男児割りばし事故死 「救命困難」医師に無罪判決
診察不足、過失は認定
東京都杉並区で平成十一年、都立高校教諭、杉野正雄さん(54)の三男、隼三(しゅんぞう)ちゃん=当時(4つ)=が転倒し、割りばしがのどに刺さって死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた杏林大学付属病院(東京都三鷹市)耳鼻咽喉(いんこう)科の医師(当時)、根本英樹被告(37)の判決公判が二十八日、東京地裁で開かれた。川口政明裁判長は「診察を怠った過失はあったが、頭の状態に気づいたとしても救命可能性は低かった」として無罪(求刑禁固一年)を言い渡した。
川口裁判長は判決の中で「医師には患者が出すサインを見逃さないことが求められる」との異例の「付言」をし、医師に高いプロ意識を要求した。
判決理由で川口裁判長は「転倒して割りばしがのどに刺さったと聞けば、小脳にまで達したことは想像できなくはない」と指摘。その上で「医師として基本的、初歩的な作業を怠った。サインを見落とし、真摯(しんし)な医療を受けさせる機会を奪った」と述べ、隼三ちゃんに問診するなどの措置をとらなかった根本被告の過失を認定した。
川口裁判長は、根本被告が隼三ちゃんの死亡後にカルテに書き加えた部分があることも指摘したが、過失と死亡の因果関係については「脳神経外科に引き継がれたとしても、技術的に救命、延命の可能性は極めて低かった」と否定した。
公判には弁護側証人として医師が出廷し、「小脳に刺さった割りばしを発見するのは困難」と証言していた。
救急医療現場では、人手不足と医師の過重労働の現実がある。日本救急医学会が昨年実施したアンケートでは、「十分な医師がいる」と回答した病院はわずか4%だった。
しかし川口裁判長は付言で、「隼三ちゃんが遺(のこ)したものは、『医師には、真実の病態を発見する上で必要な情報の取得に努め、患者に適切な治療を受ける機会を提供することが求められている』という、ごく基本的なことなのである」と指摘、その上で「誰もが二度と悲惨な体験をすることがない糧とすることが、隼三ちゃんの鎮魂になると考える」と述べた。
主文は無罪だが、過重労働など、どんな環境においても、医師に対し常に最善を尽くすことを司法が医療現場に迫る、厳しい判決となった。
伊藤鉄男東京地検次席検事の話「誠に遺憾である。判決内容を検討し、控訴するかどうかを判断する」
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【用語解説】割りばし事故
平成11年7月10日、東京都杉並区の盆踊り会場で、当時4歳だった杉野隼三ちゃんが転倒し、くわえていた綿菓子の割りばしがのどに刺さった。杏林大学付属病院で、当時の当直医だった根本英樹被告が診察したが、薬を塗るなどの処置をしただけで帰宅させた。帰宅後、隼三ちゃんは容体が急変して翌日に自宅で死亡。司法解剖の結果、長さ7.6センチの割りばしが頭の中から見つかった。警視庁は12年7月に根本被告を書類送検、東京地検は14年8月に在宅起訴した。
(産経新聞) - 3月29日2時57分更新
ニュー速+から:
953 :名無しさん@6周年:2006/03/29(水) 18:03:26 ID:Pqc/Sx7X0
>>946
子供を放ったらかしにして仕事、心配してる
といいながら置き去りにして飲み会。
事故の原因も、その後の処置も母親の責任じゃんか。
954 :名無しさん@6周年:2006/03/29(水) 18:03:43 ID:nQ+VjhbJ0
>>944
人の親としての最低限の心配はしていたにせよ
喉に割り箸ブッ刺したという怪我に対して打ち上げに出席する優先度が消えなかった事からも
この医師が問診から脳損傷の可能性を予見できた可能性がほとんど無いことが窺い知れるね
964 :名無しさん@6周年:2006/03/29(水) 18:07:16 ID:fvvRXl5n0
もうじき★7だけど、同じような論議、もう飽きた。大半の意見同様無罪支持。親が悪い。検察もおかしい。控訴するのは恥の上塗り。では、では回診へ
995 :名無しさん@6周年:2006/03/29(水) 18:15:12 ID:7RpG9lUc0
この裁判はそもそも注目されるものではなかった。
奥さん、お子さん亡くしてかわいそうね、でも訴えるってやりすぎじゃ・・・
という、レベルの話なのだ。
ところが、その後。
国民の医者叩きのストレス解消と相乗して以後、この事件は
スポンサーつきマスゴミの餌食となった。
マスゴミには、日本に医療萎縮を起こした責任を取ってもらいたい。
10年前からたらいまわしという言葉はあったのに、
それを取り違えていつまでも医療不信報道と、それにのる国民増産。
マスゴミは、救急医療の大変さや、「本当に助かるはず」の子供も
みてもられない現場の悲劇でも取り上げたほうがいいんじゃないか?