マリコの節約インテリア

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いつか響く足音

2010-05-10 09:17:28 | 

柴田よしきさんの作品です。

先日イジさんに頂いた本です。

楽しんで読ませてもらいました。

古い団地に住む人々のそれぞれのわけあり人生の物語です。

謝金地獄のキャバクラ嬢や子供に嫁との折り合いが悪く

息子に見捨てられた女性の物語等6篇の連作ミステリーです。

柴田さんは本当にうまい書き手だと思います。

重くなりがちなテーマを実にうまく読ませられる物語にしています。

彼女の作品にはどこかに人への信頼や希望が

あるのかもしれません。

この本の中でもたとえ借金があろうと、

子供に見捨てられて一人暮らしであろうと「人生すてたもんじゃない」

というメッセージがあるので読後感が悪くないのだと思います。

ただひとつ例外は人を殺めてしまったら、例え司法の手は逃れても

自分が自分を責めるという地獄からは逃げられません。

例えその殺人が子供の為だったとしても、許されることはないのです。

裁かれて罪を償うことが彼女にとって救いなのです。

ネタばれになるので多くは書けませんが、日常に潜むミステリーです。

人は心に闇を持っているとき、魔がさすということは

あるのだと思います。

久々に「本を読んだぞ~」という気分になりました。

忙しいからこそ活字に触れる日々は大切にしなくっちゃ、です。(笑)

 

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コメント (2)
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