紫の物語的解釈

漫画・ゲーム・アニメ等、さまざまなメディアにひそむ「物語」を抽出して解釈を加えてみようというブログです。

【ダイ大・ロト紋読み比べ】作中の経過時間について【ロト紋編】

2012-04-28 00:19:39 | 読み比べ系
前回の続き


『ダイの大冒険』の作中経過時間が3か月程度しか経っていないのに対し、
『ロトの紋章』は連載期間と作中経過時間がほぼ同じため、
約6年もの時間が経過しています。

ダイの大冒険と同様、ロトの紋章のイベントリストも起こしてみました。
以下、イベントを追いながらロト紋の作中経過時間を確認してみましょう


  ロトの紋章イベントリスト



6年のカウントは勇者アルスが仙人の隠れ郷から旅立つところから始まります。
カーメン王国を襲った悲劇から逃れた0歳のアルスは
騎士団長の娘・ルナフレアや、カーメンの神官・タルキンと共に
バハラタにある仙人の隠れ里に落ち延び、10年を過ごします。

しかし、ついに仙人の隠れ郷が大魔王・異魔神(イマジン)を
首領とする魔王軍に発見されてしまいます。
もはや郷にとどまってはいられない!
アルスの長い旅がこれより始まります!


 ★【大賢者カダルの修行】

 砂漠を移動中のアルス一行は、かつてゾーマを倒した
 勇者アレル(ロト)の仲間であった大賢者カダルと出会います。
 一行の目的地はカーメン王国(バラモス城)なので、
 おそらくこの砂漠はイシス付近の砂漠であると思われます。
 ギランのセリフでイシスの砂漠からアッサラームまで砂船で3日
 というものがあるので、その距離と日数を考えると、
 バハラタの仙人の隠れ郷を出発してからイシス付近の砂漠まで
 徒歩+砂船で1か月ほどかかると思われます。
 なので、ここまでを仮にスタートから1か月とします。

 この砂漠で一行は大賢者カダルと出会い、アルスとその友人・キラは
 カダルの修行を受けることになります。
 その修行に3か月もの月日を要します

 ここまでで4か月の経過で、なんといきなりダイ大超えとなりました。


 ★【剣王サーバインと魔剣ネクロス】

 3か月の修行を経たアルスとキラは、ルナフレア・タルキン・ギラン・タオの
 迎えを受け、カダルに言われたとおりアッサラームの街へと向かいます。
 アッサラームまでは3日の道のりです。
 そのアッサラームにて、アルスは聖戦士のひとり「拳王ヤオ」と出会います。
 同日、魔剣ネクロスに操られた「剣王サーバイン」の襲撃があり、これを撃退。
 サーバインの弟と判明したキラが剣王の称号を受け継ぎます。

 翌日、魔剣ネクロスによる傷を受けたルナフレアが死亡。
 また、魔王軍によってノアニールが陥落します。
 同じ頃、竜王の軍団によるラダトーム侵攻が始まります。

 ルナフレアの葬儀や、同じくネクロスの傷を受けたギランの治療などのため
 アルスたちはしばらくアッサラームに滞在していたはずです。
 仮にその滞在期間を2か月としましょう。
 そののち、剣王の称号を継いだキラは剣王の里を見に行くため、
 アルスらと別れることになり、
 アルスは、ヤオ・タルキンとともにカーメン王国を目指します。


 ★【星降る腕輪】

 獣車で砂漠を駆けるアルスたちはカダルの蜃気楼の塔があった場所に
 戻ってきました。アッサラームからなので3日ほど経過でしょう。
 蜃気楼の塔はすでに消えていて、代わりにオアシスがその場所にありました。
 オアシスのドワーフから、ヤオが星降る腕輪をもらいます。


 ★【帰郷、甦った魔王バラモス】

 オアシスを後にしたアルスたちは、アルスの故郷・カーメン城を目指します。
 カーメン城は100年前にバラモス城と呼ばれていた場所で、
 イシスの南、岩山にかこまれた山城です。
 ドラクエ3の時代はイシス経由ルートでは行けない場所でしたが、
 100年経って道も整備されたのかもしれません。
 アッサラームからの距離を考えると、3か月はかかる
 道のりかと思われます。
 カーメン城に着いたその夜、冥王ゴルゴナによって復活させられた
 魔王バラモスの襲撃があります。
 必死の思いでこれを撃退したときには夜が明けていました。


