走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

働くママ

2015年08月30日 | 仕事
先週の連続ドラマで主人公が双子を産んで仕事に戻るかどうか悩むシーンがあった。働くママとしてはぐっと来てしまった。

職場での男女平等が進んでいるので、子供を抱えて働き続けることは、さほど難しくない。しかし絵里佳を産んだ時は12時間の交代勤務をしていた。旦那は10時間の交代勤務だった。産休、育休を一年取り、職場復帰をした時には住み込みのナニーさんを1年半雇った。上の子二人は1日12時間大きなデイケアに週に5日通っていた。それを繰り返したくなかったからだ。

ナニーさんを解雇と同時にフルタイムからパートに変更した。しばらくしてパートのマネージメントの仕事に抜擢され連続的な12時間勤務からおさらば。しかし時間数が足らず、時折12時間勤務をピックアップしていた。平日の日中のみのマネージメントの仕事と12時間勤務の仕事にギャップがありすぎて、次第に将来のことを考えるようになった。40才を過ぎ体力的にも12時間勤務を続ける自信はなかった。12時間勤務とおさらばするには進学するしかないと思った。しかし進学にも自信がなかった。絵里佳はたった3才。学生に100%なれるほど経済的に余裕はなかった。主婦、仕事そして勉学を両立しなければならない。誰も賛成してくれる人はいなかった。友達にも両親にもそして旦那にさえ、母親のくせに、、、何を考えている?絵里佳がかわいそう、、非難は尽きなかった。

12時間勤務を避けたい一心でテンポラリーの職だろうがマネージメント系の仕事を取りまくった。そして進学したい気持ちは徐々に大きくなっていった。周りの反対を押し切って41才。2009年に大学院へ入学した。絵里佳は4才だった。8才になる時には必ず卒業するから、卒業した後はいい仕事について今までの分を取り戻すからと根拠もない約束を自分自身にして。

今の仕事をするようになった頃、旦那も昇進し二人とも平日のみの勤務になった。働く時間をずらし、絵里佳のデイケアの時間はほぼなしになった。学校終了後のバレエやバイオリンのレッスンにも問題なく連れて行けるようになった。日本語学校も再開した。毎朝一緒に朝食を食べ学校へ連れて行き、一緒に夕食を食べ、就寝も共にできる。週末も家族と過ごせる。好きな仕事をして家族との時間もたっぷりある。クレイジーなほど辛い毎日の4年間だったが、今は心の底から進学してよかったと思っている。努力は必ず報われる。これに限ります。



強風で停電。携帯も切れて10時間後ようやく回復。強風と大雨まだまだ続きそうです。


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