行雲流水の如くに

心の知能指数が無視されていないかーー日本衰退の原因

頭の良さはIQ(Intelligence Quotient)、即ち知能指数で表される。

政界で一番頭の良いのは茂木幹事長と言う定評だ。

「映像で物事を記憶するというか、文章も映像で見ます」と語る。

東大受験の時も大遅刻したがそれでも合格したという。

しかし、茂木幹事長の周りの秘書官や官僚は何時もピリピリしているらしい。

だから、「知に働けば角が立つ」の例え通り、人望があるとはいえぬ。

 

一方心の豊かさはEQ(Emotional Quotient)、即ち心の知能指数で表される。

ところがこちらの方はなかなか数値化できないのでなおざりにされる。

どれだけ部下の話を聞くか、指導力があるか、心配りが出来るかなどである。

それは演技としてではなく、「自分の心に誠実」であることが大事だという。

自分の心を正しく認識し、心に正直に振舞うこと。

アメリカの心理学者ロバート・クーパー

 

この10年来、日本が衰退の過程に足を踏み入れたのは、本音で政治も経済も動いていないからだろう。

「忖度」とか「国会でうそを100回以上つく」が蔓延している。

票欲しさに怪しげな宗教勢力に近づいて広告塔だ。

経済界は超金融緩和による低金利と円安で「労せずして」利益を稼ぐ。

アメリカがEQの大切さに気が付いたのは1990年代後半から、アグレッシブな企業がどんどん出てきた。

一方の日本はアメリカの後追いもせず、「株主資本主義」だけを学んだようだ。

 

日本は「頭の知性」は低下していないが「心の知性」の低下が著しい。

感情が強いほうが人生も人間関係もすっきりする。


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

コメント一覧

megii123
文化系さん
御指摘の件、「知と心」という問題の立て方が、妥当なのかどうか、まさにその通りだと思います。
厳密な意味ではドイツ流の哲学的見方の方がしっくりくると思います。

アメリカの心理学者、ロバート・クーパーが唱えた「EQ」はアメリカ流のプラグマティズムの傾向が強いと思います。
そのためか日本ではあまり受け入れられなかった気がします。
もともと日本には「情」を大事にする文化があったからでしょう。
ただこの10年来、日本の「情」の文化がかなり擦り切れてきて、このままでは「衰退国家」になりそうです。
もう一度考え直すべきではないかと、思っています。
9vs9qvsq
 日本語に知情意という言葉がありますが、情が知に対する心関連の概念かというと、そうでもない。そもそも心や情というだけの概念はあまり学問的なもの、つまり厳密に人類史的定義のあるものではないはずで、「知と心」という問題の立て方が、妥当なのかどうか。
「ヒトラーは知的天才だったろうが、心がどうも」という場合の心は、倫理学で言う善に関わるようなものじゃないでしょうか。西田哲学に「善の研究」という著作があるように。
 ドイツ古典哲学では、知(性)より高度な概念はたしか理(性)。これには善悪も入っていたかと思います。善というと人間関係抜きにはあり得ず、優しいとか「困っている人を見るとほろっとする」とか、単なる情よりも人間についての情感といった方が良いんじゃないでしょうか。

 思いついたことをつらつら書いただけのことを、出しゃばりました。
 
megii123
kenちゃん、こんばんは。
台風は大したことがありませんでした。
(通常よりも風雨は強かったのですが)

昭和30年~40年代、日本は必死になってアメリカの勉強をしたものですが、平成以降傲慢になったのか元気をなくしたのか、学ぶことをしなくなりました。
Bconですか?聞いたことがあります。
20代に叩き込んだ考え方や行動は大事だということですね。
「鉄は熱いうちに打て」と言うことでしょう。
knsw0805
「行雲」さん、おはようございます。
台風の影響はいかがですか?長野県今通過中です。しかし雨がふっているだけで風は強くないです。今朝も文章に唸りました。心の豊かさはEQですか?末尾「感情が強いほうが人生も人間関係もすっきりする」ここは凄く理解出来ます。私は現役時代からずっとそのように行動しています。Bconというコンサルタント会社の「組織の文化とビヘイビア(行動様式)」の体験セミナーを28歳か29歳時分に受けたせいかもしれません。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「経済」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事