 ★【テドンの村の遊び人】

 バラモスゾンビを撃退した翌日、アルスたちは
 テドンの村へと向かいます。
 テドンはドラクエ3の時代にはバラモスに滅ぼされた村でしたが、
 ロト紋の時代には造船のさかんな村へと生まれ変わっていました。
 ネクロゴンドの洞窟を経由してテドンへ向かう途中、アルスたちは
 遊び人ポロンと出会い、テドンの村へと案内してもらいます。
 テドンの村で三人目のケンオウ、「賢王ノロップ」の手掛かりを得ますが、
 ノロップはすでに亡くなっていました。
 その夜、アルスの夢に大賢者カダルが現れ、
 アリアハンへと向かうように言われます。

 アリアハンへ行くための船の建造が始まります。
 ここで「またたくまに数週間がすぎた…」とナレが
 入りますが、ここは3か月以上時間が経過していないとあとの展開に
 無理が生じてしまうので、3か月経過とします!(強引だ

 ここまでで、冒険開始から1年ほどが経過したことになります。


 ★【アリアハンへの航路】

 帆船「ルナフレア号」に乗り、アルスたちは一路アリアハンへと向かいます。
 テドンからアリアハンまで、「貿易風をつかまえれば2か月」という
 タルキンのセリフがありますが、タルキンが航海に素人そうなところと
 うまく貿易風がつかまらなかったかもということも加味して、
 ここは3か月経過としましょう。
 航路の途中、魔王軍にアメーバ化された海王リバイアサンとの交戦がありますしね。
 同じころ、アッサラームでアルスと別れたキラは剣王の里を発見し、幻魔剣を身につけます。


 ★【賢王ポロン】

 アリアハンに着いたアルスたちはルイーダの酒場を訪れます。
 同日、アリアハンの子どもたちと町の外に出ていたポロンが
 ゴールドオークに遭遇。
 絶体絶命のピンチに、自らが持つ「賢王」の力を覚醒させました。
 賢王ノロップは、ポロンのことだったのでした。
 すべてを思い出し、賢王として覚醒したポロンはあらためて
 アルスたちの仲間となるのでした。


 ★【獣王グノン出撃】

 アルスたちがアリアハンに到着してから1か月ほどが経過しました。
 魔王軍幹部たちの会話から、ラダトーム侵攻開始から1年以上が経った
 ことがわかります。難攻不落のラダトーム城!
 さて、ここで獣王グノンの出撃となります。
 地下世界を含む全世界から魔物を集め、10万頭の軍団を編成し、
 アリアハンに進撃します。
 軍団の編成とアリアハンへの行軍に2か月くらいを見ておきますか。
 

 ★【アリアハン平原の戦い】

 獣王グノンの10万の軍団がアリアハンを取り囲み、アルスを差し出すよう
 国王に要求します。
 アリアハンの人々にあぶりだされたアルスはたった一人で10万の軍勢に
 立ち向かうのでした。
 夕方から始まった戦闘は深夜まで続きます。
 ヤオ、タルキン、ポロンはアルスに加勢。さらに、かつて
 アッサラームで別れた「剣王キラ」も親友アルスの危機にかけつけます。
 アルスとキラ、実に10か月ぶりの再会となりました
 そして、ここに初めて「剣王」「拳王」「賢王」の三ケンオウが揃うのでした。

 夜明け。魔法力も体力も尽き果てたアルスたち。そんな中、タルキンが
 自己犠牲呪文・メガンテによって生命を散らせます。
 これにより、グノンの10万の軍勢はほぼ壊滅しました。
 怒り狂ったグノンは真の姿に変身してアルスたちに立ちはだかりますが、
 勇気を取り戻したアリアハンの人々の力を借りたミナデインによって
 長い戦いに決着が着きました。

 翌日、タルキンらの葬儀の途中、ラダトームが陥落したとの知らせが入ります。
 侵攻から1年以上も持ちこたえた堅城ラダトームは魔王軍の手に落ち、
 地下世界アレフガルドは完全に魔王軍に制圧されてしまいました。


 ★【魔人王・ジャガン襲来】

 獣王グノン戦からある程度の日数が経過します。
 ここで注目すべきはヤオです。
 この時点からヤオがものすごく女っぽくなっているのです。
 今までのおてんば武道家のイメージがここからがらりと変わります。

 
 これがグノン戦でのヤオちゃん

 
 で、これが魔人王編でのヤオちゃんです。変わってる!

