研究留学ブログ~ボストン~

留学までの準備段階、ボストン留学の記録など

凱旋門賞

2006-10-09 01:55:22 | ボストン観光
凱旋門賞を友人とその友人の協力でビデオ観戦。Youtubeの映像で、ソースはどうやらNHKで放送されたもののようです。

で、感想・・・。
特に何も思い浮かびません。改めて強さを認識したレースでもなく、かといってディープインパクトが「井の中の蛙」だとも思いません。リアルタイムで見ていないからなのでしょうか、3着という結果を知った上での観戦だったからかもしれません。悔しいとか、残念だという気持ちもないですし、逆にざまぁみろとか、恥さらしと思ったわけでもありません。

日本馬のレベルは今年のドバイにおける一連のレースからも分かるように、遠征という不利な条件下でも世界に通用するレベルにあることは言うまでもないでしょう。しかしドバイのレースは特殊な条件で、出走馬のほとんど(全馬?)が遠征という同じ土俵の上で戦っているということを考えなくてはいけないかもしれません。今回は一頭の日本馬と欧州勢という対戦構図で、欧州コースに慣れた馬に対してディープが挑んだのだと思います。ジャパンCで日本馬が善戦しているのは、日本馬の能力が絶対的に優れているというわけでもなく、欧州・北米・豪州の馬たちには「遠征」というハンデが課せられた上での対戦だからだという見方もあります。日本馬のジャパンC勝馬の能力を否定するわけではありませんが、鳴り物入りで参戦した外国馬が惨敗する様を見ると、そんな考えも頭をよぎります。

ディープの敗因は関係各所で盛んに議論されていますが、誰の責任でもないわけで、陣営のぶっつけ本番ローテが間違っていたとか、武豊の仕掛けが間違っていたとか、「飛ばなかった」とか・・・。須田さんが述べていることで、「うまいやり方」を見つけないことにはずっと勝てないままでしょう。例えば、今回は3歳馬が勝ったことに対して斤量の優遇が取り沙汰されていますが、日本ダービー馬が凱旋門賞に挑戦するのが良いのか、ローテーションとしてエルコンドルパサーのように長期滞在で前哨戦を使うのが良いのか、これらの決定権は最終的に馬主さんの意向で決まるわけで、凱旋門賞やブリーダーズCを勝とうと考えているなら、これらの長所・短所を様々な角度から検証した上で、その馬に合った遠征プランを立てていればそのうちにきっと・・・。

それにしてもスポーツ報道の右傾化、煽りは異常ですよね。トリノ五輪の惨敗、サッカーW杯、今回のディープ報道。ディープ報道に関しては日本で体験したわけではないのですが、JRAも一緒になって煽ったとか。トリノでは楽観的なメダル予想で、結果は金一つ。W杯もブラジルとの敗戦は折込済みでもオーストラリア、クロアチアに対しては1勝1分け、もしくは2勝という楽観的な予想のなか1分2敗の予選敗退。悲観的な評論家は敬遠され、楽観的な評論家は優遇され、結果として悲観的な予想は人の目に触れることなく大衆からは遠ざけられてしまいます。視聴者のなかには盲目的に楽観的予想を信じる人たちもいるわけで、情報を受動的に享受し考える努力をしない場合もあります。その点、科学者は常に「批判的」なので、いつも裏を読んだり、批判するのが好きな人種なんじゃないでしょうか。

今回のNHKの実況も幾分冷静さを欠いて、ディープ重視の実況だったように思います。フジの実況、テレ東の実況も時としてひどいこともありますけど、実況アナは淡々と事実を伝えるべきではないでしょうか。杉本清さん、吉田さん(園田)ぐらいなら主観が入っても許せます。杉本さんの名文句はいろいろありますけど、「菊の季節に桜が満開!」「東の一等星、北斗のベガ、ベガはベガでもホクトベガ!」あたりは有名ですけど、個人的に一番好きなフレーズは、ナリタブライアンの菊花賞、最後の直線

弟は大丈夫だ!
10年ぶり、10年ぶりの三冠馬。
ナリタブライアンだ。ナリタブライアン、三冠馬!
弟は大丈夫だ!
史上5頭目の三冠馬。史上5頭目の三冠馬。10年ぶり。
・・・
レコード、レコード!3分4秒6。

特にゴールした瞬間から、「レコード!」というまでのちょっとした間が好きで す。言葉にならない感動がそこに凝縮された感じがします。

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