☆愛猫ココノスケ親ばか日記♪

約15年間家族の心を支え続けたキジネコ
ココ嬢の声はもう聞こえないけど
飼い主が思い出を綴ります

近ごろのジラゴン 日不見編

2021年03月14日 | 近ごろのゴジラ


    copyright © mike-boy


東日本大震災が起こった翌年という早い時期に、
この『ヒミズ』という映画が出来上がりました。

原作は漫画だそうですが、この実写版を制作中に大震災が起こったということで
園子温監督は急遽、設定を被災地に移して撮り直ししたそうです。

主演の若いふたり(染谷将太 二階堂ふみ)は「泥だらけのところを走らされた」と
記者会見で語っていたのを覚えています。

普通の大人になって普通に暮らしたいという住田くんという男子高校生。
普通に結婚して普通の家庭を作りたいという茶沢さんという女子高校生。
しかし、ふたり共に絶望的な家庭環境に育っていたのでした・・・。
そしてある事件が起こるのですが。

かなり過激な場面があちこちに登場するので、好き嫌いのハッキリする映画だと思いますが、
このふたりの熱演と、ろうそくの場面が綺麗だったという印象が強く
結構、見入ってしまった映画です。

住田くんにひたすら寄り添おうとする茶沢さんの愛がまるでマリアさまのようだわ、
と感じて住田くんは孤独ではないという光で救われる想いでした。


そして同じ園子温監督の『希望の国』という映画、
これもまた原発事故を想像させる設定です(地名は架空のものになってる)
避難指示が出ても、自分の土地から離れようとしない夫婦のことを描いています。
これは実際、当時「ここからどこへも行きたくない」と言っていたご夫妻がいたのを
テレビで観た覚えがあるのですが、
監督はきっとこのことをヒントに創ったのではないでしょうか。
(主演は夏八木勲、大谷直子)
被災者が避難することのある意味、理不尽さも感じられる中にも家族愛も描いている作品です。

それにしても、園監督は熱い想いをすぐに実行する人なのですね。
どう評価されようとも思ったこと、感じたことを自分の手法で手荒くも
ガンガンと創っていく人です。

因みに『ヒミズ』とはモグラのことで、「日不見」と書くようです。
この主演のふたりはベネチア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人俳優賞)を受賞しました。

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