音楽、ありがとう

おかあさんが買ってきたミカンに、葉っぱがついているのがあった。
「ラッキー♪」とひとりごと。

いろいろ整理していたら、なつかしいカセットテープが出てきたらしい。
おー、なつかしい。今、うちには『ブルーシュン』と名づけたラジカセがあるから聴いてみよう。


中の1曲に、おかあさんは胸が躍ったとか。

「ミッドナイト・トレイン」（唄・岡林信康）という曲。
もう、これはおかあさんの生涯で、名曲１０選の中に入るらしい。

おかあさんがまだ独身の時、当時９２歳だったおじいちゃんの看病をしていて、その間によくラジオ局にリクエストをしていたとか。
某ＦＭ局のリクエスト番組に毎週のように、ハガキを出して時々読んでもらったの。
その頃、アナウンサーになりたてのＩ・ＨさんとＹ・Ｈさんが交互に担当していて、この曲もＩさんがかけてくれたものだって、覚えている。
（ちなみに、そのアナウンサーさんたちは今、夕方のニュース番組やスポーツの解説委員などをしておられて、うーん、ご立派になったわねえ、感慨無量）

音楽があったから、おじいちゃんの看病も続けられたのかな、っておかあさんは今気付いている。

岡林さんの唄は、「きょうの～しごとは、つらかったぁ～♪」とか暗い歌が多いイメージだけど、この「ミッドナイト・トレイン」はなかなか軽快な曲なの。

♪～あしたは遠すぎて
　　　きのうは重すぎるー
　　　　　きょうという日は闇ん中
　　　　　　　何にも見えないし～♪

というサビの部分がいいなあ、おかあさんはいっしょに歌ってる♪
新幹線じゃなくて、列車、しかも夜行列車というのがちょっとロマンだわ。
列車とお月さまとこの主人公が「絵」になってる。

いろいろ想像させてくれる音楽、ありがとう。