もうかれこれ3年ほどになると思うが(記憶は定かではないが)、私はトルコ出身のクルド人の女性と子供たち向けの日本語教室にちょくちょく顔を出している。(教える対象がクルド人に限定されているわけではないが、今のところ通ってくるのは彼らだけ)
子供たちは日本の小学校に通っていて、日本語が話せる子が大半で、学校の勉強や宿題を見てもらいに来る。大人の女性たちは、子供たちに付き添ってくる母親が多く、その中には、この機会に日本語のレッスンを受けて、少しでも覚えようという意欲のある人も少なくない。子供の学年や学校、大人の日本語のレベルは様々なので、集まった日本人ボランティアが手分けして教える寺子屋方式で運営されている。学校から配られたプリントや役所等から届いた書類を持ってきて、説明や記入を頼む人も多いので、そういった関係のサポートも行っている。(主に教室を主宰している方が)
私はトルコ語通訳要員として、日本語が話せない大人の相手をすることにしている。正直言って、子供ってあんまり興味ないしな・・・初めは用意されたプリントを使って、一応日本語を教えようとするのだが、いつも気が付いたら雑談になっていて、おしゃべりしているうちに時間が終わってしまう。でも雑談しているうちに、相手が今抱えている問題や、家族の健康状態、生活状況等、色々なことが見えてくるので、それはそれで有益だと言えるだろう。こっちから質問して無理に聞き出そうとしなくても、リラックスした雰囲気で話に興じているうちに、自然と相手の方から悩み事を打ち明けてくれたりするのだ。雑談って、なかなか奥が深い。
しばらく前、いつものように教室で顔なじみのクルド人のお母さんとおしゃべりしていた時、「オリンピックの前に私たち(クルド人)は,皆トルコに送り返されるって聞いたけど、ほんと?」と質問された。どうもクルド人の間でそういう噂が流れているらしい。いやいやいやいや、そんなことないから大丈夫よ~と力強く否定しておいたが、入管で長期収容される人は確実に増えているし、強制送還された人がいるという話も聞いたので(事実を確認したわけではないが)、彼らが危機感を持つのも分からないではない。
日本語教室に行く途中にあるお店
話は変わるが(大して変わらないが)、以前「在日クルド人の素朴な疑問」をテーマにした記事で(これとこれ)、「日本の洗濯機はなぜお湯が出ないのか」「日本の救急車はなぜゆっくり走るのか」「日本のパスタはなぜどれも長いのか」などとクルド人に質問されたことについて書いた。彼らは日本というトルコから遠い異国に暮らして、様々な疑問を抱きながら生きているのだ。
数か月前には、一時期お世話した一家の母親に、「日本では髪の毛がよく抜けるけど、どうして?建物の床にもよく落ちているし…」と聞かれたことがある。周りにいた身内の男性陣も彼女の言葉に頷き、不安そうな顔でこっちを見ていた。「特に日本で髪の毛が抜けやすくなるということはないはずだ」と答えておいたが、納得してくれた気がしない・・・
別の女性(上記の「東京オリンピック前・全クルド人強制送還説」を教えてくれた人)には、「私はトルコでは痩せていたのに、日本に来てからすっごく太った。どうしてだろう?」と質問された。「運動不足じゃないですかね」と答えておいたが(彼女は夫と子供を別にすると日本に親戚がおらず、日本語も出来ないので家にこもりがち)、彼女も私の答えに納得していない気がする・・・
(おまけ)
以前の記事で、「中東のイケメン」としてカタールのタミーム首長のお兄さんのジャーシムさんを紹介したが(これの末尾)、その続き。
今回は、イランのアラグチ外務次官だ。
この人
イランは最近何かとニュースで話題に上ることが多く(2019年の主役の国はイランだと思う)、ロウハニ大統領やザリーフ外相を筆頭に、同国高官をアラブメディアで見かけない日はないが、私はこのアラグチさんが登場する度に「はっ😲」となって、一瞬画面に見入ってしまう。俳優っぽくないですか?
だからどうだってわけじゃないんですがね・・・
(終わり)