
4/23 投稿 過渡期 12話 ポポ
タケルはうなされていた。
その音でポポは目覚めた。
ポポって真理子ね。
真理子はそっとタケルをゆすった。
タケルが目を覚ましたのを見ると、真理子はじっとした。
タケルは自分に寄り添っているポポを確かめると再び目を閉じた。
翌夜、タケルは再びうなされた。
今度は真理子が起こす前に、タケルが飛び起きた。
真理子は寝たまま、パパ?と言った。
タケルはポポごめんねと言った。
タケルは幼いころ、金髪のゴム人形を持っていた。
ポポはミルクを飲み、飲んだだけのおしっこをした。
ポポはタケルのひざの上で、ピンクのドレスを着ていて
タケルはミルクを飲ませていた。
タケルは何本も哺乳びんの水を飲ませた。
タケルのひざの上は濡れた。
タケルはもうおしめをしていなかった。
でもおもらしをした。
パンツを脱がされ大きな手が何度もタケルのお尻をたたいた。
タケルはポポのピンクのドレスを脱がせてポポのお尻をたたいた。
小さいこぶしで何度もポポのお尻を叩いて、
ポポの片足がもげた。
ポポの金髪がそこら中に散らばった。
タケルが寝に行ってしまってから、ママが床に散らばった金髪や
壊れたポポを見つけた。
ママはホウキで金髪もポポもチリ取りに集め捨てた。
翌朝、タケルはポポを探した。
ない、どこにもない。
ママに聞いた。
ポポは?
ママはポポはもうないのとドライに答えた。
とりつくしまもなかった。
タケルは自分が昨日ポポにしたことを考えた。
ポポ、ごめんね
タケルはママに隠れて泣いた。
タケルは2度とポポを呼ばなかった。
ママはパパに言った。
タケルはかんしゃくを起こすのよね、誰に似たのかしら?
パパは誰に似たんだろね と答えた。
真理子ポポをを抱きしめ、大事にするね
とタケルはささやいた。
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