
もう説明責任って言葉は死語になったんでしょうかね。杉田水脈議員の発言ついてしっかり説明しろよと思っていたら、学術会議のことでも、政府は6人を任命しなかった理由についても、まったく説明なし。新しい内閣になったら前政権のようなことはないだろう、と期待していたら、なんだか輪をかけてひどくなりそうな気配。いろんな意見が出て議論するという懐の深さはないんでしょうか。加えて、きちんとそのことについて説明しないとなれば…。本当に困ったもんです。
それはさておき、先日本間ひろむさんの『アルゲリッチとポリーニ ショパン・コンクールが生んだ2人の「怪物」』 (光文社新書)よ読みました。アルゲリッチのことが中心で、ポリーニのことは少ないとか、コンクールのことが多いとか、アルゲリッチのこともいまいちよくわからんなあ、とかの感想はありますが、それなりにおもしろく読みました。アルゲリッチのことについて、興味を持つには十分でありました。
私は、アルゲリッチって人の演奏はそれほど熱心に聴いていませんでした。私、全集や全曲を録音しようとしない人って、苦手なんですね。イギリス組曲は全曲聴きたい!と。また、バッハやベートーヴェンやシューベルトをそれほど録音してないので、なかなか聴く機会がない。だから、この人の代表的な演奏って何かな?とついつい思ってしまう。もっとも早い時期に聴いた、ショパンの前奏曲集が一番印象に残っているのですかねえ。
それで、今回本を読んで、アルゲリッチを聴こう!と思って、CDを買いました。それは、ルガーノ音楽祭の2002-2016年のライブを集めたもの。「ルガーノ・レコーディングズ 2002-2016」。22枚組で3000円ちょっとという値段の安さもありましたが、アルゲリッチのライブがいいだろうというのと、最近の演奏が聴ける、ということでした。最近、この人の新しい録音は思い当たらないし、ソロは最近しないと言われているが、まあそれはそれで、ということでした。
この22枚組には、いろんな曲が収められているのですが、まず1枚目のモーツァルトです。ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466。ヤーツェク・カスプシーク指揮スイス・イタリア語放送管弦楽団の演奏。2014年の録音です。アルゲリッチは、この曲については1998年にラビノヴィチと、2013年にはアバドとルツェルン音楽祭のライブ録音があります。今回のは指揮者もオケもまったく知らないです。この曲を聴くのなら、アバドとの共演を取るべきかも知れませんね。
とはいえ、この録音はライブとアルゲリッチの気の置けないお仲間との共演なんでしょうね、非常に音楽への愛情が感じられます。この曲は、暗い表情を表に出す演奏も多いですが、そこまでの深刻さはなく、その代わりにアルゲリッチのダイナミックなたいそう起伏に富んだ演奏が楽しめます。ときたま深い陰影にあふれる表情もありますが、リラックスしてモーツァルトの音楽を楽しむようであります。ピアノの表現の変化はスリリングで、大いに楽しめるのでした。
第1楽章、オケの序奏はおいといて、ピアノの登場が待ち遠しい。そして満を持してのピアのの音色がなんとも美しい。それからは縦横無尽なアルゲリッチの振幅の激しいピアノが実に心地よい。左右の手が鍵盤を飛び出して演奏しているのでは、と思うほど。そして竹を割ったような明快な表現には圧倒される。オケもよくついていってますね。カデンツアも鮮烈。左手の低音がお腹に響き、右手の音が脳天に突き刺さる。第2楽章、たいそう丁寧に、一音一音を考え抜き、強弱やテンポがすべて理詰めのように響く。次第にその表現の濃さに圧倒され、心が揺れ動く。その中で、オケの音色がやたら邪魔に聞こえてしまう。ピアノだけで十分。美しいモーツァルトの世界。そして第3楽章。一転して劇的な表情で進む。アルゲリッチのピアノの表現の幅の広さに圧倒される。それは尋常ではなく、揺さぶられるような心地よさの反面、どこまで行くのか不安感も伴う。しかし、その不安にもきちんと打ち勝ってくれるピアノにはまさに脱帽でありました。実に凄まじいモーツァルトでありました。これぞアルゲリッチです。
そんな中、トランプ大統領がコロナ感染したとか。このことで、久々にコロナの怖さを再認識させられました。一日も早い快癒を祈念するばかりであります。やはり感染対策はしっかりしなければいけませんね。
(Warner Classic 9029594897 2018年 輸入盤)
