マグリットの空と雲

旅,空,猫,馬,Champagne&美酒,美食,art,色,海&船…時にsurrealな、好きなもの写真雑記帳。

コラムの日

2007-03-11 | Something/いろいろ
3月11日はコラムの日なのだそうだ。
1751年、英国で世界初のコラムの連載が始まった日、なのだとか。

というわけで、日頃気になっていた、似て非なるもの、[コラム]と[エッセイ]の違いについて書いてみることにしよう。

まず、
コラム【Column】とは、古代ギリシャ・ローマ建にみられた円柱が語源で、新聞や雑誌の[短評欄を載せる欄のこと]
表やブログなどで使う縦列[カラム]もここから来ている。

しかし巷では広く、[短くまとめられた記事]全般を“コラム”と称したり、なかにはただの日記や感想文のような文を書いておいて、“コラムニスト”なんて呼ばれることがある。
そういうのを目にしたとき、いつも思うのだ、
「それをいうなら、エッセイ/エッセイストではなかろうか」と。

ではエッセイは?
エッセイ【Essay】とは、日本語でいうと随筆、自分の思うこと、感じたことを個人的視点からまとめた散文をいうが、元はフランス語[エセー/essai:試み]で思想家モンテーニュの著書による。

では、“コラム風な?”囲み欄に、私的感想文をつらつらと綴ったらコラムになるのか?
答えはノーだろう。

ブログなど個人発信の記事の場合、日記や感想を綴った“エッセイ”が多い。
中には、世の風潮や傾向に対し論じたものもあるが、やはり個人的主観の感想・思想はエッセイの類にまとまられるだろう。

コラムとは、厳密に内容に関した定義はないものの、「新聞や雑誌の[短評欄]……」とあったのを思い出してほしい。
新聞でいう社説やワンポイント情報などの囲み記事が本来のコラムである。

こどもの頃に書かされた、読書感想文を思い出した。
あらすじの解説ではなく、感想を書けと言われたものだ。
もちろん、本について論評を書けとは言われなかったが……。
つまり、感想と解説、評論と論説とは違うのだ。

ただ、コラムの始まりは英国であり、日本の新聞の社説とはちょっと意味合いが違う気がする。
コラムニストと呼ばれる人たちは、評論家でも専門分野の解説者でもない。
英語版Wikipedia;Column(newspaper)の項には「率直な見解、意見を含む...ジャーナリズムの形式」という説明があった。
コラムは、評論や解説ではなく、ある事例を題材とし著者により味付けされた短い読み物なのだ。

たしかに欧米の新聞は、一面のタイトルにも痛烈な皮肉でモジリ、読者の目を引くように書く。

さて、今日延々書き連ねたこの文はエッセイかコラムか。
自分で問うておいてなんだが、なんて愚問な……。

日本語を操るのに、成り立ちの違う英語やフランス語からの借用語で括ること自体が、本質から逸れているような気もする。
例えば英語圏の人にこの二語について尋ねたら、おそらく「ナゼ比較するのか?」と首を傾げそうだ。彼らにとっては「rとlくらい根本的に似ていない」のではないか。

とはいえ、ジャーナリズムとは無縁の素人コラムニストが横行するこの頃、コラムという言葉に敏感になってしまうのだから仕方ない。

お世話になっているgooブログさんが、3周年なのだそうだ!
わたしも、このブログを開設してこの3月で2周年。
そしてわたしは、今日も徒然なるまま、思ったことを綴っている。


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