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ケーゲルのブルックナー

2024年04月14日 23時57分20秒 | ブルックナー
過日、自民党の大物政治家と言われる元幹事長、記者からの質問に、「おまえ」、「ばかやろう」発言。別に失礼なことを聞かれたわけでもないのに、この発言はないでしょう。以前に、仕事中に通りすがりの人に「おまえとこの○○は…」と言われたことがあります。即座に「見知らぬ人におまえ呼ばわりされるのは心外です」といってやったら、そのおじさん、何も言わず立ち去っていきました。まあその人は、「ばかやろう」とは言ってませんが…。

まあ、いろいろとありますが、今回はブルックナーであります。ヘルベルト・ケーゲルによる演奏です。ケーゲルは。1920年に生まれた旧東ドイツの時代に活躍した指揮者ですね。1990年東ドイツの崩壊直後にピストル自殺されたことで驚かされた人でもありました。その演奏も含めて、鬼才と言われていた指揮者ですよねえ。やはり、祖国がなくなることは、いろんなところに影響があるんでしょうねえ。これも第二次大戦の悲劇ですねえ。ほんと。

そのケーゲルの演奏、ブルックナーの録音は、第3番から第9番までの7曲が残されています。1999年にODE CLASSICSより発売されましたが、その後廃盤となりました。その後2010年にWEITBLICKから、新たにマスタリングし直して再発売されています。オケは、すべて手兵であったライプチヒ放送交響楽団、すべてライブによる録音でであります。WEITBLICKからのリマスター盤が一枚1600円ほどで出てたときに、7枚を買ったのでありました。

それで今回、久々に取り出して6番以外を聴きました(6番はどこにあるか行方不明…笑)。その中で、特に耳を引いたのが4番と8番でした。4番はよかった。しかし、4番はこれまでも多くの演奏を取り上げているので、今回は控え、8番ということで。1975年3月11日ライプチヒでのライブ録音になります。この8番、ケーゲルは1970年に同じオケとセッション録音の演奏もあります。それは私は未聴であります。

ケーゲルの演奏、私はそれほどこれまで聴いたことがなかったんですね。今回ブルックナーをいくつか聴きましたが、鬼才とか言われるほどの特徴的な演奏とは思えませんでした。ブルックナーの正面から向き合ってのまっとうな演奏ですね。ただ、オケがけっこうあやしい音を出すときがある。そうかと思えばたいそう熱の籠もった、またはとても綺麗な音色による演奏を聴かせるんです。まあライブなので、そんなキズも見え隠れるするんでしょうね。また、ライプチヒ放響、とてもドイツ的な響きですねえ。

ただ、私はこの8番、少々苦手なんです。だから、他の交響曲に比べるとはるかに聴く頻度は低いのす。しかし、この演奏は、素直に抵抗なく心に入って来るんです。しかし、全体的に見るなら、けっこう人間臭いというか、感情的な表現がいたるところで聴くことができる。それが気持ちの中に入ってくるし、それがこの演奏のいいところと思いながら、演奏にとっぷり浸かることができるのでありました。加えて、ライブということもあってか、とても気持ちの籠もった演奏になっています。ケーゲル入魂の演奏であり、かなり燃焼度が高いのでありました。ただ、それが進んでいくと、ちょっとしんどいな、と思うこともあったりなんですがね。でも、フレーズひとつひとつの表情が豊かであり、それは、この演奏の最大の聴きどころであることは間違いないです。演奏のところどころに聴かれる壮絶さも、とてもいいです。

第1楽章、とても堂々とした演奏。表情も豊かであり、それがとてもいい。第2楽章、無機質なスケルツォではなく、繊細な環境が籠められている。ただ少演奏が不安定になる。第3楽章、穏やかで美しい演奏。テンポも最適なところで終始する。それぞれのフレーズがゆったりと豊かに歌われる。第4楽章、堂々とオケが鳴り響く。しかし、浪のように押し寄せる音楽はとても感動的であります。全曲約78分。長さをほとんど感じないところもこの演奏もよさですねえ。

今年は、桜も遅かったですね。やっと咲いたとおもったら、もう葉っぱは出て来ています。花の盛りは短いものであります。
(WEITBLICK SSS0119-2 2012年 輸入盤)

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