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きまぐれmokko

ハプニングに愛された管理人の
日常的な非日常と呟きを綴ってます。
ひまつぶしのお供に( ̄▽ ̄;)ゞ

緋色の迷宮/トマス・H. クック

2012-07-29 | 読んだ本

著者:トマス・H.クック
訳者:村松潔
出版社名:文藝春秋
発行年月:2006年09月
サイズ:371P 16cm

近所に住む8歳の少女が失踪し、ひょっとすると自分の息子が誘拐し
いたずらして殺したのかもしれないという不安。
自分の兄もそういう性向を持ち、事件に関わっているかもしれないという疑念―
自分をつくった家族と自分がつくった家族。
確固たる存在だと信じていた二つの世界が徐々に崩れはじめるとき、
どうすればいいのか。
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 ←参加してます

初めての作家さんです。
はじめから家族が崩壊するという前提で書かれていて
回想のような感じになっています。
主人公は一家の主人:エリック。
見栄っ張りの父親が借金地獄に陥り、母は事故死、
妹は病気で早くに亡くなり、兄は父に疎まれていたが
エリックは父親から可愛がられ、エリートが通う大学にも
通わせてもらい、美しい妻と結婚して店を構え子供も出来た。
自分で築き上げた新しい家族に満足していたある日・・・

息子のキースがベビーシッターを頼まれた近所の家で
8才の少女が行方不明になり、最後に少女と一緒だった
キースに疑いがかかる。
息子を信用したいものの、思春期真っ只中のキースは
家の中では引きこもりに近い状態で会話も少なく
更に真実を語ろうとしない。

警察から事情を聞かれたり、行方不明の少女の親からは
キースが犯人であるかのように疑われ、ニュースでは連日
少女の行方不明事件が報じられ、町の人たちとのやりとりも
あからさまではないにしても、ぎこちなくなっていく。
次第にエリックは疑心暗鬼に陥り、息子だけでなく
妻や兄、父や死んだ母に対してまで不信感を募らせる。
一度疑いを持つと、その疑惑は雪だるま式に膨らんでいき
今まで築いてきた全てが揺らぎ始める。

キースは本当に少女を拐かしていないのか?


これは・・・ミステリなんだろうけど、どちらかと言えば
家族とは何ぞや?というテーマの方に重きを置いてる感じ。
通常は、こういうものは読まないんだけど、
思ったより読みやすくて、少女を誘拐した犯人の事も気になったので
読んでしまいました(^◇^;)

自分にとって都合の良いことだけを見て、都合の悪いことは見ない。
見なければならない時は、都合のいいように解釈をする。
全てが受身で、自分から挑もうとはしない。
主人公エリックは、まさにそんな男だったりします。
あぁ~嫌だなぁ~(-。-;)

そして追い詰められて初めて色んなことを考え出したら
疑心暗鬼に陥って暴走・・・
あぁ~なんてこった(||||▽ ̄)
そして、そりゃないよぉ~って終わり方なので
後味がよくないです。
なんというか読みやすくて読ませられたのに
虚しさが残ってしまいました(;´д`)トホホ

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