走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

母が役立つ時

2022年07月15日 | 仕事
なんとまあ、昨日4歳以下のコロナワクチンは認証されていない、と書いたら、その翌日にカナダ政府が認可をしました。6ヶ月以上の乳児から予防接種ができるようになりました!まだ、登録をされていない方は是非!

末娘が受けている夏期講習。5週間行われています。受講する理由は大体3つあります。

過去に落ちてしまった教科に再挑戦
過去に終了はしているけど、成績がイマイチだったので成績を上げるため再チャレンジ
余分の教科を終了させてクレジット数を上げる、もしくは大学の募集要項に必要な教科を得るため。

末娘の理由は3つ目。12年制の芸術学校に通っている娘。芸術が売りで芸術に時間を割いているので科学系は一年に一つしかできないようになっている。理系を目指す彼女は科学系を2つとっておく必要がある(と言ってもこれ第二希望なんですが)。学校で物理を終えた彼女は夏期で化学を受講中。

一年かけてやる事を5週間で終了する。1日3時間、週に5日間の集中講座です。初めて受講する彼女はその速さに閉口していました。毎週金曜日はテスト。課題も山ほどあります。2週目に超不機嫌で、どうしたと尋ねると堰を切ったように泣き出します。毎日毎日新しいコンセプトで、覚えることも沢山あってついていけない!きっと無理、Aなんて取れない!と大泣きです。何がわからない?どこが難しい?聞くと、全部!!!と宿題を投げつける有様。

あらー、やっぱり無理か????と彼女の半分やりかけの宿題を見てみる(私も高校で化学と物理をしました。でも35年前ですよ。その上私は日本語で学び、彼女の教科書は英語)。しばらくこの2週間で学んだ箇所を読んでみる(人間の記憶ってすごいもんだ。戻ってくる)。そして宿題の解答やノートをみる。

????全て正解だよ。

泣きじゃくる娘を前にして、とにかく彼女の気持ちを汲む。泣かせてあげる。今までやったことないことないスケジュールとスピードで不安になるよね、言葉やコンセプトも毎日新しいものを学ぶしねと彼女の気持ちを肯定する。そして宿題は正解だよ、と付け加えた。

本当はその夜私は沢山しなければいけないことがあって、心の中では焦っていました。しかし娘は私が必要。やらなければならない事をしなくても日はまた登る、と。私自身も心を鎮める訓練訓練(お母さんはいつも忙しくて家族を放ったらかしと言われていますから)。

翌日満点だった〜と嬉しそうにテキストを送ってきた彼女。母も安堵。
乗り切ってくださいませませ。

冒頭写真:そんな娘とサプヤックした夏期講習前の連休


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