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2012年東大入試理系数学第1問

2012-05-13 23:25:00 | 大学入試問題
と,いうわけで(どういうわけで?),
このブログでは主に様々な入試問題などにゆるゆる~とチャレンジしてみようと
思うわけなのです(´ワ`*)

しかしながら,なかなか最初の1回目に何を取り上げてみようかというのは
悩みますね
とりあえず,最初ですので分かりやすく今年の東大理系数学の第1問を選んで
みることにしました~

問題文はこちらです
http://www.yozemi.ac.jp/nyushi/sokuho/recent/tokyo/zenki/sugaku_ri/mon1.html

数学の受験勉強をする上で,応用力をつけるトレーニングの1つとして
1つの問題に複数の解法を与えてみるというものがあります。
自分で1回解いておしまい,とか,先生の解答や問題集の解答をみておしまい,
とかにせず,同じ問題を色んな解き方で再考してみる。
発想の幅を広げるのにとても良いです
今回も幾つかのアプローチの仕方を考えてみたいと思います。


さて,図形と方程式の問題は非常に解法のパターンが多く考えられる単元ですね。



今回の問題はABの長さが最大になるときのcosθを求めよというものです。
主な解法としては大きく,直線lの傾きを変数に取るか角度θを変数にとるか
の2通りに分けられるかと思いますので両方やってみましょう

まずは準備としてP,Qの座標を求めておきましょう。



続いてABの長さLを求めます。はじめは直線lをy=mxとおいて,
mを変数にしてみます。



ABをOB-OAとして求めるのが楽そうですね

ちなみに -√2m^2+6m-√2=0 を解くと
OP,OQの傾き m=(3±√7)/√2 が出てきます。
L=0のときですから,まぁ当然ですね
これを利用してmの範囲を求めるならば
最初にP,Qの座標求める作業は省けそうです。

P,Qの座標を求めていると,方ベキの定理からABを求めてしまう,
なんて方法も考えられますね~(゜д゜)




続いては問題文で与えられた角度θを変数にしてABを求めてみましょー。



B(sin2θ,1-cos2θ)というのは下図を見れば分かりやすいかもですが
∠BCO=2θを用いた,シンプルな円のパラメータ表示そのものです。
((cos(2θ-π/2),1+sin(2θ-π/2))と書くと更に分かりやすいかも?)
さて,図形の性質なんかを利用すると簡単な計算だけで求めることができます。



同様にRを(0,2)として接弦定理を用いれば△OBRは∠Bが直角の
直角三角形になります。∠R=θよりOB=ORsinθ=2sinθ
が求まります。これはなかなかOB求めるまで素早いですね



では,求めたLを微分して最大となるときを求めてみたいと思います。
まずはmを変数としたバージョンからいってみましょう。



3次式の因数分解で因数 m-√2 を見つけるのが多少面倒かも?
m=1/√3 のときLは最大値 √6/3 を取ります。
m=tanθですので,あとはcosθを求めれば終了というわけです。

ではθを変数とした場合はどうなるでしょうか。



tanθの3次式にしてしまえば先ほどのmを変数とした場合と同じ式が
出てきますね。cosθの方程式を解こうとすると6次方程式が出てきますが
簡単な形なので,まぁ何とかなります。あとはLを求めて終了となります。

恐らく,基本的な解法は大体こんなトコでしょうかね?
最後にちょっとだけ変則的なこともしてみましょう。
θを用いるとLは比較的シンプルな見た目にはなるんですが,
戯れにこれを内積を使って L=(2,-√2/3)・(sinθ,1/cosθ) 
などと表示してみましょう。正射影の考え方からLが最大になる条件を
考えます。



他にも解法は色々考えられるのかもしれませんが,
今回はこれくらいにしておこうと思います。
ケアレスミスとか多い人なんで,なんかあったら教えてちょ

今後もこんな感じで,なるべく複数の解法アプローチなどを考えていけたらと
思います

では次回もゆるゆる頑張りましょーー







追記(2012年11月15日)
この記事に関する追記をこちらに挙げています~~
http://mathnegi.blog.fc2.com/blog-entry-43.html






     

  


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (佐治)
2012-11-09 20:10:57
素晴らしい。
僕もこの問題はいろいろ解答を考えたり調べたりしましたがここが一番詳しいですね。
しかし微分を使わずに解く方法などないものでしょうか?
東大がわざわざこんな計算問題を出すようには思えないのです。
返信する
Unknown (mathnegi)
2012-11-15 15:16:10
コメントありがとうございます~
反応が遅れてすみません!

>しかし微分を使わずに解く方法などないものでしょうか?
>東大がわざわざこんな計算問題を出すようには思えないのです。

全く同感です。
果たしてわざわざ三角関数や無理関数の微分法のようなものを
持ち出してこなければいけない問題なのか!?
と思う部分があって,自分も何となくもやもやしております。

実は見事で爽快で鮮やかな解法があるのかもしれませんが,
残念ながらまだ見出せていません。

ABが最大になるとき,AはOBの中点になっています。
もしかしたら,そのことを活かしたハイパー解法なんかあるかもしれません。

とりあえず,全く鮮やかではないですが,
表面的には微分を用いない苦し紛れの解法を1つ搾り出してはみましたので
こちらに記事化しておきました~♪
良かったら覗いてみてくださいませませ~

http://mathnegi.blog.fc2.com/blog-entry-43.html
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