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ことば咀嚼日記

日々読んだ活字を自分の頭でムシャクシャ、時にはゴックン、時には、サクサク咀嚼する日記

在宅症候群

2013-05-18 | 日記
ある男性から有給休暇を取ると、妻イヤな顔をするという話を聞きました。私は昔から彼の奥さんとも知り合いですが、その方は見るからに良妻賢母といった、とても素敵な方です。

「奥さんの気持ちがよくわかる・・・・」と、大きな声でつぶやいてみました。

「えっ?」 ちょっと意外そうな顔をされました。

失礼とは思いましたが、よくわかるのです。うちも在宅の仕事が増えて、今日もいるという日は、私の性格が暗くなります。いつもはこんなに明るいのに・・・・

なぜなんでしょう。なぜ、夫が家にいると妻は暗くなるのでしょう。
「夫在宅ストレス症候群」という本も見たことがあります。その病気はれっきとした病気で、鬱病みたいになるそうです。私はそこまでいっていませんが、居間でサッカーをずっと見られると、イライラがつのります。点数が入って「おー」と嬉しそうに雄たけびを上げられると、ますます血圧が上がります。
同じ事を息子がしても全然そういう気持ちにならないのに・・・

前に先輩で、警察のえらい人だったご主人が在宅になられて、妻の方が血圧が上がってしまって、大変だったことがありました。想像するだけでかわいそうだと思いました。威張った警察官が家にいて、「あれしろ」「これしろ」と命令するのですから。

逆に妻が家にいて、夫が暗くなる「妻在宅ストレス症候群」と言う話は聞いたことがありません。なぜなのでしょう。

夫の方が寛大なのでしょうか。
いいえ、夫が威張りすぎるからなのです。
威張る人に仕えて、「いやだ」といえないから妻がストレス症候群になるのです。

先の男性も、うちの夫も決して自分では威張っていないと威張ります。

「好きにしたらいいじゃん」「自分のことは自分でするし」

と言います。

便利なのは、セールスの人が来ると、夫が出て大きな声で「要りません」というと、「はい、わかりました」とさっさと帰っていくときです。私は迫力がないのか、同じように「要りません」といっても、なかなか帰りません。そのときだけは威張っている人がいると便利だと思いました。
 
夫在宅症候群を調べてみると、「夫が家にいるのがうっとおしい」と口に出していえない妻がかかるそうです。つまり良妻がかかるのです。

先の男性は「私が単身赴任すれば一番いいんですよね」
と言うので、にっこり笑って否定も肯定もせずに帰ってきました。やっぱり私もかなり良妻ですね。はっきり「そのとおり」という言葉を呑み込みましたから。

妻も威張って夫を「妻在宅ストレス症候群」にするくらいの気概をもって、日々の生活を歩んでいきたいものです。