中国がリアルな戦争を考えているかというとそれはない。
やるとしても外堀と内堀を固めてから徳川家康が大阪城を落としたように、最終段階で慎重に本丸を攻め落とす。
最初からリアルで大規模な戦争を考えるほど愚かではあるまい。
中国はすでにこの傾向(超限戦)に20年前から気付き、習近平は明らかにこの「超限戦」で臨んでいる。
今日の戦争は石油パイプラインのガソリンの価格、スーパーマーケットの食料品の価格、証券取引所の株価にまで影響を及ぼす。それはまた生態バランスを破壊することもあり、テレビのスクリーンを通してどの家庭にも飛び込んでくる。 アルビン・トフラー
超限の意味は、すべての限界と称される、あるいは限界として理解されるものを超えることを指す。たとえそれが物質、精神、あるいは技術に属するものであろうともだ。
最近の原油価格の高騰やオミクロン株の感染状況なども疑ってかかる必要がある。
誰かが何らかの意図をもって仕掛けていることを疑うべきだろう。
ところが日本政府の軍事費予算から窺えるのは、「防衛力の強化」と称してアメリカからのおさがりの高額装備品の購入だ。(例えば地対空誘導弾パトリオットやP1哨戒機など)
アメリカ主導でアメリカ、オーストラリア、インド、日本によるインド、太平洋における共同行動の仕組みがとられたが、緩やかだ。
肝心の韓国を仲間に引き入れていない。それは戦後最悪とも思える日韓関係の悪化のためだ。
物事を「好きか嫌いか」で判断しているとろくなことはない。
アメリカ、中国、ロシアなどの超大国は、目的達成のためには手段を選ばない。
日本のような「平和憲法」を持っている世界でも唯一の国は(実際には世界で10番以内の軍事大国だが)、逆転の発想でこの「平和憲法」を「超限戦」の武器にするくらいのしたたかさが求められるのだ。