 この色気は一朝一夕で出るものではない!
 それと、ルイーダの酒場にタルキンとアルスたちの絵が飾られます。
 この絵がタルキンの一周忌に飾られたと解釈して、1年経過とみなします!
 そして、新章開幕です。

 アルスたちの滞在するアリアハンに、ロトの子孫でありながら
 呪われた名を与えられ、魔王軍に所属する魔人王・ジャガンが現れます。
 ジャガンは剣術でも呪文でも装備でも、アルスを圧倒します。
 そして、アルスは魔人王のとどめの一撃を受け、絶命してしまうのでした…


 ★【世界樹の葉を求めて】

 死んでしまったアルスを復活させるため、仲間たちは世界樹の葉を求めます。
 そこへ大賢者カダルの蜃気楼の塔が現れ、仲間たちを世界樹へと導きます。
 世界樹は枯れ果て、葉の一枚もありませんでしたが、妖精ティーエの
 涙が奇跡を呼び、一枚だけ葉を入手することができました。

 勇者アルスはふたたび立ち上がり、魔王軍へと挑む勇気を
 取り戻しました。


 ★【修行の日々】

 ジャガンに打ち勝つために、アルスたちは「王者の剣」を求めます。
 王者の剣はジパングの刀鍛冶によって造られた剣でした。
 よって、次のアルスたちの目的地は王者の剣を入手するため
 黄金の国・ジパングとなりました。
 しかし、アルスはジャガンに敗北したのは装備のせいではないとして、
 蜃気楼の塔での再修業を申し出ます。

 その期間ですが、アルスの
 「たった3か月の修行で覚えた呪文やカーメン流の剣術じゃ魔人王ジャガンには勝てない」
 というセリフから察すると、3か月以上の修行・・・
 すくなくとも、1年間は修行したのではないでしょうか。

 ここまでで、冒険開始から3年半の月日が流れています。


 ★【黄金の国・ジパング】

 修行を終えたアルス・キラ・ヤオ・ポロンは王者の剣を求め、
 アリアハンを出港します。ジパングまでの航路は、テドン⇒アリアハン間を
 3か月で航海した実績から、およそ2か月ほどの航海と思われます。
 航海に素人そうな4人ですが、賢王ポロンの知識にかかれば
 航海など造作もないことでしょう。

 さて、ジパングに着いて早々、悪臣オモカネの罠にはまり、
 アルスたちはヤマタノオロチの封印を解いてしまいます。
 このヤマタノオロチの体内にはオリハルコンが飲み込まれており、
 その再生能力によって何度でもよみがえる魔神と化していました。
 しかし、ティーエのタイターンの針によって、オリハルコンを
 オロチの体外に出すことに成功。
 オリハルコンを入手し、オロチを倒すことに成功しました。
 この日、ジパングの人々はオロチが倒されたことを喜び、
 夜通し踊り明かしました。

 その夜、アルスが生きていると知った魔人王ジャガンの襲撃があります。
 1年以上も前に苦い敗北を喫した相手ですが、今度は後れを取る
 ことはありませんでした。
 ジャガンと交戦中、三人目のロトの子孫であるアレフガルドの勇者アステア
 の乱入があります。
 ロトの子孫三人が初めて邂逅し、勇者ロトからのメッセージが開示されます。
 ロトの子孫三人が揃って初めて使える超魔法「オメガルーラ」。
 それが、異魔神打倒の鍵である、と。


 ★【それぞれの想いを胸に】

 ジャガン襲撃の翌日、アルス一行はオリハルコンを精錬するため、
 「エッゾ」の地にある「摩州湖」を目指すべく出航準備をしていました。
 そんな中、アレフガルドの勇者アステアは、異魔神の肉体が封じられた
 闇のオーブを安置する聖域を探していました。

 アルスはアステアに協力し、アステアと共にレイアムランドへ向かいます。
 レイアムランドはかなり遠いですが、一旦アリアハンまでルーラで飛び、
 レイアムランドへ行ったことがあり、ルーラが使える人を探して
 一気にレイアムランドへ飛ぶことができました。
 レイアムランドを1日ほど探索し、
 かつてラーミアの卵を守っていた双子に会うことができました。
 以後、闇のオーブはレイアムランドに安置されることとなります。
 (1年半後にジャガンに持ち出されますが)

