
先日、元キャンディーズのスーちゃん、田中好子さんがお亡くなりになりました。びっくりしました。まだ55才。若すぎますねえ。私が高校生のころキャンディーズの全盛期でした。そして、まだ売れない頃、ドリフの全員集合に垢抜けしない三人が出ていた頃から知っています。その後、スーちゃんではなく、ランちゃんを中心にしてから、売れ出し、トップアイドルの道を登り詰めましたね。電線踊りを踊っていたとおもったらの引退宣言にも、驚いたものです。売れてからは音楽的にも成長していきましたし、いい曲を歌ってくれました。私は、吉田拓郎が好きでしたので、拓郎作曲の二曲がお気に入りでした…。ご存知ですか?。ご冥福をお祈りいたします。
最近、少々更新が滞っておりますが、そんな中で、今回はマーラーです。交響曲第六番イ短調『悲劇的』であります。1904年に完成した曲ですが、古典的な形式にのっとったものです。曲中で、カウベルとハンマーが用いられていることでも注目されている曲です。1906年5月27日、エッセンの全ドイツ音楽協会音楽祭にて、マーラー自身の指揮によって初演されました。『悲劇的』という標題は、ウィーンでの初演時に附されていたとされるが、マーラーによるものかどうかは明確ではないそうです。
この曲の演奏は、ピェール・ブーレーズ指揮もVPO。1994年ウィーンでの録音です。ブーレーズのマーラーは、シカゴ響(1・9番)、クリーブランド管(4・7番)、ベルリン国立歌菅(8番)、VPO(2・3・5・6・大地)となっており、どれもなかなかの充実した演奏です。私は結局は、すべて買ってしまったのですが、まとまってのBOXものが発売されるのを待とうかとも、思っていたのです。そんなとき、岡山の中古やさんで見つけたのがこのCDでした。以前から持っていた5番とこの6番の二枚を持ってしまったことと、ちょうど1枚1200円ぐらいのセールをしていたので、まあいいや、ってことで買ってしまいました。ブーレーズの一連のマーラー録音の第1弾となったのが、この6番でした。またVPOとも初録音だったそうです。
このCDは、買ってすぐに車の中で聴きました。聴いた途端に思ったのは、非常にわかりやすい演奏である、ということです。この曲は、なかなか今までわからなかったんですね。というのは、この曲のよさがわからない、曲がまっすぐに入ってこないということだったんです。このブーレーズがそうでないのは、まず第1に、ブーレーズの指揮にクセがない。必要以上にねちっこかったり、暗かったりということがない。また、過度な感情移入も押さえて、客観的な美を追求しているのでした。第2に、VPOの非常に明瞭な音なのです。輪郭のしっかりするだけではなく、細部まで透き通った管弦楽の響きは、マーラーの音楽をたいそう鮮明に描いているのでした。そして、第3にブーレーズの分析力とでもいうのでしょうか。マーラーの音楽を誰よりも理解し、演奏の意図を明確にしているようです。極めてわかりやすいのはそういった背景があるのではと思います。しかし、こうはいってもあっさりしていることや、マーラー独特のうねりのようなところがないとか、まあ批判はあるでしょうねえ。でもこの演奏でマーラーにはこれほど魅力ある音楽が詰まっているとかのマーラーのよさが今まで以上に理解できたことも事実なのであります。第1楽章冒頭から、かなり贅肉を削ぎ落としたような響きとフレーズ。曲が進む中で、こんな音楽があったか、とか妙に納得させられる。端正なところも同居しながら、劇的な表現も聞き逃せない。第2楽章、これはあっさりであり、その浅さが魅力でもある。ただ音楽の透明感にあふれ、それがよさを強調する。第3楽章は、マーラー独特な美しい楽章、うだるような暑さは感じられず、秋風が吹いているよう。それがまた心地よい。そして、終楽章。一番この楽章がよく心に入って来ました。ハンマーやらよくはわからない部分の多い楽章ですが、ブーレーズの分析と表現は、至極わかりやすい。何度聴いてもいい曲だと感じています。
このCD,音もいいです。「初回プレスのみ、ピュア・ゴールド仕様」ということですが、これのせいもあるんでしょうね。うんうん。
