北山・京の鄙の里・田舎暮らし

北山、京の北に拡がる山々、その山里での生活を楽しんでいます。

紀伊大島で日本とトルコを教えられる

2014-08-13 23:46:33 | 随想・近況

樫野崎灯台下の波浪


今回の紀州の旅で、潮岬と紀伊大島へも足を運びました。

トルコの軍艦エルトゥールル号遭難事件のことを私自身もう20年以上前に初めてこの地を訪れた時に知りました。日本を表敬訪問の帰りに串本沖で遭難し600名近い犠牲者を出したそうですが、地元の人達の救助活動により69名が救出され、日本海軍の船でトルコへ無事帰還出来たという話でした。私のつたない説明よりWikipediaのエルトゥールル号遭難事件に目を通してみて下さい。

大島の東端にある樫野崎灯台付近は此の事件で亡くなられた方達の慰霊碑やトルコ記念館、トルコ建国の父ムスタファ・ケマル・アタチュルクの立派な騎馬像、のび~るアイスクリームや絨毯やトルコの民芸品などの売店などがあり、まさに日土友好の地となっています。

ただこのエルトゥールル号遭難事件の事はあまり世に知られていないのではないでしょうか?

トルコは大変な親日国なのだそうですが此の事件で示された日本人の友情が大きく貢献している事は間違いないでしょう。

さてこの事件以上に知られていないのが、トルコが我が国民に示してくれたもう一つの事件はなおさら知られていないのではと危惧します。日本人としてトルコを語る時決して忘れてはならないのはイラン・イラク戦争の時に在テヘラン日本人の脱出にトルコ航空機が示してくれた友情です。この時に活躍された当時伊藤忠商事の森永堯さんが「トルコ世界一の親日国―危機一髪!イラン在留日本人を救出したトルコ航空 」 (2010/1)という本を書いておられますが、国際派日本人養成講座というブログで伊勢雅臣さんが上手くまとめられていますので紹介します。それぞれをクリックしていただくとブログのページに飛んでいけます。

JOG(663) トルコによるイラン在住日本人救出(上)
JOG(664) トルコによるイラン在留邦人救出(下)

トップに樫野崎灯台の辺りから見おろした岩礁に打ち付ける波の様子の写真を載せましたが、この日は台風が接近中でいつもより激しい波が押し寄せてきていたのですが、写真ではその様子がどうも伝わらない様です。しかしエルトゥールル号が遭難した時はもっともっと海は荒れていたことでしょう。この状況下で流れ着いたトルコの将兵たちを目の前にしてそれを救うのは当たり前の事をしただけと救助にあたった人たちはおっしゃることでしょうが、この当たり前という考えが我々の誇りであろうと思います。こういった話は大島を訪れなくてももっともっと多くの日本人が知っておくべきことだと考えるからです。そして日本から救助が来ない中飛行機を手配してくれたトルコ人のことはもっともっと我々がわすれてはならないことでしょう。

串本から向かいの大島に渡り感じたことを少し書きました。もしまだこの話をご存じなかった方は上にリンクを張った記事に是非目を通してみて下されば嬉しいです。単なる美談の一つとしてではない深~い意味がある歴史の一コマであり、我々が先人に学んで心に止めておくべきだと思っています。




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