 同じころ、ジパングではアルス以外のメンバーがエッゾに向けて
 ルナフレア号で出航します。
 ヤオが「なんだか久しぶりに見る気がするわ…ルナフレア号」とか発言してますが、
 作中経過時間からするとジパング到着から2日しか経ってないので、
 全然久しぶりではないのですが、リアル連載期間でジパング編が
 始まってから9か月ほど経っているので、そういうメタ演出でしょう。


 ★【エッゾの地】

 アルスを除くメンバーがエッゾの摩州湖を目指して出発し、
 アルスもそれを時間差で追います。

 知っての通り、ドラクエ3のジパングは日本列島の形をした島です。
 ゲーム内のジパングの町のアイコンは、現実の地図で言うと
 「岡山」か「兵庫」あたりに位置しています。
 エッゾは「北海道」、摩州湖は「摩周湖」と思われますので、
 関西から北海道へ船を出し、上陸してから陸路摩周湖を目指したとして
 数週間というところでしょうか。
 
 摩州湖では錬金術師・イズナとアルスによって王者の剣が生み出されます。
 また、アルスたちを追撃してきた冥王ゴルゴナとの交戦があり、
 そこへ、かつてアルスが仙人の郷でお世話になったタオ導師が現れます。
 アルス・キラにとっては3年ぶりの再会となりました。

 タオと再会してから、冥王ゴルゴナをわりとあっさり倒します。
 これにてジパング編堂々の完結となりました。


 ★【空白の時間帯】

 ジパング編が終了したわけですが、その次の回の話は
 ラスボス・異魔神(イマジン)の秘密を導師タオが語るというものでした。
 アルスたちはルナフレア号でどこかへ向かっているようですが、
 ジパング編が終わってから次の目的地がはっきり示されなかったので
 アルスたちがどこへ向かっているかはわかりません。

 注目すべきはアルスたちの見た目に明らかな変化があることです。

 

 こんな感じ。あきらかに4人とも成長してます。
 そして、年齢!
 アルス[15]となってます。作中経過時間がこの時点で5年以上に達したということです。
 うーん、ジパング編終了で物語解釈的にはどうがんばっても、
 3年8、9カ月くらいしか経過してないはずですが・・・。

 ここは、語られなかった空白の1年半~2年くらいの冒険がこの間あったと思いたいです。
 ジパング編終了時に次の目的地が明確にされなかったのも気になりますしね。
 そういうことにしときましょう!(強引だ


 ★【ローラン城の決戦】

 アルスたちは魔王軍の本拠地・ローラン城(竜の女王の城)を目指して
 オリビア海峡へと差し掛かります。
 ローラン城はドラクエ3の時代は不死鳥ラーミアでしか行けない山城でしたが、
 それはロト紋の時代でも変わらずです。
 ここは、賢王ポロンがバギクロス×ドラゴラムの合体魔法で
 風の竜に変化して上空から堂々と侵入します。

 ローラン城では、竜王との交戦、魔人王ジャガンの勇者アランとしての覚醒、
 大魔王・異魔神の復活とさまざまなイベントがあります。
 また、同じ頃、アレフガルドでは勇者アステアがラダトームを奪還します。


 ★【異魔神復活】

 ローラン城にて復活した異魔神はデタラメな強さを発揮します。
 "思い知るがよい…この世には次元の違う力が存在することを…"
 という言葉のとおり、大陸規模でダメージを与える「りゅうせい」の
 魔法は人間たちのド肝を抜くには十分でした。

 あまりの異魔神の強さに三ケンオウは戦意を消失します。
 それを見たアルスはパーティの解散を提案。
 「君たちはもう十分に戦った…残された時間の中でせめて幸せな時を過ごしてほしい」
 と言い残し、勇者アラン、導師タオとともにローラン城を去った異魔神を追います。


 ★【残された日々】

 ローラン城から西に向かった異魔神はロマリアを襲います。
 ズシーンズシーンと徒歩で移動してますが、海とか山とかも
 平気で踏み越えていくので直線距離換算で1か月くらい
 ロマリアにたどり着いてるんじゃないでしょうか。
 たどり着いてから滅ぼすまでは非常にスピーディで、わずか1日で
 ロマリアは壊滅します。デタラメな強さ!

