いきなり脳腫瘍~病名が聴神経腫瘍→右脳腫瘍→右小脳橋角部髄膜腫。手術後に東日本大震災、2度目は右顔面神経麻痺~

最初の病気の告知から入院・手術と順繰りに回想…はブログの頭(2012.4.7開始)の方、2018.3の再手術で障害を負う

本の感想「居るのはつらいよ」(東畑開人)

2021-05-02 14:24:11 | 精神科・心療内科
著者は、京都大学で臨床心理学の博士になり、
大学教員などのアカデミック・ポストではなく、
病院で臨床(カウンセリング)をやりたいと職探しをし、
唯一、家族を養える給料だった沖縄の精神科デイケアに就職。
そこでの4年間の奮闘記(プライパシーの関係上、
登場人物は架空のフィクション)で、
タイトルの副題にあるように、
「ケアとセラピーについての覚書」でもある。

一見、ユーモアを交えたエッセイ風の体裁だが、
内容は深く難しく、私には適切に感想が書けないが、
’私自身について’本書を通してわかったことを書きます。

精神科デイケアに「居る」までになると、
社会復帰は、全くないことはないが難しい。
私は、職場の人事や、面談した産業医から、
「具合が悪そうだから、休職した方がいい。
無理して更に重症化すると、回復まで長引くから」
と異口同音に言われたのだが、本書を読んで納得した。
私はキャパ・オーバーが続いて心身が不調になったが、
自分の身の回りや家の事諸々が全てできて、
その上で、厳しめの仕事ができなくても、
自分を責めなくていい、と思わないと、
治らないし、もっと深刻な病状になると思った。

また、掛かっている精神科医の物言いは、
限られた診察時間の中で、
ケアとセラピーを使い分けているのかも。
本当は、臨床心理士による長時間のカウンセリングを
受けた方がいいのだろうが、
日本ではカウンセリングは自由診療(保険適用外)で高く、
併設している病院も少ない。
だから私は自ら、運動療法や音楽療法もやっている。
コメント
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