goo blog サービス終了のお知らせ 

歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

自立支援におけるリスク

2010-09-15 23:43:16 | Weblog
介護保険に【予防介護】が重要視されるとともに、利用者本人の【自立支援】を行われるケアを提供しなければいけなくなりました。
もちろん、何でもかんでもスタッフが手伝う(やってしまう)のは考え物。
ご本人の出来ることを取り上げることになっていたのも事実。
特に施設では、タイムスケジュールに合わせて時間で決められたケアをしていたと思います。

本人の自立を促し、本人の意思決定に任せ、強制せず、プライドを大切にしたチームケアを行う。
認知力の低下した人にも同じ考え方を適用します。

母にも同じ考え方でケアをお願いしてあります。
リスクと比例していくのを見る上でよい事例だなあ、と思います。

今日も施設から電話が入りました。
地下の食堂からの階段の踊り場で倒れていた。
ケガは、背中の打ち身・擦り傷と額の軽い打撲程度らしい。
移動は車椅子ですが、つかまり歩行が出来ます。
トイレも声かけはしてもらうようになりましたが、失敗しながらも自分でいけると思っているので強く言われると拒否がありそう。
階段もときどきは階段下に車椅子を置いたまま、昇るとは聞いていました。
母の居室は1階ですが、地下の食堂が最近のお気に入り。
1人でたたずんでいることが良くあるそうです。

そのうち大怪我をする可能性は大ですが、自分の意思で動ける内が花だと私は思ってます。
少しづつできることが減っています。

階段昇れるなんて、すごいじゃない!
(転倒のリスクが150%!迷惑でしょうけど、私が了承してるから。)
まだ字がかけるんだ!
(まわりへの悪口が多いですが。被害妄想も。)
大きな声で文句を叫んでいる時もある。
(声がでるって元気な証拠!だけど、うるさいだろうなあ。)
入浴も拒否する時が多かった。
(入浴しないからといって死ぬわけじゃなし・・・)
気が向かないと水分を取らない。(トイレの回数が増えるからね)
失禁が増えたので、リハビリパンツにかえました。
(汚しても自分で行くのはそのままでよい。パンツ交換だけは1日1回して欲しい。)

転倒リスクは高い。(月に2度は転んでる。)
他の入居者とのトラブルのリスクも高い。(アザが出来てる時も。)
膀胱炎になるリスクもあるけど。
精神安定剤は増やさず様子をみていただいています。
薬を増やすと、転倒リスクは、もっと高くなる。
【ずっと引きずっているわけでないので、気分を切り替えられるから大丈夫。】
そのように受け入れてもらっています。

そうなんです。
何かあった時、たとえそれが些細なことでも家族に報告しておくことがリスク管理では最も大切なこと。
よく理解してもらえるようになりました。

涼しくなって、良く寝られるようになり朝寝坊しがちです。
窓、開けっ放しでは風邪引くかな?