猫だって「美味しく」

＊　お医者さんの言うことを
　　　１００％聞いてちゃんと実行しても
　　　　病気が治るわけじゃないのよね～　　＊

あれから、おかあさんは
塩をかけられた青菜のようになって
わたしを見つめていました。

その晩、わたしに懐かしい匂いがきました。
か、かつおぶしです。
おかあさんは冷蔵庫にあった「かつおパック」の袋から
ほんの少しかつおぶしを出して
わたしの口元に持ってきました。

わたしの目が見る見るうちにまあるくなって
ペロペロなめました、お、おいしい！

膀胱炎などの尿路疾患を患ったわたしには
長年、禁止されていた食べ物です。
「ごはんを食べたくない、というのなら
いっそのこと好きなものをあげたらどうかな？」と
おかあさんは考えました。

かつおぶしをなめたその晩はおやすみなさいをして
翌日からおかあさんの試行錯誤が始まりました。


かつおのおやつやちっちゃいフードを
近くのホームセンターで探して
わたしにトライさせてみました。
本当は↑この写真の倍くらい揃えたみたいです。
かつおの匂いはするんだけど、
わたしの好きなのは「かつおぶし」なの。
あの燻したような香りが好きなの。
これはちょっとシットリしてるかな。

わたしが食べなかったので、
おかあさんはこのかつおのおやつを
オーブンでカリカリに焼いてくれました。
で、それをいつものごはんにふりかけたり
ごはんの保存タッパーにかつおぶしを混ぜて
匂いだけつけたりして、出してくれました。

それ以来、わたしはだんだん食べられるようになり、
少し元気になりました。
そういえば、長いこと同じフードだった。
トッピングしてもらっても
そのトッピングもいつも同じ。
猫だって、「美味しい」もの食べたいものね。

おかあさんに声をかけられても
返事をする気も起きなかったけど、
今はちゃんとお話できます。


あれ以来、お医者さんには行っていません。
だから元気になったのか・・・・？
超音波検査の時に、何と、おなかの毛を
剃られちゃいました！
おかあさんはショック！わたしもショック！
他の部分より毛足が長くて自慢だったのに・・・。
早く生えてくれるように、お日さまに当てました。↑

おかあさん曰く
「これからは、ココちゃんのストレスがないように
それを第一に考えてあげたいな」
よほど緊急のことでない限り、
様子を見て必要ならお医者さんへ行くし、
行ったことで逆に具合が悪くなったりしたら
かえってココちゃんのためにならないわね、
って反省していたみたいです。

とりあえず、ごはんが食べられるようになって
わたしもおかあさんもうれしい！！

見守って励まして下さったみなさん、
本当にありがとうネ！