ADHD治療薬で51人死亡、米政府が調査へ
【ワシントン=笹沢教一】米食品医薬品局(FDA)は8日、米国内で注意欠陥・多動性障害(ADHD)の治療のため、薬の投与を受けていた大人や子供51人が死亡していたことを明らかにした。ロイター通信が報じた。
死因には突然死や心血管障害などが含まれ、治療薬の副作用の恐れもあるとして、FDAの薬品安全に関する諮問委員会が9日にワシントン郊外で会合を開き、死亡との因果関係を検討するととともに、今後の追跡監視や規制などについても議論する。
FDAが公表した78ページにわたる報告書などによると、1999~03年の調査で、米国でADHDの治療に使用されている英シャイア・ファーマシューティカルズ社の「アデロール」の服用者に24人、日本では向精神薬としても使用されているスイス・ノバルティス社の「リタリン」と同タイプの薬の服用者に16人の死亡例があるという。
ただ、死亡者の中に高血圧症の人が含まれていたことなどから、FDA当局者は「それぞれの薬による死亡率は100万分の1以下」との見方を示している。
アデロールを巡っては、カナダでは昨年、服用者20人が死亡したとして、販売の一時停止措置が実施された。
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国内では、うつ病などの治療薬としてリタリンが認可されており、ADHDは保険の適用外になっている。ADHDでリタリンを使用した複数の患者について、副作用とみられる全身けいれんの事例が報告されており、2002年11月、使用上の注意の中にその事実が明記された。
(読売新聞) - 2月9日13時10分更新
リタリン:某総理が服用していると噂されているお薬。
適用・効果効能などについての詳細は医薬品医療機器総合機構のホムペをご参照ください。
重大な副作用ですよね。
ADHDへの適用外使用は結構あるようです。
今は院内の倫理委員会を通さないと使えないのだと思いますが。
そんなに死亡例が、あったんですね。
びっくりです。