作品(1年前)

2009年08月18日 00時10分20秒 | 旧作
この器は、1年前に作った記念すべきに第1号の青澄の器です。何故にボール鉢だったのかと言うと、この頃まで自宅で使用する器に、スープ系のパスタに使う器が無かったからです。よく好んで作るのが、かなりゆるめのカルボナーラやトマトとアサリのスープパスタで直径21cm程度のボール型浅鉢が使いやすそうかな?と思って作ってみました。
パスタと言えば、おいしいと感じる、お店に毎週通っては、使っている材料や味、作り方を見て、自宅へ帰ってから自分で何度も作り(週3ペース)、同じ味にしようとしていました。結果、味は同じになったと思います。しかし隠し味になっているような、お店の雰囲気までは再現出来ず、今でも、すごくたまーに行っています。
料理の話になってしまいそうですが・・・・
参考にはなるかは解りませんが、私の作り方は、大きめのフライパンにベーコンを並べ、その上に形の大きい粗めのツナ(ツナ缶詰油を多少切った物)、イカ、ホタテの貝柱、えのき茸、バターの順に乗せて、塩コショウをふり、蓋をして強火で焼いていきます。ベーコンを焦がして貝類を蒸す感じです。{この間に生クリーム(パック)と卵黄と卵一個を混ぜておきます}あまり時間を掛けて焼くと、貝類が固くなってしまいます。
麺も具材と同時に茹でていきますが、少し固めに茹でるようにします。
具材が焼けましたら、麺の茹汁をオタマで3杯程度入れ、その後に先ほど用意した混合クリームを入れて具材と混ぜ合わせ味の調整をします。クリームを先に入れてしまうと、だまになりやすかった為、茹汁から入れています。
最後に茹でた麺を入れて絡めて器に盛って完成です。好みですが私はバジルをトッピングしてます。

画像は、青澄の器に盛った豚肉と芋の炒め物です。

作品(2年前)

2009年08月11日 23時52分02秒 | 旧作
この作品は、リンゴの灰を釉薬に使用して作った灰釉(ビードロ)です。胚土は灰釉と相性の良い信楽粘土に水簸した鹿追粘土をブレンドしています。ビードロとはガラスを意味しますが、透き通るような緑色を作るために、長石、リンゴ灰、粘土を使用原料としました。又、釉薬の表面に細かい貫入(ひび)を作るためにソーダ・カリ成分を多く含む長石を使用しています。長石の種類を大きく分けると(ソーダ長石・カリ長石・灰長石)等に分けられますが、中でもソーダ長石については、他長石よりも溶解温度が低く、カリ長石は熱膨張率が大きい為、細かい貫入が得られ易くなります。媒熔原料に使用したリンゴ灰は、もともと灰中にマグネシウム成分が多く含まれていたのか、アルミナと硅酸の割合が良かったせいか、長石と灰だけでも、かなりの透明感がありました。
粘土を釉中に入れる理由の一つとしては、施釉時の食いつきを良くする為や、薬の沈澱を抑える効果等があげられますが、ここで粘土を必要とした理由は、粘土中に含まれるアルミナ成分が、釉薬の透明度を上げるという役割を果たすためでした。
ビードロ釉を上手に焼くためには、昇温速度を抑え気味にゆっくり時間をかけて焼く事が必要です。しかし、ガスの還元濃度が釉薬の溶け具合に影響を及ぼすためか、同じ温度域でも融け方が違う場合もあります。炎と釉が混ざり合って焼けるような感じがします。
また、カリ成分を主に構成される釉薬の場合では、低温度域では緑色、高温度域では青色調に変化していくようです。

この頃、青澄釉と胚土の原型が出来あがろうとしていました。

作品(3年前後半)

2009年08月10日 23時34分19秒 | 旧作
この作品は化粧部分の薬の蝋抜きで出てくる緋色を使おうとして出来た作品です。
カップの上の灰色の部分は、化粧を施し藁灰釉をかけています。緋色の部分は蝋抜きして緋色をだしている部分です。夕日と海をイメージして作りましたが、薬にも苦労していました。初めに取り組んだ事は薬を青くする事、次は薬が濃く着いた部分を白くなるようにする事でした。実際には薬の調整と作品の構想は同時に進行させていたので、薬の完成後には作品が出来あがっていた感じです。
波になる部分を化粧しています。化粧した部分は生地よりも給水率が大きい為に必然に生地よりも薬が厚く吸着されます。薬は厚く着くと白くなるように作っていますので、一度掛けで青と白のコントラストを作り出す事が出来ました。
この薬を焼くこつは、完全に溶かしきらない程度で一気に焼く事でした。
焼成温度は1250度で還元焼成です。キープ時間を取らない分、設定温度が高くなっています。

作品(3年前前半)

2009年08月10日 23時02分49秒 | 旧作
粉引きの制作を初めて2年目に差掛かり次に取り組みだしたのは、土の軽量化と粉引き用胚土の細目の調整でした、化粧泥が優秀だったせいか、胚土の調整後も全く問題なく定着させることが出来ました。画像の作品は鹿追粘土にシャモット等を混入し軽量化調整したものを使用しています。細目にしたぶん薄く作る事が出来るようになりました。多少厚みがある作品は化粧泥を生掛けし3ミリ以下になるような作品は素焼きした後、化粧泥を施したりしました。
またこの頃、化粧表面の薬の蝋抜きで蝋抜き部分の緋色を強く引き出す焼き方を発見したのを覚えています。
画像の作品は粉引きのカップです。焼成は1220度の還元焼成で1205付近を30分前後キープし焼いた物です。細目の分、粗い物よりも焼締りが速いので、低い温度設定になっています。更に低い温度域でのキープにより、御本の出方を操作していました。細目の場合、焼締りが速いため御本を出す温度雰囲気の狭さに苦労していました。