生まれつきの盲者は、手術などで視力を回復して、脳に視覚情報が入ってきても、それを画像として認識できない。
つまり、一つのまとまった意味ある画像として、認識するためには、それらをまとめる核になるものが必要である。
そのために、すでに持っている非視覚表現(例えば触覚)を応用する。
例えば、花瓶を触覚によって、肌さわり、意味、用途、形などを知っているので、それに画像を付け加える形で認識する。
実は、赤ん坊はまず触覚(主に口を使って/口唇期)などで、情報を獲得しているので、それが基礎知識となる。
大人などでは、ワインは、素人には味の違いを利き分けられない。しかし、手持ちの概念(コク、香り、舌触りなど)をそこに当てはめれば、味の違いが分かるようになる。
知識は、このように、過去に築いた知識体系に、新しい知識を付け加える形で、膨らんでいく。
あたかも、クリスマスツリーに、飾りを付け足していくように。