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悲惨な「リゴレット」

2008年02月23日 22時30分54秒 | ヴェルディ
今回は、「苦手」のヴェルディです。ヴェルディ中期の傑作と言われる「リゴレット」であります。ヴェルディのオペラは、以前にも述べたように苦手であります。なんとなれば、悲惨なお話が多い。この「リゴレット」も後述のように、たいそう悲惨なお話で、救いようがない。そんなに「苦手」なら聴かなければいい、って言われそうですが、音楽は素晴らしいんですね。その音楽のよさは、半端ではないんですよ。だから、ヴェルディは聴きますし、それほど嫌いではありません。だから、お話は無視して音楽だけを聴けばいいようなもんですが、それではヴェルディの意図したことの半分も理解できないような気がします。だからお話は無視できませんね。
しかし、この「リゴレット」、まあ悲惨であります。道化師のリゴレットは最愛の娘を公爵に奪われて、その復讐としようとするが、その公爵に身代わりとなって、殺されたのは娘ジルダであったというお話。しかしねえ、いくらなんでもそんな話はないだろう、と思ってしまうんですね。リゴレットが可哀相すぎます。最愛の娘を自分が誤って殺してしまうんですからね(もっとも実父に殺されるジルダもっと可哀相でなんですがね)。つまり、救いようがないんです。もう帰って寝ちゃお!と言うしかないんです。しかし、そんな内容もオペラは、ヴェルディの場合は多いんです。だから、苦手なんですねえ。
それはさておき、今回の演奏ですが、1984年の録音。ジョゼッペ・シノーポリ指揮聖チェチーリア音楽院管。リゴレットがレナート・ブルゾン、ジルダはエディッタ・グルヴェローヴァ、マントヴァ公爵がニール・シコフ、その他であります。まずシノーポリのたいそう生き生きとしたテンポのよさがいいです。まだシノーポリは30代半ばでしょうか、ほんと将来が期待できる指揮振りでした。そして、ジルダのエディッタ・グルベローヴァ、ジルダにしてはしっかりしすぎているような気もしますが、これがまた安定感抜群の歌唱でほんとに聴かせます。腰の据わって立派です。加えて、レナート・ブルゾン。イタリア・オペラのバリトンとしては、このい人は貴重ですね。今回もリゴレットの苦悩をよく歌っています。こんな役はこの人うまいですねえ。そんで、シコフさんも頑張ってますね。
苦手なヴェルディでしたが、聴いていると、なんかその音楽について行けるような気になるのも、一つの進歩でしょうか。

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