Nさんより二日目もアラジンをご覧になったとのことで寄稿頂きました。
明日もいらっしゃるとのこと、比較が楽しみですね。
{入りですが、初日は平日夜というもこともあり
満席までにはいきませんでしたが、本日はお子さんを始め1,2階席はほぼ埋まっていました。」
とのことですので震災での自粛から大分 日常に戻ってきているようですね。
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新国立劇場バレエ団『アラジン』
アラジン:八幡光
プリンセス:小野絢子
マグリブ人:マイレン・トレウバエフ
ランプの精ジーン:吉本泰久
アラジンの母:遠藤睦子
サルタン(プリンセスの父):イルギス・ガリムーリン
オニキスとパール:さいとう美帆 高橋有里 大和雅美
:菅野英男 福田圭吾 原 健太
ゴールドとシルバー:西川貴子 丸尾孝子
:貝川鐵夫 小笠原一真
サファイア:湯川麻美子
ルビー:長田佳世 厚地康雄
エメラルド:寺島まゆみ 寺田亜沙子 古川和則
ダイヤモンド:川村真樹
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アラジン2日目、前回この作品で主役デビューを飾った
八幡顕さん、小野さんペアを観てきた。
八幡さんのアラジンは元気一杯なやんちゃな男の子で
スピード感、爽快感があった。
どんなに走り回っていても余裕の表情で、スタミナの凄さに脱帽した。
洞窟の場面で宝石役の1人の衣装の一部が落ちるアクシデントがあったが、
中央に出てきた際にさりげなく拾っていき、流石であった。
あとに登場するダンサー達は大いに安心したことと思う。
舞台に1人きりになる場面がいくつかあるが、
以前にも増して舞台姿が大きくなったように見受け、
今後の活躍が益々楽しみになった。
小野さんのプリンセスは控えめで可憐な姫であった。
市場に降り立った瞬間、周囲を柔らかな空気で包み込んでいて
心優しさや清らかさを感じた。
後半のマグリブ人を誘惑する踊りは色っぽさがあり、観ていてどきっとさせられた。
アラジンへの合図もなかなか大胆で
従来のプリンセスの生活では考えられない行動だったであろう。
アラジンに出会ったことで心の奥底に眠る強さが出始め、
プリンセスの変化、成長ぶりが感じられる一幕であった。
その他特に印象深かった場面やダンサーにも触れていきたい。
まず、ジーンとお付き達が踊る場面である。
決して大人数ではないのだが、
よく動き、徐々に人数が増えていく振付のため
舞台全体が大きく見えてくる。
インドのミュージカル映画を彷彿とさせ、
舞台は勿論、客席の熱気もぐんぐんと上がっていった。
アラジンの友人役の菅野英男さん、福田圭吾さんは
どこか生真面目そうな雰囲気があり、
アラジンの遊び仲間兼、穏やかに見守る良き理解者のような人物で
個性のバランスがとれた3人組であった。
ルビーの長田さん、厚地さんの力強く、
燃えるような情熱的な踊りも脳裏に焼きついている。
ダイナミックで難易度の高そうなリフトもスムーズで、
高揚感たっぷりに魅せてくれた。
エメラルドの寺島さん、寺田さん、古川さんの
千手観音の如く広がり、俊敏に動く腕の表情が面白く、
見応えがあった。
1幕の市場に登場する占い師の今村美由起さんにもご注目いただきたい。
ゴージャスな衣装を纏い、上手側前方に絨毯を敷いて座り、
踊り子に集中を妨げられながらも水晶に手を翳し、
占いに邁進している様子が健気である。
また、途中で立ち退きを命じられてしまい、
引っ込んでいく姿がまた切ない。自然と目に留まる存在であった。
明日は初役組の福岡雄大さん、さいとう美帆さん主演である。
全幕を通して組むのは初めてのペアで、大変楽しみである。
新しいアラジンとプリンセスの誕生に期待したい。
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