流氷到来は海の幸をもたらしてくれる
流氷が来ると、オホーツク地方沿岸やその内陸地の気温が急に下がります。それならば、流氷が来なければ良いと思うのですが、浜の人たちは流氷が到来するのを今か今かと心待ちにしています。
矛盾した言い方になりますが、流氷が来ないと、この年は魚が多く獲れないからなのです。
アジア大陸東部のアムール川の水が海に流れ込み、塩分の濃度が低いことから氷が出来やすく、それが集まって流氷となり、北西の風に乗ってオホーツク海に流れ着くのです。
この流氷には多くの栄養塩が含まれており、プランクトンが多く発生します。プランクトンを食べて魚が多く集まり、好漁場となるのです。
流氷到来と魚が多く獲れる関係があるのです。
むかしはこの流氷が根室半島を回り、襟裳岬近くまで到来したと言います。この流氷と昆布漁と深い関係があったと言います。
「この頃は襟裳岬までは流氷はやって来なくなりました」。そこで浜の人にお聞きすると「昔は流氷で岩盤を削ってくれて昆布が良く生えたのですが、このごろは機械で岩の表面を削りますので、流氷が来なくても心配はないんですよ」とか。
漁業との関係は深いのに、昆布漁は「なーるほど、襟裳岬の昆布漁は流氷到来とまったく関係ない」ということになります。
流氷は漁業には深い関係があるのですが、さらにオホーツク観光にも関係があります。
「流氷砕氷観光船」 紋別市の方が早くはじめました。流氷観光船就航で紋別・網走とも潤っています。
★ 紋別 ガリンコ号2 (ガリンコ号1は陸揚げされ使われていません)
★ 網走 おーろら (二船あります)
「流氷初日と流氷接岸初日」 流氷は風や潮の流れで接岸したり、岸から離れたりします。
★「流氷初日」 流氷が陸地から肉眼で確認された初日。
★「流氷接岸初日」 流氷が接岸し水路をふさぎ、船舶が航行出来なくなった最初の日。
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