北山・京の鄙の里・田舎暮らし

北山、京の北に拡がる山々、その山里での生活を楽しんでいます。

立山へ体力テストに

2015-10-08 12:42:53 | 山・峠・街道

昨年の10月22日に手術、11月29日退院と術後約1年近くになります。8月には抗癌剤治療も無事終り、最近は体調は元に戻りつつありますが、まだまだ体力の衰えは隠せません。夏以降、比叡山・大文字山・山城探訪で2山と数回は山に入りましたが、今回は紅葉見物を兼ねて立山は雄山を目指してみました。途中の風景を写真でシェアします。

美女平からのバスの中から見た弥陀ヶ原の紅葉。10年以上前に見たあの「錦繍」という言葉がぴったりの絶景の思い出に比べるとがっかりではありました。



室堂には夕刻近くに到着、立山の稜線は雲に包まれていました。ここまで上がってくるとさすがに寒く手袋を出しました。




室堂の遊歩道を少し歩き、ミクリガ池付近に来ると剣岳が顔を覗かせているではありませんか。前の暗い稜線と雲の間に、剣の部分だけを夕照らしていて顔を出す姿はなかなかのものです(^^)



室堂山荘にチェックイン後部屋の窓から望むと、立山連峰の稜線がこれまた夕日に照らされ、岩の白さが目に染みる初めての光景です。



翌朝7時に宿を出発、まずは一ノ越を目指します。称名川の源頭付近の水たまりには氷が張っていました。朝7時半過ぎ頃です。右の浄土山には小さな雪渓が残っています。



雄山挑戦は今回が4回め、最初の2回は荒天に阻まれ3回めの正直でやっと登頂を果たせた前回に勝る快晴で迎えてくれました。この角度から見ると緩やかな感じですが、実際登りだすと急勾配を感じる上りです。さてこの岩の稜線を登るか。



一の越から雄山への稜線上りの途中、日本海は雲海に覆われています。室堂はまだ雲に覆われず全景が見下ろせます。浄土山の雪渓、ミクリガ池、地獄谷の噴煙も綺麗に見えます。硫黄臭がここまで流れてきます。



登ったぜ。岩のガレ場をなんとか登り切り、無事雄山山頂へ。雄山神社にもお参りし、体力の回復をお祈りしてきました。以前はなんとも思わず、少しの疲れで登れたのですが、今回は足の筋力の衰えを体感してしまいました。大腿四頭筋の衰えは特に感じます。



頂上から黒部の方面を望む後立山と雪渓の風景です。この時は雲がだいぶ上がってきていますが、下の一の越ではまだ雲海状態で、槍や穂高、燕、大天井、笠などをはじめ、はるか向こうには富士の姿も望むことができました。



半分ほど下山してくると霧が出てきたました。五色ヶ原方面を始め北側はほぼ視界が効かなくなってきました。この少し前に山荘で用意してもらった弁当を食べましたが食欲減退、半分以上残してしまいました。



室堂にたどり着いた頃はすっかり霧に覆われた状態です。下りのバスの運転手さんは濃霧の中をすいすいと車を走らせます。

翌日は、そうだ白山スーパー林道から帰ろう、と白川郷を目指しました。燃えるような紅葉にはまだ少し早いだろうなぁ、と期待し過ぎの気持を抑えていましたが、料金所では頂上付近は見頃、と案内していました。確かに色づいてはいたのですが...