 アルスたちは船で異魔神を追いますが、地形を無視して移動する異魔神に
 追いつくのはかなり難儀でしょう。
 異魔神は、ローラン→ロマリア→ポルトガと移動します。
 ドラクエ3では竜の女王の城から船でポルトガに行くには外洋からぐるっと
 まわらないといけませんが、この漫画では外洋へ出ずにそのまま直進して
 いるようです。浅瀬とかどうしたんでしょうかね。

 ともあれ、アルスたちはポルトガで異魔神に追いつきます。
 ローランからポルトガ。2か月くらいの航海でしょうか。

 その間、アルスと別れたケンオウたちはそれぞれの時間を過ごします。
 ポロンはジパングで知り合った女の子・サクヤを連れてテドンの実家へ。
 キラ・ヤオは拳王の里で結婚し、新婚生活を送ります。

 また、同じ頃ジパングのメンツがどこから調達してきたのか、
 ムー文明の遺産である飛空艇を用意してローラン城へと向かっています。
 この飛空艇、世界中どこでも2時間あれば行けるという
 ジェット機も真っ青なオーバーテクノロジー・マシーンでした。
 ジパング勢はローラン城あとに到着。ちょうどアレフガルドから来ていた
 アステアと合流し、ポルトガへ向かいます。

 ポルトガ近海にて、アステアを回収したジパング勢の飛空艇が
 アルス、アランと異魔神に追いつきます。
 ここに、アルス・アラン・アステアのロトの子孫が3人揃いました!
 3人は大魔法・オメガルーラを発動し、異魔神の魂を遥か宇宙空間へ
 飛ばしました。
 異魔神の肉体は再び闇のオーブに封印され、
 地上に平和が戻ったかのように見えました…


 ★【最終決戦】

 オメガルーラで宇宙の果てに飛ばされたはずの異魔神でしたが、
 なんと異魔神はオメガルーラ発動の瞬間、自らの魂を勇者アランの
 肉体へ移していました。
 異魔神はアランを操り、海底の聖域に安置された闇のオーブを
 奪いに行きます。
 
 アルスとアステアもすぐにルーラで追います。
 一方、世界樹にあらわれた精霊ルビスによって導師タオは
 異魔神の真の目的を知ります。
 異魔神の目的は、自らが死者の魂で作った「幻の月」と
 世界樹の「聖核」を共鳴させることによって世界を崩壊へ
 導くことでした。
 精霊ルビスはそれを防ぐため、世界樹を破壊するようにタオに言います。
 そして、タオはその言葉を受けて世界樹を破壊するのでした。

 やがて闇のオーブで肉体を取り戻した異魔神は世界樹へ戻ってきます。
 そこが最終決戦の地となる!
 精霊ルビスは崩壊した世界樹上空にロトの紋章を映し、
 世界中の戦士たちにこの地に集うように呼びかけます。

 続々とやって来た戦士たちの中には、異魔神の姿を見て
 戦意を喪失したはずの三ケンオウの姿もありました。
 世界樹跡地にて、異魔神VS世界中の戦士たちの戦いが始まります。

 異魔神は確かに圧倒的な強さを誇りました。
 しかし、世界中の人々の魔法力を借りたアルスのミナデインによって
 最後は完全に撃ち滅ぼされるに至りました・・・。
 ここに、勇者アルスの長い冒険の旅は終わったのです!


 ★【総括~アルスの旅の軌跡】

文字だけでべらべら語られてもわかりにくいと思うので
地図をみながらアルスの旅路を振り返りましょう。



攻略サイト「ドラクエなんでも探偵団!」さんからお借りしたドラクエ3のマップです。
有名な話ですが、DQ3の世界地図は現実の世界地図に酷似しています。
(アリアハン大陸だけが現実の地図にない大陸ですが)

さて、アルスの旅の始まりはバハラタからです。

 まずは、バハラタから1か月かけてイシスの砂漠まで。
 イシスの砂漠の蜃気楼の塔で3か月の修行
 アッサラームで2か月滞在
 カーメン城(バラモス城)まで3か月かけて移動
 テドンの村で造船に3か月
 テドン→アリアハンの航路で3か月
 アリアハンに3か月滞在したところで獣王グノン戦
 獣王グノン戦から1年経過
 ジャガンに敗北後、1年修行
 アリアハン→ジパングの航路で2か月
 ジパング→レイアムランドはルーラなので一瞬
 レイアムランド→ジパング→エッゾで数週間
 ジパングから1年半~2年ほど空白の行動
 空白行動の後、ローラン城(竜の女王の城)へ
 ローラン城→ロマリア→ポルトガへ西進した異魔神を追って2か月程度の航海
 ポルトガ近海で異魔神にオメガルーラをかます
 飛空艇で世界樹へ行き、そこで最終決戦