それはさておき、先日本間ひろむさんの『アルゲリッチとポリーニ ショパン・コンクールが生んだ2人の「怪物」』 (光文社新書)よ読みました。アルゲリッチのことが中心で、ポリーニのことは少ないとか、コンクールのことが多いとか、アルゲリッチのこともいまいちよくわからんなあ、とかの感想はありますが、それなりにおもしろく読みました。アルゲリッチのことについて、興味を持つには十分でありました。
私は、アルゲリッチって人の演奏はそれほど熱心に聴いていませんでした。私、全集や全曲を録音しようとしない人って、苦手なんですね。イギリス組曲は全曲聴きたい!と。また、バッハやベートーヴェンやシューベルトをそれほど録音してないので、なかなか聴く機会がない。だから、この人の代表的な演奏って何かな?とついつい思ってしまう。もっとも早い時期に聴いた、ショパンの前奏曲集が一番印象に残っているのですかねえ。
それで、今回本を読んで、アルゲリッチを聴こう!と思って、CDを買いました。それは、ルガーノ音楽祭の2002-2016年のライブを集めたもの。「ルガーノ・レコーディングズ 2002-2016」。22枚組で3000円ちょっとという値段の安さもありましたが、アルゲリッチのライブがいいだろうというのと、最近の演奏が聴ける、ということでした。最近、この人の新しい録音は思い当たらないし、ソロは最近しないと言われているが、まあそれはそれで、ということでした。
この22枚組には、いろんな曲が収められているのですが、まず1枚目のモーツァルトです。ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466。ヤーツェク・カスプシーク指揮スイス・イタリア語放送管弦楽団の演奏。2014年の録音です。アルゲリッチは、この曲については1998年にラビノヴィチと、2013年にはアバドとルツェルン音楽祭のライブ録音があります。今回のは指揮者もオケもまったく知らないです。この曲を聴くのなら、アバドとの共演を取るべきかも知れませんね。
とはいえ、この録音はライブとアルゲリッチの気の置けないお仲間との共演なんでしょうね、非常に音楽への愛情が感じられます。この曲は、暗い表情を表に出す演奏も多いですが、そこまでの深刻さはなく、その代わりにアルゲリッチのダイナミックなたいそう起伏に富んだ演奏が楽しめます。ときたま深い陰影にあふれる表情もありますが、リラックスしてモーツァルトの音楽を楽しむようであります。ピアノの表現の変化はスリリングで、大いに楽しめるのでした。
第1楽章、オケの序奏はおいといて、ピアノの登場が待ち遠しい。そして満を持してのピアのの音色がなんとも美しい。それからは縦横無尽なアルゲリッチの振幅の激しいピアノが実に心地よい。左右の手が鍵盤を飛び出して演奏しているのでは、と思うほど。そして竹を割ったような明快な表現には圧倒される。オケもよくついていってますね。カデンツアも鮮烈。左手の低音がお腹に響き、右手の音が脳天に突き刺さる。第2楽章、たいそう丁寧に、一音一音を考え抜き、強弱やテンポがすべて理詰めのように響く。次第にその表現の濃さに圧倒され、心が揺れ動く。その中で、オケの音色がやたら邪魔に聞こえてしまう。ピアノだけで十分。美しいモーツァルトの世界。そして第3楽章。一転して劇的な表情で進む。アルゲリッチのピアノの表現の幅の広さに圧倒される。それは尋常ではなく、揺さぶられるような心地よさの反面、どこまで行くのか不安感も伴う。しかし、その不安にもきちんと打ち勝ってくれるピアノにはまさに脱帽でありました。実に凄まじいモーツァルトでありました。これぞアルゲリッチです。
そんな中、トランプ大統領がコロナ感染したとか。このことで、久々にコロナの怖さを再認識させられました。一日も早い快癒を祈念するばかりであります。やはり感染対策はしっかりしなければいけませんね。
(Warner Classic 9029594897 2018年 輸入盤)
ところで、コロナの感染者を出したロッテですが、SBに食らいついていますね。ただ、さすがSB、ロッテの気合いだけでは、負けませんね!強いです。チョット気になるのは、ロッテの選手が、何処で感染したかです。やはり、感染するには、何処かで(感染者に)接触しているはずで、球団の発表には疑問があります。プロスポーツを続けていくためには、作られたルールを守り、それを実行していかなければ、また逆戻りしてしまいます。
マリーンズの感染については、当初球団側は外食などは自粛していて、それが感染した原因ではない、とし、しっかり注意していたのに、やはりコロナは怖いな、という見解でした。一方、夕刊紙では、かなり感染防止策はいい加減であり、感染者が現れても不思議でない状況だったとし、感染者の個人的な繋がりも指摘していました。それ以降、この類の報道はないので、実のところどうなのか、???であります。