選択の化学

人生は選択肢で溢れている。
どんな仕事をするか、誰と付き合うか、から
何を食べるか、どんな服を着るのか、まで
誰もが、たくさんの選択肢の中から自分の意志で選んで
楽しく快適な人生を送ろうとしていることだろう。

動物は状況を自分でコントロールしたい欲求があるらしいので、
選択肢が少ないと思い通りにならずにストレスになるんだそうだ。
だから「選択」の自由がある分、状況が悪いにも係らず
動物園の動物よりも野生の動物の方が長生きするらしい。
確かに人間は受動的に与えられた状況よりも、自分から能動的に選んだ状況の方が、
良い反応を示すものだろう。
僕も無理矢理勉強させられてた中高生の時は全くやる気になれなかったが、
今は喜んで講習会に参加してたりするし。
しかし、選択肢が多過ぎると逆効果になるというのも面白い。
選択肢が多すぎると、満足と後悔の事前判断において、判断停止に陥ってしまうそうだ。
人間は一度に７つ前後以上のものを処理できないらしい。
確かに、100種類もある商品の中から好きな物を自由に選んで良いと言われても、
よほど興味あるものでもなけりゃ、全て吟味して選ぶなんて面倒臭くてしないだろう。

そして自分の意志で選んでることも、本当に自由に選択しているのだろうか？
国や文化、人種、宗教の影響はもちろんのこと
自分の経験や人の話によって左右されていないだろうか？
または宣伝などのイメージに洗脳されてはいないだろうか？

と、「選択」という視点から、人間の行動を考えた面白い本でした。

それにしても、生涯に渡り、どれを選べば正解なのかの答えがない選択を
続けないとならないというのは大変なことですね・・・