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SIMPLE LIFE

小説、映画、テレビなどへの個人的所見などを。(ほぼ独断)

赤ひげ診療譚

2019-04-20 01:56:51 | レビュー
トシちゃんの「張り込み」が、昨今の2時間ドラマとは比べ物にならないほど、真っ当に作ってあったよ、とご報告しましたが
彼の、それ以前のスペシャルドラマ「赤ひげ」も素晴らしかったよ、と言っておきたいの(笑)
20代半ばのトシちゃん、いや~いいねえ、実に男前!
このドラマは「びんびん」シリーズの前だったとのこと
どこで読んだか、見たかは忘れましたけど、このドラマを観た脚本家の先生が、彼に徳川龍之介というキャラを作ったという事らしいです
ホントか?(疑)
まっ、そういうことにしておこう(笑)
トシちゃんの暑苦しいキャラの始まりですわ!(別に彼自身が暑苦しいと言っているわけではない)
でもね、この「赤ひげ」で彼が演じた「保本 登」という人物は、実はあんまり德川クンには似ていない
私には、「赤ひげ」こと新出去定こそが、この德川龍之介、という桁外れの理想主義者、そして夢想家の原型ではないか?とさえ見える
保本クンは若くて、高慢で、威勢がいい人間ですから、外見上は德川クンでもいいんですけど
この人は、実はフツーの人でして、どちらかというと、凡人、単なる若者
でも素直な人物で、周りの人物や事件に影響されやすい、いわゆる「物語の語り手」という人なんです
語られるべきは、新出先生その人なわけです
どこか神話的な人物
そう德川先生のように

この「赤ひげ」は黒沢明監督の映画で有名です
原作は山本周五郎の「赤ひげ診療譚」という連作ものですね
ワタクシ、先日何となく読んでみましたの、この小説
うん、ドラマ(トシちゃんの)の制作の人、ちゃんと読んだね、この原作、って確認した(笑)
当たり前じゃん!読まないわけがない、と思うでしょ?
ところがね、どうも最近のドラマや映画、小説でもマンガでも、あなたたち原作読まなかったでしょ!って疑いたくなる時があるの
粗筋だけ聞いて書いたでしょ?って
……いや、多分読んでるよね、で、色々改変して、あのテイタラク…なのかも(笑)
でも、この「赤ひげ」は読んでる!…まっ、短いしね(笑)
ついでに言っときますけど、トシちゃんも読んでると思うよ
で、ちゃんと、この物語の神髄を理解して演じてるはず
保本という人物の成長を演じると同時に、新出先生という巨人の生き様を観察する役目を与えられているということが分かっている
…いい役者だったのにな、トシちゃん(泣)どして、役者やめちゃったの?見たかったよ!もっと彼の芝居
ああ、愚痴が出る~

この新出先生って人は、常に不機嫌で、おまけに独裁的な、実に感じの悪い人物なんですけど
でも、それには意味がある
意味と言うか理由というか
この人は、色んなことに、いつも絶望してるの
医者とか医療というものが、とっても無力で、役立たずであることとか
当時の政治制度や、役人の事なかれ主義に対してとか
金持ちや武士たちが、なんだかんだ堕落していることとか
でもって、自分が救おうとしている一般庶民も、上記の人々に負けず劣らず愚劣で怠惰であることとか
この人は「貧困や無知が人をダメにする」といつも口にしていますけど
本当のところは、そうじゃない、これが人間というものだ、と分かっているはずなんです
でも、どこか人間を諦めきれない、つまらん生き物、と突き放せない
そういう人物が、ブツブツボヤキ、時には頭から湯気を立てながら、それでも何かやらずにはおれない
目の前にいる苦境に陥った人間に手を差し出さずにはいられない
ところが、助けてやっている貧乏人たちは、とりたてて、この人に感謝もしてない、という(笑)
ま、感謝して欲しくてやってるわけじゃないんですけどね
自分が納得するためにやっている
自分がしていることが、社会を変えたり、良くなったりする一助になるとは、思ってはいないはず
でも、目の前の人だけでも、何とかしてやりたい、と思うことが、こういう仕事の神髄なわけです
「見た眼に効果があらわれることより、徒労とみられることを重ねてゆくところに
 人間の希望が実るのではないか おれは、徒労とみえることに自分を賭ける」
この一節が、この新出先生の生きざまを語っている
そして、お目見え医になるはずだった保本青年の人生も変えてしまうわけです