林道頂上部付近、とがの木台での紅葉


この日も快晴で白山の姿を望み、次は...と気持を駆り立ててくれます。あ、この林道、「白山・白川郷ホワイトロード」と名前が変わっていました。

途中、ふくべ大滝の後、姥ヶ滝も見に降りてきました。



この滝の展望場には露天風呂があるのですが当日は使用不可、空っぽでした。下の川原には温泉が湧き出しているのを帰りの上り階段で教えてもらったのですが引き返す元気はなし(*_*)。

ただこの親切なお方に、ちょっと下った中宮温泉に足湯があるよ、と教えてもらい、立ち寄りました。この中宮温泉は宿が3つだけの山深い温泉ですが、無料の足湯は薬師の湯と猿乃浄土の湯があります。薬師の湯は広いそうですが、前の谷川のせせらぎに魅せられて小さい方の猿乃浄土の湯を楽しませて頂きました。



近くの渓谷美を楽しみながら散策し、全くの源泉掛け流しの温泉、これぞまさに湯治によさそうですぇ。



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2 コメント

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山はいつまでも変わらず (鎌倉街道)
2015-10-09 19:32:49
抜けるような碧空ですね。 本当にきれいな空の色です。紅葉の時期に訪れたことが無いものですから、「まっつ、こんなものかな!」と見ておりましたが、もっと赤く色づく樹もあるのでしょうか? やはりナナカマドの真っ赤は忘れられない赤ですね。 それが無いと絵が締まらない!かな。
室堂へバスで入ったことが無いし、遥か昔の山行で今思い出すのは雄山神社の傍らで誰かにシヤッターを押してもらった写真があるということくらいです。 雄山へは一回登っただけですが、剣は黒四を降りて黒部川ずたいに内蔵助平の雪渓を詰めたのと、普通に剣沢のどこからか蟹の横這いなどと言われた岩だらけの登山道を上ったことがありますが、だんだんと記憶が遠のいてきてます。

それにしても行動的で、羨ましいです。 美しい景色を見るのは心が豊かになります。 

先日友人の家を訪れました折、庭の広さに驚きました。すべて舗装してある広さが車4車線以上で長さが60~70メートル、あるいはもっとかしら、運動場のような広さでした。 今どきこんな広い敷地に住んでいる人が居るんですね。 50年以上のお付き合いで初めて訪れて、ただただのんびりさせていただいてお土産をたくさんいただいて帰ってまいりました。
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雄山神社は紺碧の空をバックに鎮座ましてました。 (mfujino)
2015-10-10 08:43:53
はい、雄山神社は紺碧の空をバックに鎮座ましてました。午前は快晴、しかし北側からだんだん雲が湧いてきて、刻一刻と変化する景色も楽しめました(^^)

今回この初心者向けのコースを選んだのは、安全と体力テストのためであり、また展望の良さや岩場上りで登山の気分を味わう為でもありました。弥陀ヶ原でナナカマドなどの真赤と黄色に這松などの緑がミックスされた錦繍という言葉ぴったりの風景を期待していたのですが、まあこれは仕方ないことでした。以前立山のガイドさんに、一の越から黒四に下りるコースも紅葉が素晴らしいよ、と教えてもらったことを思い出しますが、これは楽なコースでよさそうかなとも思います。山荘の食堂で、大観峰の紅葉はよかったよ、隣り合わせたご夫婦が仰っていました。

鎌倉街道さんは剣や黒部などをあちこち経験されていて羨ましいかぎりです。我が筋力の現状ではカニのタテバイなどはちょっと遠慮した方が良さそうです、仙人池や阿曽原温泉にも心馳せられるのですが、もう少し筋肉が回復しないと...

今回の風景で一番気に入ったのは、夕陽に照らされちょっと顔を出した剣です。雄山山頂から稜線超えに見るより凛々しく見えました。

上りで、一昨日剣を目指したが荒天に阻まれたので、雄山から尾根を縦走してもう一回登りに行くという元気なおっちゃんに遭いました。八海山の行者さんやら、女房が先に先に上がって...と10分歩いて5分休むんやとゆっくり登るおっちゃんとも牡蠣の話などしながら上りました。

スーパー林道は滝が良かったですね。姥の滝で川原の湯の話を教えてくれたり、中宮温泉の足湯のことを丁寧に教えてもらったりしましたが、人生を楽しんでおられるなぁ、そして親切だなぁ、と感心したものです。旅での出会いも嬉しいものです。
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