作品(3年前後半)

2009年08月10日 23時34分19秒 | 旧作
この作品は化粧部分の薬の蝋抜きで出てくる緋色を使おうとして出来た作品です。
カップの上の灰色の部分は、化粧を施し藁灰釉をかけています。緋色の部分は蝋抜きして緋色をだしている部分です。夕日と海をイメージして作りましたが、薬にも苦労していました。初めに取り組んだ事は薬を青くする事、次は薬が濃く着いた部分を白くなるようにする事でした。実際には薬の調整と作品の構想は同時に進行させていたので、薬の完成後には作品が出来あがっていた感じです。
波になる部分を化粧しています。化粧した部分は生地よりも給水率が大きい為に必然に生地よりも薬が厚く吸着されます。薬は厚く着くと白くなるように作っていますので、一度掛けで青と白のコントラストを作り出す事が出来ました。
この薬を焼くこつは、完全に溶かしきらない程度で一気に焼く事でした。
焼成温度は1250度で還元焼成です。キープ時間を取らない分、設定温度が高くなっています。

作品(3年前前半)

2009年08月10日 23時02分49秒 | 旧作
粉引きの制作を初めて2年目に差掛かり次に取り組みだしたのは、土の軽量化と粉引き用胚土の細目の調整でした、化粧泥が優秀だったせいか、胚土の調整後も全く問題なく定着させることが出来ました。画像の作品は鹿追粘土にシャモット等を混入し軽量化調整したものを使用しています。細目にしたぶん薄く作る事が出来るようになりました。多少厚みがある作品は化粧泥を生掛けし3ミリ以下になるような作品は素焼きした後、化粧泥を施したりしました。
またこの頃、化粧表面の薬の蝋抜きで蝋抜き部分の緋色を強く引き出す焼き方を発見したのを覚えています。
画像の作品は粉引きのカップです。焼成は1220度の還元焼成で1205付近を30分前後キープし焼いた物です。細目の分、粗い物よりも焼締りが速いので、低い温度設定になっています。更に低い温度域でのキープにより、御本の出方を操作していました。細目の場合、焼締りが速いため御本を出す温度雰囲気の狭さに苦労していました。