あ、長い、ここで切る、もう寝るし!
また、続きを書こうっ!と








「メリー・ポピンズ リターンズ」

2019-02-21 23:09:14 | レビュー
「メリー・ポピンズ リターンズ」本予告編

 
そう言えば映画とか本のレビューを書く為に、このブログを開いたのだっ!と急に思い出したわ!
今じゃ、ほぼトシちゃんの思い出と、それにまつわる私の妄想のブログになってますけど
いやっ、本来はそうじゃなかった、たまにはちゃんとしようと思いまして
で、取ってつけたように映画の感想を書いてみる私
…ホント取ってつけた感が強いな

で、見てきました「メリーポピンズ リターンズ」
リターンズ?なに、この言葉?バットマンかっ!もっと素敵なタイトルなかったの?
監督はロブ・マーシャル 「シカゴ」を撮った人
主演はエミリー・ブラント「プラダを着た悪魔」で、メリル・ストリープのアシスタント役の人ですな、いや~出世したなあ
予告が素晴らしかったので、凄くすご~く期待したの
結果は…73点ぐらい(!)
いや、いいと思うのよ、歌も皆さんお上手だし、ダンスも素晴らしい
マジカルで、能天気なところ、ご都合主義なところ、うん、ディズニー映画だっ!て感じ
ディズニーランドが好きな人なら、絶対好きなはず
というわけで、映画の出来はさておいて(おくのかい!)私も好きだ
ただね、去年の「ラ・ラ・ランド」もそうでしたけど、最近のミュージカル映画の画面の暗さが気になるの
昔のMGMミュージカル映画とかさ、カラフルで、ポップで、美しいいじゃない?
ちょっと書き割りみたいな、平板なとこがいいのよ
スタジオ感満載(笑)でさ
だって、ミュージカルだよ?別にリアル感とかいらないでしょ
なんで、妙に薄暗いのだろう 変なの!(子供の感想)

ヒロインの演技が一本調子なのもちょっと気になる
ずっとコワーイ顔してんの 歌を歌ってるときはいいんですけど、地の芝居のとこがね、チョイ気になる
ジュリー・アンドリュースは、もっと多彩な表情を見せてたなあ、と
ジャック役の人は素晴らしかったわ、歌も芝居も この人がこの映画を支えていたね
あと、映画を見終わった後、ついつい口ずさみたくなるメロディが無いのも残念ですわ
「My Favorite Things」とか「鳩に2ペンス」をとか「チムチムチェリー」とか
考えるに、前の「メリーポピンズ」はスゲーね、名曲揃いで
そのメロディを聞いただけで、京都に行きたくなっちゃうもの!(笑)
私なんか、映画の帰りに、何故かトシちゃんの「抱きしめてtonight」をウッカリ聞いちゃったのよ、ウォークマンで
そしたら、何故か今更嵌っちゃいまして「抱きトゥナ」に(笑)連続4回リピート!
で、結局、映画の音楽を忘れ果てたの!
ついでに、映画の内容も忘れそうなので、慌てて書いてるのよ、このブログを
でも、色々書いたけど、歌やダンス、そしてディズニーランドが好きな人なら、きっと好きになるはずよ、この映画
見てあげてね♡










ジャージーボーイズ

2018-12-18 20:38:28 | レビュー
Frankie Valli July 4th - Grease, Can't Take My Eyes Off You, Let's Hang On


「ボヘミアン・ラプソディ」の人気が止まらない!大ヒット!とか煽られると、今一歩だったって書いた自分が、何か間違っていた?何か見落とした?私、って思っちゃうんですけど、いや!そんなことないもん、あの映画は私の心には、別に…だったもん!と言い張りたくなりまして
ほら、今絶賛トシちゃん祭り()の私は、そのあたりの方々のSNSを覗いているわけですけど
世代的なものなのか、妙に「ボヘ・ラブ」に入れあげちゃってるんですよ。
トシちゃんのファンっていうと、40代半ばぐらい?つまり、クィーン自身を、今回初めて知った、いや曲とかは知っていたけど、フレディ・マーキュリーについて、詳しいことは知らなかった、という人が多いのかなあ。にわかというんですか、なんか嫌な言葉ですけどね。
私も別にオンタイムでクイーン世代じゃありませんけど、しかし、小学生のころ「キラークイーン」をしつこく聞いていた記憶がある…
姉は、友達に誘われて、クイーンの初来日公演を、見に行ったんですよ!そういえば。彼女の感想は、一言
「音が大きかった」
……酷い

