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テンシュテットの「千人の交響曲」ライブ

2023年09月03日 23時55分10秒 | マーラー
先日、飲み会をすっぽかしてしまいました。というのも、日を間違えていたんです。その飲み会はいつも土曜日にしているので、土曜日とばかり思ってましたが、実は金曜日だったんですねえ。その時間になっても来ないので、ケータイに電話やメールをしてくれたんですが、私は走りに行ってて出れませんでした。結局、当日キャンセルなので5500円を払うことになりました。けっこうショックで、間違った思い込みが原因なんですが、これも加齢のためでしょうか。とほほ。

まあ、そんなこともありましたが、今回はマーラーであります。 最近あまりマーラーは聴いていなかったんですが、ふと聴きたくなって、それで交響曲第8番『千人の交響曲』であります。この曲、今ではマーラーの曲の中で、大地の歌と並んで、お気に入りであります。まあ、たいそうな曲ですよねえ。いろんな楽器が使われて、それはもう重厚。それに8人の独唱とあまた大勢の合唱も加わり、とにかくたいへん。「宇宙が鳴動」する音楽なんでしょうかねえ。

いやはや、そんな曲であり、ぜひとも一度は生で聴きたいな、と思うのですが、なかなか関西では見れないですかねえ。数年前に保科洋さんの指揮で津山でやられてたのがありましたが…。実演で興味深いのが、パンダがどこだ、とか、もっと興味深いのは栄光の聖母がどこに登場するのが。Youtubeなどでのライブ映像を見るに、まあいろんなところから登場されていますね。さあ、どこから出るかな、ってことで、何時も楽しみにしています。

それで、今回はこの千人の交響曲の演奏は、クラウス・テンシュテット指揮のLPOによる1991年1月27日のロンドン・ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライブ録音です。ユリア・ヴァラディ(S)、ジェーン・イーグレン(S)、スーザン・ブロック(S)、トゥルデリーゼ・シュミット(MS)、ヤドヴィガ・ラッペ(MS)、ケネス・リーゲル(T)、アイケ・ヴィルム・シュルテ(B)、ハンス・ゾーティン(B)、LPO合唱団とイートン・カレッジ少年合唱団であります。

テンシュテットは、1908年代にマーラーは全曲録音を完成しています。8番はその最後の録音で1986年のものがあります。そして、1985年に喉頭癌を発病し、治療を続けながらの演奏活動をして1993年に事実上の引退状態になりました。そんな闘病生活のころのライブは、この8番以外にも数曲残されていますね。この8番の演奏は、やはりそんな背景があり、テンシュテットにとっても、入魂の演奏だったに違いありませんねえ。

私は、それほどテンシュテットの演奏は聴いているわけではないのですが、この8番については、オケ、独唱と合唱については、技術的なことはもうどうでもよく、ここまで気持ちの入った演奏も珍しい、という印象を持ちます。他の演奏を比べてみると、その燃焼度の高さはすぐにわかります。それは第一部で顕著で、冒頭からオケが深い表情で鳴り響き、合唱も同様で、それに呼応するかのように独唱陣も、特に女声がとても気合が入っており、凄まじいですねえ。第一部は全体的に高揚感もあり、ドラマチックであります。

そして、第二部ですが、曲としてはこちらの方がおもしろい。私は女声が好きなので、罪の女、サマリアの女、エジプトのマリアが順番に登場し、それが三重唱になり、贖罪の女、そして少年合唱となり、再び贖罪の女。そして栄光の聖母の登場、のところが大好きなんですが、ヴァラディの安定した歌唱、そしてイーグレンの絶唱。そしてブロックの天上の美しさ。そしてリーゲルのマリア崇拝の博士の高らかな歌唱と、息をつかせない緊迫感。そして合唱などによる大団円、と祝祭的な高揚感であります。マーラー、畢生の大傑作と思うのでありました。やはり、生で聴きたいですねえ。

9月になりました。今年は秋の訪れはどうなんでしょうか。台風は、もうきてもらいたくないです。この週末は朝夕が少し涼しくなりましたが、どうなんでしょうかねえ。明日からまた頑張りましょう。
(LPO LPO0052 2011年 輸入盤)

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