走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

突き詰められる真実

2020年04月25日 | 仕事

最近新患でやってくる人に多いのが人格障害。立て続けに受け入れたから共通点が見えて興味深い。私はナースプラクティショナー(NP)なので診断のための問診をとる。問診をするときは症状を時系列、病態的に捉えるのがとても大事。なので細かい質問をするのです。共通点は細かい質問を嫌います。返答(症状として感じている)に統一性がない事が現れるからなのか?

例えば痛む関節はどこですか? 「手」
手のどこの関節ですか?「手は手よ!」
右と左のどちらですか?「両方」
どちらの方が痛いですか?「日によって変わるからわかんない」

ひどいときは次々と痛い関節が増えていきます。そして話はあっちこっちへ飛んでいきます。そこを飛ばないように押さえるから、患者をイライラさせるんですよ。そう、不定愁訴が多いのです。

何を聞いてもあやふやな答えしかくれない彼女に、カレンダーに症状の度合いや場所を記入してみたらどうですか?と言ったら、「そんな事いちいちしていられない、痛いから」と。
でも次来るとき私の質問に答える事ができますよ、と言うと少し興味を示してくれたようでした。不定愁訴で学校へ行けない、仕事へ行けない、恋愛が続かない、家族仲が悪くなる。症状が日常生活へ支障を起こしているのは事実。しかし案外書き上げると、頭の中で考えているよりスッキリすることもありますよ。忙しさのあまり気持ちが焦ってばかりの時に、やらなければならない事を書き上げると、思っていたよりやらなければならない事が少なくて、焦る気持ちが治るのと同じ。大事な治療の1つです。ポイントはだらだら書かず ポイント程度に収める事。軽症状なら効果ありです。

チーズケーキはとても美味しくて元気が出ました。






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