そんなトシちゃんファンの方々に、いや!君たちには他に見るべき映画がある!と絶賛お勧めしたいのが、これ
クリント・イーストウッド監督作品「ジャージーボーイズ」
アメリカのロックの歴史に名を残すボーカルグループ「フォーシーズンズ」の栄光と転落、再生の物語
元々は、ブロードウェイのミュージカル作品で、クリント・イーストウッド監督によって映画化されました。
フォーシーズンズって、私の2世代ぐらい前のグループですから、音楽的には、クイーンほど、キャッチーじゃないかもしれないです、トシちゃん世代には。
聞けば、よく知っている曲ですけどね「シェリー」とかさ、ハイトーンの声が凄くて、おお!懐かしのメロディですよ、日本人の60代70代の方々にとっての洋楽。
このフォーシーズンズというグループがどういう風に出来て、どんな風に成功し、何があって転落したか、ということを実に淡々と煽りもなく描かれているんです。ですから、「ボヘミアン…」みたいには盛り上がらないかもしれない。
そこが、上品!とか思うんですけどね、私は。あの暴力映画ばっか出てたイーストウッドが監督に回ると上品(笑)
イタリア系の街のチンピラだった青年らが、ボーカルグループで大成功していく過程もね「ボヘミアン…」みたいにトントン拍子じゃない。
いろいろとこの業界大変なのよ、的な描写もありまして。所詮、金よ!金がすべて!って感じ?
そのお金が、結局このグループを崩壊に到らせるわけです。

で、なぜ私が、トシちゃんファンの方々に、是非!とお勧めしたいのか、といえば、これはサバイバーの物語だから。
フレディは死んじゃって、伝説になって美化されるでしょうけど、この「ジャージーボーイズ」の主人公というか、フォーシーズンズのリードボーカルのフランキー・ヴァリは、生き続けて、もう一度花開いた人なんですよね。
このヴァリは、グループのリーダーだった昔からの親友の作った莫大な借金を、ほぼ一人で返していったんです。
映画見てるこちらとしては、何でこの人が、こんなに責任を負わなくちゃいけないのか不思議なんですけど、元々グループの元手として借りたお金なので、ということらしいんです。でも、それだけじゃないんですよ、賭博とかそういう諸々が重なって、ドエライ金額になっちゃう。
借りた本人以外知らないので、他のメンバー寝耳に水ですわ。
で、グループは崩壊、残ったボーカルと作曲担当の人だけが「フォーシーズンズ」として活動していくわけです。
お金を返すために、一年中ステージを回るわけです。そのステージがどんどん小さくなっていくところがさ~
最後には小さなクラブというかキャバレーみたいなところでも歌わなきゃいけない。
借金の踏み倒しは出来ないんです。肩代わりをしてくれたのがマフィアだから。
離婚した妻との間の娘が麻薬の過剰摂取で亡くなっちゃうし、も~この人の人生は、不幸の乱れうち!
そんな中で、出たヒット曲「Can't Take My Eyes Off You」この曲によって、この人は返り咲くわけです、メインステージに。
そして、ロックの殿堂入りをはたし、昔のメンバーと共にステージに立つ!
いいラストですよ、これ、最後、キャストが全員、歌い踊るというタイトルバックで、幸せな気持ちで帰れます。

この映画を見ると、人間が生きていくことの意味について色々と考えさせられます。
主人公は泥水を啜るほどのどん底を見るわけです。もう逃げ出しても誰も文句は言わないぐらい。
でも、人には与えられた使命があるんですよね、若い時に自分で選んだ運命というか。
このフランク・ヴァリという人は、天性の美声を与えられた。そして、音楽の道に自ら進んだわけです。
だから、結局何があっても、歌うしかない。金の為だけなら、もっと楽な方法があったでしょう、でも、この人は歌うことを選んだ。
だから、最後の「Can't Take My Eyes Off you」に辿りつく過程は感動的なんですよ。
私がトシちゃんファンに見て欲しいと思うのは、彼もこのヴァリと同じように、自分の使命を貫こうとしているから。
若い時にアイドルになる!と決意して、その後の栄光の時も、不遇の時も変わらず、その道を歩んでいる。
出来ないよ~普通。半端じゃない意志の力と自己肯定感のなせる業ですよ。
だから、今彼をフォローしている人たちは、彼に感動しているんだろう、と思うんです。
使命を貫くという、言うは易し、行うは、もはや不可能なことを、田原氏はやり続けているんだから。
あの当時のアイドル歌手でそんなことをやっているのは、もう彼か聖子ちゃんぐらいでしょ。
あの二人が伊達に共演が多かったわけじゃない、と思いますね。何というか、同じ香りがする。同じ80年代アイドルという木になった果実のように。その木には、もう2つしか残ってないけど(笑)

