緑には、東京しかない

千葉県の東京寄りに住んでいる私「緑」が大好きな東京の散策写真のブログを作ります!!!

初秋の旧麻布区散策:東京ミッドタウンに隣接した檜町公園を散策する

2012年10月18日 17時49分00秒 | 城南・港区全域


東京ミッドタウンの敷地に隣接している緑地帯「檜町公園」を散策していきます。丁度散策した時間帯は緑地帯の敷地がミッドタウン・タワーの建物の陰の中に入ってしまっているので夕方のように暗かったです。平日の昼下がりの時間帯だと全く人の気配がせず、大人であっても若干の怖さを感じるほどです。




江戸時代に長州藩・松平大膳大夫(毛利家)の下屋敷であったこの界隈には檜の木が数多く生えていたと言われています。36800坪の敷地の中に建てられている立派な屋敷は「檜屋敷」と呼ばれていました。その屋敷は外苑東通り寄りの高台(現在のミッドタウンタワーが建っている辺り)に建てられていたそうです。




2007年の東京ミッドタウン開業に合わせて再整備された庭園「清水園」の中を散策していきます。木製の簡易的な扉の奥には日本庭園が広がっています。




池之脇には屋根のついた休憩所である「東屋」の建物が設置されていて、ベンチがあるので座って休憩することができます。




東屋前から撮影した「清水園」の庭園です。麻布台地と赤坂の低地へかけて広がっている緩やかな斜面の上に造成されている日本庭園で、斜面の地形を活かして立体的な広がりを持っています。池の背後にある高台には東京ミッドタウンの巨大な建物が林立しています。




池の脇に目を向けると柳の木々や水草の色鮮やかな緑色の風景を楽しむことができます。




幕末から明治維新にかけて勃発した戊辰戦争によって檜屋敷は壊されてしまう事になりますが、庭園そのものは無事でした。その後は日本陸軍の第1師団歩兵第1連隊の駐屯地として生まれ変わりました。武家屋敷時代の庭園は陸軍基地の敷地内で維持管理がなされていくことになります。




戦後は連合軍によって陸軍基地は接収されて米軍将校の宿舎として利用されました。ここだけでなく国立新博物館のあった日本陸軍麻布基地も接収されていました。これによって六本木・赤坂周辺は外国人が非常に多い場所となり、現在の六本木の外国人向けの繁華街としてこの界隈は発展することになります。




池の周囲の散策道を歩いていきます。




鬱蒼とした緑に囲まれた散策道をミッドタウン・タワーへ向かって歩いていきます。散策道に沿ってもみじの木々が何本か植えられていて、11月の下旬になると真っ赤な紅葉を楽しむことができるようになります。




サンフランシスコ講和条約発効後の1960年(昭和35年)に日本に返還され、陸上自衛隊の駐屯地となるとともに、防衛庁の本庁舎が千代田区の霞ヶ関からここへ移転してきました。同時期にすぐ近くにある青山基地の一部も日本に返還されて東京大学生産技術研究所となっています。




その後外国人が集う繁華街の街・六本木においてここ防衛庁は、華やかな六本木の雰囲気にはそぐわない異質的な存在としてしばらく歴史を歩み続けることになります。防衛庁の敷地の残りの部分が檜町公園として整備され1963年に都立公園として開園し、1968年に港区に管轄が移されました。




防衛庁時代の檜町公園は今以上に人気がなくて物寂しい雰囲気であったことを覚えています。鬱蒼とした木々に囲まれていたことに加えて、何よりも公園のそばには防衛庁の敷地を囲っている物々しい塀の存在が息苦しい雰囲気を醸し出していた記憶しかないです。




高台に通じている斜面には滝が作られていて、庭園の池の中に流れ込んでいます。その奥にはミッドタウン・タワーの巨大な建物が横たわっています。




1980年代後半、日本政府はここ防衛庁の敷地を含めた49の行政機関の移転が閣議決定されます。その後約10年の年月をかけて調査やそれに基づいた答申や議論によって、1999年(平成11年)8月に大蔵省、東京都、港区が合同で「防衛庁本庁舎檜町庁舎跡地開発に関する三者協議会」が設置されました。




2000年(平成12年)5月に防衛庁本庁舎は新宿区の市ヶ谷駐屯地に移転します。翌年4月26日に東京都が「赤坂9丁目地区再開発地区計画」を決定し、翌5月1日には財務省が売却を公示されます。9月17日にはコンソーシアム6社(積水ハウス、全国共済農業協同組合連合会、大同生命保険、富国生命保険、三井不動産、安田生命保険)が落札しました。




ミッドタウン・タワー前から撮影した檜町公園の緑地帯、森のような雰囲気です。近くにある「六本木ヒルズ」という大規模再開発の成功を意識しながらも設計が進められ、工事は2004年(平成16年)5月18日に始まり、2007年(平成19年)1月に竣工、同年3月30日に東京ミッドタウンは華々しく開業しました。




この次は東京ミッドタウンの緑地帯「ミッドタウンガーデン」を散策していきます。緑地帯の面積の割合が非常に大きいのが東京ミッドタウンの特徴です。

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