こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ヤンソンスのブルックナー 2

2021年06月20日 23時38分00秒 | ブルックナー
いよいよ東京五輪、開催されるようですね。前回の東京五輪に微かな記憶があります。岡山を聖火リレーが通ったのを、父に連れて行ってもらって見ました。今回も聖火は見たかったのですがねえ。開催されれば、私も観戦すると思いますし、日本選手が金メダルを取れば、それはもう大喜びとなりたいですねえ。しかしながら、今までも、しっかりとした対策もしていないのに、他国のような爆発にはならなかった。今回も、という根拠のない楽観的な見方をしたいですが…。私にはとても、そのようには思えないのでありました。

今回は、マリス・ヤンソンスの演奏から。2019年11月に逝去されて、もう2年以上がたちました。享年76才、まだまだと思う反面、まあ天寿を全うされたといってもいいしょうね。でも、もっといろんな演奏を聴かせて欲しかったですね。とはいうものの、バイエルン放響とRCOの首席指揮者として、多くの録音を、自主レーベルであるRCO LIVEとBR KLASSIKに残してくれています。これらは、多くがSACDであることもうれしいことでした。SACDは音がいいですねえ。

私は、ヤンソンスの演奏、ベートーヴェンとブルックナー、マーラーの交響曲をよく聴きます。その中から、今回はブルックナーの交響曲第4盤変ホ長調『ロマンティック』であります。ヤンソンスのブルックナーは、バイエルン放響とは3・4・6・7・8・9番、RCOとは3・4・6・7・9番があります。重なる曲も多いのですが、5番はともにありませんね。あまり演奏しなかったのでしょうか。残念ですねえ。この4番については、私はバイエルン放響の演奏は持ってないので、RCOとの演奏になります。2008年9月、アムステルダムのコンセルトヘボウでのライブ録音であります。

このヤンソンス、いろんな人のお話を聞くに、音楽はもちろん人間的にも大変素晴らしい人だったそうですね。そう聞くと、この人の演奏を聴いた印象とも合致しそうですね。音楽もたいそう真面目で真摯。それは彼が引き出すオケの演奏にも現れています。この演奏でもそうなんですが、実に演奏が美しい。私は常々、現在オケから最も美しい演奏を引き出すことができる指揮者は、ヤンソンス、と思っていました。まあ、そうは言っても、実演を聴いたことはなく、CDで聴く限りですがね。それもSACDの力もあるのかも知れません。しかし、このブルックナーでも、伸びやかな金管、純な弦、引き締まった木管など、聴いていてその美音に耳を奪われます。実に音楽がストレスなく心に染み込んでくるのでありました。そして細部にまで明瞭であり、曲のつくりなどもよくわかるのもいいです。加えて、ライブならではの高揚感もあり、美音と相俟って、最初から最後まで、たいそう楽しめるのでありました。

しかし、私はこの曲、長いこと愛聴しております。何度もこのブログでも取り上げています。このヤンソンスの演奏も実にいいです。第1楽章、まず冒頭のホルンの響きがいいですねえ。そして、ゆったりとしたテンポで、実に音楽に余裕がある印象で進んでいく。非常に瑞々しいく、生き生きとした響きであり、各楽器から美しい音色を引き出しつつ、一方では豪快なところも見せながらの展開であります。ただ、第2楽章、多少長いなと思わせるところもあるが、弦や木管の透明感あふれる美しい響きが実にいいです。そして優しい響きに終始しとおり、ゆったりとした気持ちになりますねえ。そして第3楽章スケルツォ。金管の明朗で活発な響きが躍動的に展開。やはり、オケの充実は曲をたいそう締まったものにするし、気持ちが伝わってきます。そして、第4楽章、冒頭から期待感が膨らみ、曲が進む中で曲の充実した展開に、ああやっぱりいいぞ、と確信していく。はやりオケの美音は、曲の素晴らしさを増幅させてくれますねえ。全体的に力業はあまり感じないのですが、それでも終楽章では時折見せながら、それが気持ちの高まりにも繋がっていくのでありました。

再び五輪でありますが、こうなったらこうするとか、こうならないようにこうする、とかをしっかり言明して欲しいですよ。ワクチンしかない、ところが見え隠れし、またまた不安感は増大するのでありました。
(RCO RCO09002 2009年 輸入盤)  

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カラヤンのブランデンブルク... | トップ | ニコレとリヒターのフルート... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブルックナー」カテゴリの最新記事