このフランク・ヴァリの冒頭の動画を見ると、歌声の凄さに驚くはずです。だって、この時この人80過ぎですから。
この現役感!スゴイ!としか言いようがない。
トシちゃんまだまだよ、君。57なんて小僧よ(笑)
あ、この「Can't Take My Eyes Off You」君の瞳に恋してるという邦題でお馴染みの曲ですが
私のカラオケの定番です。歌ってみて、盛り上がるから。







ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

2018-12-05 21:37:49 | レビュー
約2分もの映像が全世界一斉解禁!『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』予告


見てきたよん!ネタバレご法度でしょうけど、一つ教えたげる。「菊花の契り」よ!キーワードは、これ。
いや、そういうシーンはありませんから、腐の人、変な期待はしないように(笑)
でも、そういう意味でしょ、あれは。分かる人は、自分の中に秘めておいてね。
で、肝心の映画の出来ですけど……つなぎ感が凄い。
次回をご期待ください的な?
でもって、主人公を含め、何だか誰も活躍しないの。一番頑張ってるのは…CG(笑)
ええ、正直言います。今一歩でした!
でも、次回も見るわ、きっと。イベント映画大好きだもん!別に名作でなくても、いいもん!(強がり)

上映が始まって、初めて気づいたんですけど……吹き替えだった。
ショーック!私、テレビで映画とかアメドラとかを見る時でさえ字幕なのに、映画館で吹き替え。凄い違和感(笑)
いや、話題つくりに俳優とか使っているわけじゃないから、腹立つわ~とか、そんなことはないんですけど。
この映画に限らず、外国人が日本語を話しだすと、私笑っちゃうんだな。
そう言えば、映画に行く前に、BSで流れていた古いアメリカ映画「ミッドウェイ」をちらっと見たんですけど
日本軍人、何故か全員英語(笑)日本人同士のシーンでですよ。吹き替えでしょうけど、流暢~(当たり前か)
もう、違和感なんてもんじゃないわ!そういえば昔のナチス軍人も絶対英語話してたな、アメリカ映画では。
お願い、吹き替えとかやめて!外国映画は、全部その国の言葉で聞かせて!でないと、私笑っちゃうから!慣れるまで、映画に集中出来なくなっちゃうじゃん(身勝手)

しかし、ハリーポッターシリーズの時も思いましたけど、ダンブルドア校長の他力本願には驚かされるわ!
何で、いつも自分でやらないで、人に任せるのよ!って思う。
前は、それでスネイプ先生が犠牲になった。
今回は、言い訳付でしたけどね(そう、ここで菊花の契りよ!)
まあ、ジュード・ロウはハンサムだから、その無能ぶりもワタシは許しちゃうね!(笑)
禿げあがってきていることさえ、許しちゃう!
ジョニデは、1作目よりは痩せてます。次作に期待、あと一息、頑張れ!(何を?)
……主人公のレッドメインさんは、まあ、いいです、好きになさって
あ、そういえば相田翔子さんの若いころにそっくりの姉ちゃんが出てました。別に無理に東洋人使わなくてもいい役ですけど(笑)




ボヘミアン ラプソディ

2018-11-21 22:47:53 | レビュー
Queen Live Aid Full Video HQ


見てきた!見てきた!評判よかったし。いや、予告見た時から見ようって思ってたけど。
で、思いました。やっぱり人のいう事を鵜呑みにしちゃいかん!と(笑)
感激している人には悪いけど、絶賛するほどでもない…かも…ま、悪くはないな(何故か上から目線)
以前の「LALAランド」の時と同じ感じ?絶賛レビューに騙される私。ミーハーだから、そういう目に遭うのだっ!と言われそう。
案の定、「LALA…」はアカデミー賞作品賞取らなかったじゃない(ドヤ顔)ま、それはどうでもいいか。
この「ボヘミアン ラプソディ」は、ドラマ部分が妙に陳腐でね。というか、どこか手加減がある気がする。
クイーンのメンバーとか、実在の人物の方々の協力の下に映画化をした、ということですから、あんまり酷い描写は出来ないのかも。
フレディも含め、出てくる人が、一人を除いて、みんないい人なの!クイーンの残りのメンバーなんか、聖人の域よ!
たった一人で悪役的な役割を担ってるのが、フレディを悪い道に引き込んだマネージャーのポール。
演じている人、どこかで見たぞ~誰だっけ~とか思って、途中話に集中できなくなる事態(笑)思い出してよかったよ!
「ダウントンアビー」のブランソンじゃん!君
……話が逸れる
昔、イギリスのテレビが制作した、クイーンというかフレディのドキュメンタリーを見たことあるけど、もっと露骨というか、正直な感じ?でした。フレディのゲイ趣味のことも、最初の彼女との話も、お馴染みのエピソードですけどね。
しょうがないね、これは映画だから、どこか隔靴掻痒的な描写になるのは。出てくる人みんな生きてるし、主人公除いて。
それにしても、ブライアン・メイ役の人、本人かっ?レベルで似てます(笑)フレディはあんま似てない。でもって、出っ歯の入れ歯、あれちょっと酷くない?フレディあんなに、出てなかったもん!…いや、出てたけど(笑)でも、彼の顔についてる分には、そんなに違和感なかったの。
映画の彼の顔には合わないから、変な顔感が強い(確信)でもって、喋りにくそう。きっと、あの入れ歯のせいよ。それともフレディ、あんな喋り方だったかな~う~ん、わかんねえな、その辺。

