「デング熱騒ぎ過ぎ」というコメントがネットの至るところで目に付きます。
表現の自由で結構なのですが、ライオンや熊は危険、でも蚊は大丈夫という考えは危険であるということを認識すべきです。
そこで一言。
なぜインフルエンザの防止対策としてあなたはマスクをつけるのですか?
目に見えないような小さなゴミなんて脅威じゃないでしょう。
でもそれを脅威と知っています。
過去の知識と経験地の中から。
逆に知らないのはこれまで脅威としていなかったものです。
ちなみに蚊という虫の存在そのものを私たちは恐れていません。
蜘蛛もそうです。
マダニもそうです。
ツツガムシもそうです。
他の生物や昆虫もそうです。
しかし、恐れているのはそれらが“有している毒”であり、それを媒介して人に感染するものが“何の脅威”であるかということに対してだけ恐れているのです。
特に蚊は人間に対して各種ウィルスを撒き散らす恐れがあるので、注意しましょうという“警鐘”なのです。
何が媒介してどんな問題が発生しているかを知りなさいということなのです。
そして危険認識して対策しなさいということです。
外国人の入国者が増加していることで危険数値は跳ね上がっています。
これを直ちに外国人の問題には国際的にも経済的にも出来ないのです。
だからその類の報道や関係機関からの“サイン”を見逃してはいけません。
ですから前回なにかの情報発信者の方がまったく専門外なのに、見たように、確信したように、ブログで意見していたので止めといて欲しいと言ったのです。
サインを見逃しているからです。
目で見えないものほど軽く見ては駄目なのです。
「あなたのお父さん、なんで死んだの」と聞かれ、「蚊に刺されたことが原因で死にました」なんて納得が出来ませんから。
蚊に“刺されたこと”ではなく、“刺されない工夫”が重要なのです。
何を媒介しているか不明なのですから。
東京都感染症情報センターより以下「表」を抜粋しました。
今後予測される危険範囲を「表」に示していると考えて下さい。
無色無臭、目に見えない恐怖は存在します。
危険を知ることで何を守れますか。
自分と家族を守れるのは誰ですか。
表1 四類感染症の対象疾患となっている主な蚊媒介感染症
疾患名 | 媒介蚊 (感染経路) | 発生地域 | 潜伏期間 | 主な症状 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
ウエストナイル熱 | アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカなど (鳥→蚊→人) |
アフリカ、ヨーロッパ、中東、中央アジア、西アジア、米国など | 2~14日 | 発熱、頭痛、背部痛、筋肉痛、筋力低下、食欲不振、発しん | 日本国内での感染例は認められていないが、近年まで報告のなかったヨーロッパやアメリカなど西半球に1990年代中頃から流行が発生している。 |
チクングニア熱 | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなど (人など→蚊→人) |
アフリカ、南アジア、東南アジア | 3~7日 | 急性の発熱と関節痛、発しん | 日本国内での感染、流行はないが、海外で感染した輸入症例が報告されている。 |
デング熱 | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなど (人→蚊→人) |
東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国 | 3~14日 (多くは3~7日) |
発熱で始まり、頭痛、眼窩痛、筋肉痛、関節痛 | 非致死性の熱性疾患であるデング熱と、重症型のデング出血熱やデングショック症候群の2つの病態がある。 |
日本脳炎 | コガタアカイエカ (豚→蚊→人) |
日本、中国、東南アジア、南アジア | 7~14日 | 発熱、頭痛、吐き気、おう吐、めまい、意識障害 | 感染しても日本脳炎を発病するのは100~1,000人に1人程度であり、大多数は無症状に終わる。 |
マラリア | ハマダラカ (人→蚊→人) |
東南アジア、アフリカ、中南米 | 7~40日 | 発熱、悪寒、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛 | マラリア原虫の種類によって、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアに分類される。これらのうちもっとも危険なのが熱帯熱マラリアで、治療が遅れると死に至ることがある。 |
表2 蚊媒介感染症の病原体
疾患名 | 病原体 |
---|---|
ウエストナイル熱 | ウエストナイルウイルス(West Nile Virus) |
チクングニア熱 | チクングニアウイルス(chikungunya virus) |
デング熱 | デングウイルス(Dengue virus) DEN-1、DEN-2、DEN-3、DEN-4の4型 |
日本脳炎 | 日本脳炎ウイルス(Japanese encephalitis) |
マラリア |
マラリア原虫(malaria parasite)
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