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ボリショイ劇場 & シドニ-オペラハウス観劇記

元モスクワ、現在シドニ-赴任の元商社マンによるボリショイ劇場やシドニ-オペラハウスなどのバレエ、オペラ観劇記です

新国立劇場バレエ団『椿姫』 7月2日

2010年07月16日 | Weblog
Nさんからの追加寄稿です。

新国立劇場バレエ団『椿姫』

7月2日(金)
マルグリット:本島美和
アルマン:ロバート・テューズリー
アルマンの父:森田健太郎
プリュダンス:厚木三杏
伯爵:イルギス・ガリムーリン
ガストン:逸見智彦

本島さんは様々な感情を丁寧に細やかに表現していた。
最初アルマンに求愛されたときは
ツンと澄まし、社交界で生き抜いてきた女性らしい
気の強さが表れていた。
しかし徐々にアルマンに魅せられる中で、
誰かに心から愛されたい、身を任せたいといった
脆い一面が見え始め、その過程がとても良かった。

特に心に届いた場面は
郊外の別荘での、
アルマンを想いながらのソロである。
アルマンとのパ・ド・ドゥを再現したりと
幸せの絶頂にいるときで、
ここばかりは病気の身であっても
ジャンプは力強さがあり、
未だ嘗て味わったことのない喜びが
全身から表れていた。

テューズリーは伯爵のときとはがらりと変わって
純情な青年であった。
特にマルグリットを見つめるときの目の色が
メラメラと燃えているかのように
情熱に溢れていた。

少々残念だったことは、
本島さんとテューズリーさんのパートナーシップが
しっくりこなかった点である。
手の差し出しやリフトのタイミングが合わない箇所が
いくつかあった。
2人ともソロはとても良かっただけに
パ・ド・ドゥにおいても感情の高ぶりが感じられれば、
より心に刻まれる舞台になったことであろう。



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