話とか描写が浅い、と感じるのは、曲を作り出す過程が、どうもスムースすぎる気がするから、とか
成功への階段、素早く登り過ぎっ!と見えるからとか
ドラッグとフリーセックスに溺れる描写が軽い、安い、とか
不満は色々あります。
今の時代、そういう事を、とことん描くと、観客が引くのかもしれないけど、私としては徹底的にやってほしかったな。
ただ、なぜ、フレディが、そういうことになっていったか?に一つの原因を提示したところは、よかったかな?とは思います。
本当は、もっと色々な複合的な理由があったと思いますけど。もしくは、なんの理由も無かったかもしれないけど(笑)
この映画の中では、孤独、寂しさが、彼を追い詰めた、と描かれています。
で、なぜ孤独なのか?と言うと、これに尽きる。
彼が色んな意味でマイノリティだから。
インド系で、ゲイ。そこへもってきて、成功したロックスター。も~これでもかっ、というレベルで孤立する条件が揃ってます。
しかし、一番の原因は、この人、大いなる矛盾にまみれた人間である、ということじゃないかな?
つまり、長年の彼女とのエピソードをみると、フレディは女性が好きなんですよね。傍にいて、慰めてくれたり、優しくして欲しいの、女性に。
でも、性的嗜好は男性なのよ。
でもさ、抱いてもくれない男と、女は一緒になれないじゃん!結婚もできないじゃん!
で、女は別の男を探す。フレディは、男と遊ぶけど、心の平安は得られない。あの当時のゲイピープルたちは、まさしくゲイだったからね~
ビレッジピープルよ!「マッチョ、マッチョメ~ン」の世界よ。「Y!M!C!A!」なのよ!
……意味不明か(笑)
他のクイーンのメンバーは結婚して、家庭を持って、子供もいて、普通の人間として生きていけるのに、フレディは、そういう帰る場所がない。いや、作らない。エキセントリックの権化になっていく。
でも、本当の彼は、ナイーブで、優しい人間なので、孤独で寂しくて、それを紛らわす為に、滅茶苦茶に走る、というわけです。
ま、これは、映画の彼ですから。現実のフレディがどうだったか、どんな風に思っていたのかは、やっぱりあの世まで行って聞いてこないとねっ!
最後には、真の恋人(男)を見つけて、幸せになりました、めでたしめでたし、というオチで、見ていた我々も嬉しくなるんですが。
しかし、その時には、すでにHIVに感染してますけどねっ!
ばかっ!ばかなフレディ!(泣)
男と遊ぶなら、せめて不特定多数だけは止めておけばよかったのに~同時にクスリはアカンって!リスクまみれだって!
彼が亡くなった時、どれだけの人が大ショックを受けたかっ!
私は、びっくりしただけですけど。マイケル・ジャクソンが行っちゃったときほど、泣けなかったけど。
でも、45は早いって!早すぎるって!

最後の「ライブエイド」のシーンは、ちょっとウルウルしました。実際の映像、見たことあるけど、その前の他のクイーンメンバーとの和解とか、エイズ告白のエピソードシーンを見た後だと、感情移入しちゃうな。
このシーンで、ようやく主人公の男の子、フレディに見えたわ。ま、歌はフレディご本人の声ですから、当て振りですけどね(笑)
映画館の中で、ちょっと歌っちゃった♡「We are the champion」周りに、誰もいなかったから、えへっ