劇記

元モスクワ、現在シドニ-赴任の元商社マンによるボリショイ劇場やシドニ-オペラハウスなどのバレエ、オペラ観劇記です

新潟中越沖地震チャリティーバレエガラコンサート 新宿公演

2008年09月23日 | Weblog

東京特派員Aさんより寄稿頂きました。写真はパンフにAさんが貰われたステパネンコのサイン。

新潟中越沖地震チャリティーバレエガラコンサート

ステパネンコの来日で、ボリショイファンにも注目されたガラ。その素晴らしい千秋楽を、9/1新宿文化センターで見ました。第一部、第二部が古典とモダンのバレエコンサート。最後に、演出に工夫を凝らし皆が参加した「ドンキ」。その後、元XJapanTOSHIのピアノ演奏と歌のコンサート、3曲。(その1番目にメルクリエフと女性二人とのコラボ作品あり)

順序逆ですが、まずはステパネンコ登場の、第二部最後の演目からご紹介を。

  フィナーレの「ドン・キホーテ」

2幕の居酒屋の場面と3幕のグランパ・ド・ドゥを上演。

キトリ:ステパネンコ、バジル:アントン・コルサコフ

闘牛士:メルクリエフ その彼女、メルセデス(?):コレスニチェンコ

酒場の女:アンナ・パシコワ、酒場の客:(ロミオの衣装のまま)イェブラ、酒場のボーイ:クズネツォフ、マルテニュク他。

    ドンキの2幕、バジルとキトリが居酒屋に来て乾杯。

    メルクリエフの闘牛士の踊り③闘牛士の彼女メルセデスと、そこへジャンプして割って入る赤ドレスの女(パシコワ)。闘牛士を巡る争い。長身細身セクシーな二人の美女が、睨み合い声を上げ、踊りで火花を散らす。(近年稀な本格的なキャラクターダンスシーン)ドレスの裾の翻りまで、洗練されたスパニッシュダンス。演出の完成度の高さ、演舞融合の迫力。メルセデスが背をそらせ足を踏み鳴らし、テーブルの上で踊るシーンでは、脇のクズネツォフが赤マントを振り廻す。周囲の酒場客役の手拍子や「オーレ!」の掛け声で盛り上げた。

    ステパ様の居酒屋飛込みシーン。なぜかロミオ(を第2部で踊ったイェブラ)が酒場に居て、腕の中に飛込むキトリをキャッチ。ステパ御大思いきり飛込み、キャッチしたイェブラの腕から、キトリの上体がはみ出しずり下がる。ステパ姉、飛込みの身体が軽い。

    ドンキ3幕、グラン・パ・ド・ドゥ

コルサコフが最初のバジル。しかし、途中でキトリの踊りのパートナーがメルクリエフらに入れ替わり。キトリと踊りの無いダンサーも、キトリにちょっかいを出す。例えばマルテニュクが跳んで、キトリの前に片膝ついて降りて求愛するも、すぐに他のパートナーに横からキトリをかっさらわれる。メルクリの闘牛士は、キトリと別れた後、脇で椅子に座りメルセデスと酒を飲む。最後はキトリの相手はコルサコフに戻るが、コーダを踊って端に来たバジルが、ついでにメルセデスにキスしたり、男女入り乱れ、恋と浮気の花が咲く。

ステパネンコのヴァリアシオン。大きな扇使いも鮮やかに、ロシア式のパッセの連続を軽々と。アチチュードの脚の位置も苦もなく定位置に綺麗に決る。グランフェッテも前半にダブル数回、最後にトリプルで、貫禄の技術だが、肩の力が程よく抜けた、軽やかな踊り。今回、全体に彼女は踊りが軽くなった。(コルサコフは少し怪我してるのかも(?)。肩かしら?と思った。もしやキトリの片手リフトの練習で痛めたとか?)片手リフトは無しでも満足。

 



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