笑の輪  ~えみのわ~

「大工集団 楽居」の家づくり
~家づくりのあれこれ・楽居の日常~

木の家で暮らすという事

2009-02-23 10:14:55 | ふと考える事
こんにちは 手作りで木の家を作る楽居の西澤です。

ここ何日か雨の降る日が多くなりましたね。

外に出るのがおっくうになってしまします。

西鎌倉の私のデスクから入口に目をやると隣のお宅の植栽が

雨の日は特に目の保養になります。



木の家が欲しいなぁ・・・・・




私はこの仕事をしていて「木」というものを
たぶん一般の方よりは たくさん見ているんだと思います。

皆さんご存知の通り「木は」家の一部になっても
生きています。

生きているという事は 呼吸をします。

四季ごとに動きます。

何百年たった建物(お城やお寺・古民家等)

に使われている柱などを切ると

もしくは 鉋などで削ると

香りも 表情も新品になります。(スゴイでしょ。)





よく私は


「新築の音」 

と言うのですが、家を建てている途中も

家が完成してからも だいたい1年ほどは


家全体で 「ピシッ」「パチン」「パンッ」
などと音をたてながら 「木」が割れます。






「木が割れる?!」


今、私は当然のことのようにこの事実を
書きましたが、 やはり「木」とは
こういううものだ という事実を知らない方から
してみれば 驚かれるかもしれません。

そして 割れた木の見て 心配になってしまうと思います。

・・・・・・・。

本物(生きている)の木

本物(生きている)の素材


本物だからこそ 人間が作り出すことのできない
風合いをかもち出してくれるのであって





その本物が持つ風合いを







人間は作り出すことができません






時を経て 素材自身が表面の姿を変えていく


色が変わったり、凹凸が付いてみたり
その変化は その素材が過ごす環境
または 使い方によって 違ってきます。

何となく想像できましたか?










ただ 本物に触れているまたは持っている方は
わかりやすいと 思いますが





本物は



繊細で




時に不器用で



時に扱いにくい




革(レザー)は扱いにくい

使えば使うほど 

色が変わり 風合いを増していく

真っ白な 肌が 使いこむたびに

いい なめしが付き飴色になっていく


使っているうちに 傷が付き自分の味となる

でも時には オイル・WAXでメンテナンスを
してあげなくては 

コソコソのみすぼらしい 表情になっていく

縫い合わされている部分が 少々ほころびた時に


修理してあげなければ 

そのうちひどくなり たくさん修理しなくてはいけなくなる




ただ本物は しっかり自分で手を加え

可愛がってあげれば 自分がかわいがっているだけ

答えてくれる。



そして 何より







長いお付き合いができる








家も同じなんです。


















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