まつや清の日記 マツキヨ通信

静岡市議会議員 まつや清の日常を毎日更新!

巨星・吉本健一さん逝く 享年89歳 ご冥福をお祈り申し上げます

2019年11月17日 | 市政

どんな状況に陥ろうとも闘い続けることができた人でした。

先生との出会いは
静岡大学の退学後に
「朝鮮語を学びたい」と研究室を訪問した時です。

あの頃、自分自身は
急進的な社会変革を目指して
闘っていた学生運動の中の一人でした。

先生は
私たちの闘いを
簡単にひねり倒しながら
「社会を変えるとはどういことか」を
静かに語ってくれました。

けっして「大状況は語らず」
しかし、
個人個人が生き方を変えていくことは
どのようなプロセスを必要とするか、
丁寧に教え諭す言葉遣いでした。

当時の言葉で言うと
敵方にいる人についても
生き方に矛盾を抱えており
変わるきっかけは誰にも存在していると、
つまり一人一人の変革が
必要だということでした。

その時には,
実は先生の語ってくれた意味を
理解していませんでした。

それがわかり始めたのは、
三里塚闘争を媒介に
革命党建設路線にのめりこんでいた闘いの
敗北、挫折後のことでした。

以来、何度となく
社会を変革するために
今、
何が必要か
何回も何回も、話してきました。

静岡大学には
吉本先生と並ぶ
3奇人・賢人といわれる先生がいました。

戦後の反戦学同の一員であった
藤本治先生
南アフリカのアンチアパルトヘイト活動を展開していた
山口三夫先生

実は大学時代には
一度もお目にかかったことのない方々でした。

退学してから
韓国の民主化闘争を支援する
市民団体を設立したいと
藤本先生に会いに出かけ
吉本先生、山口先生を紹介されたのでした。

自分の人生を大きく変えてくれた人でした。
奥様の悌子さんは市民活動の分野で母のような人でした。

お亡くなりになった時には
私自身はソウル滞在中で
最後のお顔を拝見できませんでした。

そのことがとても悔やまれます。

しばらく前に
「一度ゆっくりと先生に会いに行って
お話したいことがあります」と言って
「いつでもいいよ」と返事をもらっていたのです。

先生にもう一度、
この社会の変革について教えを乞いたかったです。

悲しいことです。

ご冥福をお祈り申し上げます。
(森の中で)

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