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南英世の 「くろねこ日記」

徒然なるままに、思いついたことを投稿します。

発売3カ月

2015年08月26日 | 日常の風景
たまたま、梅田のジュンク堂に立ち寄る機会があった。
家から少し遠いので、普段は紀伊国屋書店で用を済ますことが多い。
紀伊国屋では、まだ平積みで売ってくれている。
有りがたい。

さて、ジュンク堂は?
と思って覗いてみたら、なんと、なんと、目線の高さの縦平積みで売ってくれていた。
発売が5月だったから、もう3カ月にもなるのに。

うれしかった。
アベノミクスなどという、いつ消えるかわからないものは一切書いてない。
賞味期限の長い、本質的なことを書いた。

いまの政治を見ていると、停滞する経済、緊張する領土問題、教育への政治介入など、80年前と似てきている。
もっともっといろんな人に読んでほしいと心から願っている。


尖閣諸島と憲法改正

2015年08月12日 | 日常の風景
毎日何気なく見ているニュースを、数年あるいは数十年単位でつないでいくと、面白い事実が見えてくる。たとえば、日中関係と憲法改正。自民党タカ派の宿願は、言わずと知れた憲法第9条の改正。いままでどの内閣も実現できなかった。そうした中で、もし自分が憲法改正をもくろむとしたらどういう戦略を取るかを考えてみた。

答えは簡単。外
に敵をつくりだすことである。そうすれば、国内のナショナリズムを一気に高めることができる。
外の敵とは誰か。それは中国をおいてほかにない。中国との緊張を高めれば、それを理由に集団的自衛権の行使も、憲法改正も一気に可能になる。

では、中国との緊張を高めるにはどうすればいいか。
領土紛争を利用するのが一番手っ取り早い。幸いにして(?)、日中間には尖閣諸島という問題がある。1968年の海底調査により、この周辺に石油の可能性があることがわかると、1970年に中国や台湾も領有権を主張し始めた。しかし、実は1972年の日中共同声明では、尖閣問題は棚上げすることで合意ができていた。田中角栄も周恩来も大人だった。

ところが1996年に、橋本内閣は棚上げを認めず、日中間に領土問題はないと国会答弁をし、それ以来それが政府の正式見解となっていった。これは中国からすれば、重大な合意違反と映ったと思われる。ましてや、2012年に石原慎太郎都知事が尖閣諸島を買い取ろうとしたことを危惧した民主党の野田政権は、日本政府として尖閣諸島を購入してしまったものだから話はややこしい。

中国からすれば、「おい、こら、お前なにすんねん。棚上げするというあの時の約束はどないなったんや」ということになろう。また、国内の貧富の差が拡大し国民の不満が高まっていると同時に、国内の支配力が盤石ではない習近平にとって、政権の求心力を高めるには、外に敵をつくり、国内を引き締めるのが一番手っ取り早い。

かくして、日中双方の思惑が一致し、領有権争いがエスカレートしていった。ナショナリズムは、一度火がつくと始末が悪い。人間の理性を失わせてしまう。大した価値もない島一つをめぐって、国と国とが軍事的対立を深め、極めて危険な方向に政治が進んでいる。

ここは1972年の原点に立ち返って、もう少し冷静になったほうがいいのではないか。憲法解釈を変更し、自衛隊とアメリカ軍との一体化という既成事実をつくって、その後に事実に合わせて憲法改正を進める。そういう保守派の意図が透けて見える。


義肢工場の見学

2015年08月05日 | 日常の風景
大阪府大東市に川村義肢という義肢を作っている工場がある。そこを訪問する機会に恵まれた。



川村はウミガメの義手をつくったことで有名な会社でもある。ウミガメは「痛い」とか「ここが都合が悪い」とか言ってくれないので、作るのに苦労したそうだ。


係りの人に案内されながら、約1時間、工場のなかを見て回る。工場のなかには、190人の人が働いているという。義肢工場としてはずいぶん大きな規模である。工程の一つ一つはほとんど手作業だ。




義肢を作る技術が優れているのは、戦争のある国だという。これを聞いて複雑な気持ちになった。人間が人間を殺し合う。ひとたび殺し合いが始まれば、憎しみの連鎖が起きる。最初の一歩を食い止めることが大切なのに、人間は平和が続くと戦争の残虐さを忘れてしまうらしい。



なかには、こんな義足を作ってほしいという注文も舞い込むそうだ。何の義足かわかりますか。






(答は犬の義足です)