午後の空は今にも雨が振り出しそうな空模様。
午後から大阪の日本橋の国立文楽劇場に行ってきました。
今日は文楽ではなく、「天王寺舞楽と高野山の声明」です。
劇場は補助席が出るほどの大賑わいで、最後列にはテレビカメラが数台。
きっと後日NHKかなんかで放映されるのでしょう。
それとも、記録映画として文楽劇場で公開?
恥ずかしながら、舞楽を観たのも声明を聴いたのも初めての経験です。
舞楽というと、昔昔、いかにも大映という連続ドラマ「不良少女とよばれて」で
伊藤麻衣子が踊っていたのを観ただけ・・・
声明も、仏教系の中高校に通っていたのに、しかも真言宗系の学校だったのに・・・。
「笙(しょう)」「篳篥(ひちりき)」「横笛(おうてき)」などの吹物、
「釣太鼓(つりだいこ)」「「鉦鼓(しょうこ)」「鞨鼓(かっこ)」「三ノ鼓」などの打物。
その音に引き込まれてしまいます。
舞楽の舞いもまた歌舞伎舞踊とは異なり、
独特の立ち居振る舞いに目を奪われました。
一部の「振鉾」「甘州」は歌舞伎で言えば「道成寺」や「勧進帳」のようなりっぱなもの、
二部の「胡徳楽」は歌舞伎で言えば「棒しばり」のようなこっけいな舞。
題材も、仮面をつけた登場人物がユーモラスな仕草で酒を勧め進められ酔っ払うというものです。
声明は、僧侶たちの独特のメロディーにのったお経がやじの知らない世界です。
「理趣経」だけが、普段接する読経の感じでしたが。
大きなホールで読経の声が響き渡ると、別の世界に迷い込んだ気持ちがします。
やじの出身校は、その周辺では、市民会館などよりずっと近代的なホールを持ち、
収容人数1300人、立派な音響効果で舞台装置もそこそこでした。
そこで毎月「感謝祭」ってのがあって、全校生徒が読経をし、さまざまなものに感謝をするという行事でした。
久々にええもん見せてもらいました。
でも、会場のあちこちで船を漕ぐ人が。
途中の休憩時間には隣の人が「ええ子守唄やったね~」って・・・
もったいない。
きたも誘ったのですが、一言で却下されました。
きっと一緒に来ていても船を漕ぐ一人となっていたことでしょうね。
二時間半ほどの公演の後、劇場を出ると土砂降り。
久しぶりのまとまった雨でした。
同じお経でも派によって音調が違っていたりするのが興味深いですよね。
国立劇場では東大寺の声明公演がありますが、すでにチケット完売で駄目みたいです。
確かもうすぐ大阪で声明衆と正倉院に納めらられている楽器を復元した演奏会があると思いましたよ。