(DG POCG184 1995年)
最近、少々更新が滞っておりますが、そんな中で、今回はマーラーです。交響曲第六番イ短調『悲劇的』であります。1904年に完成した曲ですが、古典的な形式にのっとったものです。曲中で、カウベルとハンマーが用いられていることでも注目されている曲です。1906年5月27日、エッセンの全ドイツ音楽協会音楽祭にて、マーラー自身の指揮によって初演されました。『悲劇的』という標題は、ウィーンでの初演時に附されていたとされるが、マーラーによるものかどうかは明確ではないそうです。
この曲の演奏は、ピェール・ブーレーズ指揮もVPO。1994年ウィーンでの録音です。ブーレーズのマーラーは、シカゴ響(1・9番)、クリーブランド管(4・7番)、ベルリン国立歌菅(8番)、VPO(2・3・5・6・大地)となっており、どれもなかなかの充実した演奏です。私は結局は、すべて買ってしまったのですが、まとまってのBOXものが発売されるのを待とうかとも、思っていたのです。そんなとき、岡山の中古やさんで見つけたのがこのCDでした。以前から持っていた5番とこの6番の二枚を持ってしまったことと、ちょうど1枚1200円ぐらいのセールをしていたので、まあいいや、ってことで買ってしまいました。ブーレーズの一連のマーラー録音の第1弾となったのが、この6番でした。またVPOとも初録音だったそうです。
このCDは、買ってすぐに車の中で聴きました。聴いた途端に思ったのは、非常にわかりやすい演奏である、ということです。この曲は、なかなか今までわからなかったんですね。というのは、この曲のよさがわからない、曲がまっすぐに入ってこないということだったんです。このブーレーズがそうでないのは、まず第1に、ブーレーズの指揮にクセがない。必要以上にねちっこかったり、暗かったりということがない。また、過度な感情移入も押さえて、客観的な美を追求しているのでした。第2に、VPOの非常に明瞭な音なのです。輪郭のしっかりするだけではなく、細部まで透き通った管弦楽の響きは、マーラーの音楽をたいそう鮮明に描いているのでした。そして、第3にブーレーズの分析力とでもいうのでしょうか。マーラーの音楽を誰よりも理解し、演奏の意図を明確にしているようです。極めてわかりやすいのはそういった背景があるのではと思います。しかし、こうはいってもあっさりしていることや、マーラー独特のうねりのようなところがないとか、まあ批判はあるでしょうねえ。でもこの演奏でマーラーにはこれほど魅力ある音楽が詰まっているとかのマーラーのよさが今まで以上に理解できたことも事実なのであります。第1楽章冒頭から、かなり贅肉を削ぎ落としたような響きとフレーズ。曲が進む中で、こんな音楽があったか、とか妙に納得させられる。端正なところも同居しながら、劇的な表現も聞き逃せない。第2楽章、これはあっさりであり、その浅さが魅力でもある。ただ音楽の透明感にあふれ、それがよさを強調する。第3楽章は、マーラー独特な美しい楽章、うだるような暑さは感じられず、秋風が吹いているよう。それがまた心地よい。そして、終楽章。一番この楽章がよく心に入って来ました。ハンマーやらよくはわからない部分の多い楽章ですが、ブーレーズの分析と表現は、至極わかりやすい。何度聴いてもいい曲だと感じています。
このCD,音もいいです。「初回プレスのみ、ピュア・ゴールド仕様」ということですが、これのせいもあるんでしょうね。うんうん。
(DG POCG184 1995年)
この指揮者のオケはすべての楽器が平等に聞こえてくる感じでないですか。そこに透明感があり、時に淡白につながるようで・・・。
私には難解だったこの曲、セル/クリーヴランド
を聴いて少し分かってきました。
マーラーの「悲劇的」はなかなか親しめないでいました。他の交響曲は分かるというか聴いていて楽しいのですが、6番は苦手でありました。
ブーレーズを聴いて、ようやく理解できたような気がします。「なるほど、こういう音楽だったのか」と合点がいったものでした。ブーレーズのマーラーはスッキリ系で、ドロドロしていない分、実にわかりやすく聴けると思います。