言霊をさがして

mattamanの一刀両談

我が子を亡くしてⅦ

2007年02月28日 21時27分57秒 | 日記
 今、思い起こせば、
Tはほんとうに不思議な力を持っていた子だった。
現実的に考えれば、
言葉は「ンダァー」「ウォウウォウ」程度しか話せないし、
耳もどれくらい聞こえているのかわからない。
こちらからの働きかけを理解できるだけの力も
なかったかもしれない。
しかし、常にみんなに囲まれ
みんなから話しかけられて、うれしそうにしていた。
いやなことがあったりした子が、
一人でTに悩みを話しかけている。
また、周りの子供達が、Tがこれほど重い障害を持っているにもかかわらず、
「Tはできないんじゃない。
私たちが、こうしてあげればできるねん」
「これがT君のやり方やねん」と
どんどんTと一緒にやる方法を考え工夫していく。
何かTの周りだけは別世界のようで、
時間がゆっくりと流れ、心が休まる。
そんな力を持った子だった。
 前にも書いたが、私自身もTと
その周りの子供達に育てられたことの方が多かった。
目配せや顔の表情など
ほんの少しの変化でも見逃さず
気づくことができるようになっていった。
 そのTは、もういない。
卒業した後もいつも「あの家、あの方向にTがいる」
という感覚が常に私の中あったけれど、
それもいつのまにかなくなってきた。
 
お葬式の後、
あの家の中にTのベッドがない、
点滴の棒が立っていない、
吸引のポンプがない。
なにかガランとしていた。
寂しかった。
言いようもなく空虚な雰囲気が漂っていた。
四十九日の法要が終わって、
十五分ばかし、仏壇に向かって話しかけた。
「どうやった、しんどくなかったか。
先生のしたことはあれでよかったんか。
今、幸せにしてるか。」
止めどなくTに聞きたいことが出てきた。
でもあの私を見つめてくれた目や
固く硬直した手、少ない言葉、
それさえももう返ってこない。
 Tを自分の外に探すのはもう止めようと思う。
Tは、Tと出会った人一人一人の心の中に生きている。
もちろん私の中にも、
私が人として、発する言葉、行動、心の中の想い。
これらすべての中にTの教えてくれたすべてが生きている。
   合掌

我が子を亡くしてⅥ

2007年02月27日 21時40分03秒 | ムコ多糖症について
Tの授業は前にも書いているとおり、
 
すべて普通学級で行っていた。

 
ペンやクレヨンなどで絵を描いたり、
 
リハビリの運動をしたり、
 
たまには廊下を自転車に乗って走ったり、
 
また歩いたりそんなことをしていた。
 
 このように書くと「他の子の授業のじゃまになるじゃないか」と
 
いう声も聞かれそうだが、全くその逆。
 
子供達はTにはその学習が必要だあるということを
 
充分理解しているので、Tがさぼっていると
 
逆に注意するくらいだった。
 
 Tは学校中の人気者なので廊下を歩いたり、
 
自転車に乗ったりしていると、
 
先生も含めたみんなが手を振ってくれたりする。
 
そんなときのTはご機嫌だった。

 ただし、体力は落ちていく一方だったし
 
睡眠がうまくとれず、昼間途中で眠ってしまったりすることも
 
多々あった。
 
私も一緒に授業中に寝ていたりしたこともあった笑い
 
ただこれは生徒に後から私だけが怒られた。
 
当たり前である。ウインク
 
行事もTができることを子供達が考えて一緒にやった。
 
体育大会は、100メートル走を応援の子達と自転車で走ったし、
 
フォークダンスも自転車で参加した。
 
さすがに組み立て体操はできなかったので、
 
やっている種目の説明の看板を持つ役をした。
 
 読者の皆さんには、ここで考えて頂きたい。
 
「できないからやらせない。別のことをさせる。」ではなく
 
「みんなと同じことをできる形をみんなで考えてやる。」
 
これが大切なのだ。
 
 たとえば「車いすに乗っているから、スロープがあればいい。」
 
確かにそうである。
 
でも、「車いすの人が階段のところにいたら、
 
そこに居合わせたみんなが運ぶ」
 
そういう人間が多く育っていけば、
 
障害を持った人々はみんなと同じ生活ができるのである。
 
この認識をみんなにもってもらいたい。
 
 障害は不便じゃない、
 
障害者を理解しないから、
 
障害者は不便な生活を余儀なくされているだけなのだ。
 
 
 「障害は、その人の個性である」と思ってほしい。

気力なし

2007年02月27日 21時38分05秒 | 日記

2月以降

学級通信を出してない。

「出そう」という気力がない。

だから、子どもの動きや変化を

見て取れなくなってしまってる。

あかんなぁ…


きむメールより

2007年02月27日 21時36分01秒 | 言霊をさがして















全員合格

2007年02月27日 21時12分18秒 | 日記

剣道部の三年生が早くも

全員、希望校に合格を決めた。

さすが、やるときはやるねぇ…。

1,2年生も見習おう。

明日から、期末試験ですよ。


教え子の結婚!!

2007年02月26日 21時48分53秒 | 日記

昔、お世話になったOさんの

ご自宅へ、久しぶりにおじゃましたら

息子さんで、私の教え子のO君が9月に結婚するとのこと

「おめでとうございます

一番最初に、全国大会に行ったときの子で

T君とも同い年。

聞くともう27才だそうな。

 

「そういえば、先生が君を教えてたときは27才だったよ」

って言うと、めっちゃびっくりしてた。

そういう私も時のたつ早さに

びっくりしたが…。

 

ほんと年取るのが早いはずである…

 


鈍感力

2007年02月26日 21時41分16秒 | 日記

「鈍感力」を読んだ。

「鈍感」=ダメ

という先入観は思い違い。

鈍感な方が良いこともある。

 

とまあ

こんな中身だが

 

確かに

自分自身を振り返っても、

敏感さを追い求めすぎて、自分を追い込み

鬱になったこともあるので、

少し、鈍感な方が良いかな

とも思うのだが

 

いかんせんこの本

同じネタを引っ張りすぎである

いいたいことはわかるが

こんなに引き延ばして

本にして売り出そうというところの

鈍感さに

あきれてしまう。