まとめると、こんな感じですね。
6年足らず、5年と数カ月の大冒険でした
(キラが最後の方で「仙人の郷を後にしてもう5年…」
 と回想しているので、まる6年には達していないと思われます)

ダイの大冒険との最大の違いはなんといっても、移動時間の長さ
に尽きると思います。
ロト紋世界では徒歩・航海に数か月は当たり前。
日単位で国から国へ移動していたダイ大がウソのようです。
これは、そのまま双方の作品の世界の大きさに通じるのではないでしょうか。
ダイ大の作中経過時間考察時に、ダイ大の世界は現実の日本列島と同じくらいの広さ
という仮説を立てましたが、その仮説を生かしたうえで、
ロト紋の世界(引いてはドラクエ3の世界)は現実の世界地図と同じ広さ

という仮説を立ててみようと思います!

つまりは、ダイ大の世界で起きていたことは、
ロト紋世界ではジパング程度の規模の広さで起きていたことになる

のです。
こ、この解釈は地図を見ながら想像すると恐ろしいギャップが…

あとは、修行時間の長さも特筆に値します。
ロト紋が3か月とか1年かけて修行しているなか、
ダイ大では3日とか5日とかですからね。マァムの転職修行ですら1か月という…
これは、ダイ大が連載されていた雑誌が「週刊少年ジャンプ」というのも
関係があるかもです。
当時のジャンプバトル漫画の短期間パワーアップはほとんど風物詩でしたからね。
それに比べるとロト紋の修行は地に足が着いてる感じがします。
バトル漫画といえば、ダイの大冒険の方は戦闘シーンを重視して描かれている
のに対して、ロト紋は旅・冒険のシーンも戦闘と同等に描かれている
とも言えます。

以上、こんな感じでダイ大とロト紋を作中の経過時間の観点から
読み比べてみました。
正直、結論もみえないままこういう内容の記事を思い付き、
手探りで解釈・考察してみましたが、まさかこういう方向に行くとは
思ってもみませんでした。
ダイ大の世界が(相対的にみると)小さかったとは・・・。

読み比べの過程で、作中経過時間の観点以外でいろいろと
面白い比較も出てきましたが、とりあえず今回は作中経過時間に
特化して書いてみました。
それ以外の観点での読み比べは、機会があればまた。

とりあえず疲れました・・・。

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6 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-04-28 01:30:04
面白い考察ですが、一つ気になった点が
グノン戦→ジャガン襲来の期間を「1年」としてますけど、ジャガン襲来の冒頭で
アルスに敗れ立ったまま息絶えたグノンの死体を「いつまでもみっともない姿を晒すな」とジャガンが破壊するシーンがあるんですよね

これ、もし1年もの時間がたっていたとしたら、相当腐敗が進んでるはずですし、何よりその間ずーっと死体を(魔物とは言え)放置してるってのもおかしい話だと思うんですが…
返信する
Unknown (kyoh)
2012-04-28 19:57:18
原作者が何度か変わっているので、製作サイドはここまで細かく考えてはいなかったと思いますので、それをここまでまとめるのは大変だった事と思います。お疲れさまでした。

重箱の隅を突く行為でなんですが、ガダルでは無くカダルです(笑)
返信する
Unknown ()
2012-05-01 01:02:44
>グノン戦―ジャガン戦間の一年

たしかに、これはどうしようかなと思ったところです。
グノンの死体、ちょっとシルエットになってたので
魔物ということもあって1年くらい経ってもまぁ原型とどめてるだろ、と。
でも、ずっと死体放置は確かにおかしいですね…
ここで言ってる1年の根拠はただ「ヤオが色っぽくなってる」という一点だけなので
ちょっと考えなおしてもいいかもしれません。
どうせジパング後の空白の期間に吸収されるだけなので。

>×ガダル ○カダル

うぐ、そうでした!
あとで直しておきます。指摘ありがとうございました!

まとめ本当に疲れました・・・。
この記事で一切触れていませんが
実は経過時間を考えるうえで最大の矛盾点があります。
それは、アステアが闇のオーブをラダトームから持ち出したのが
いつなのかということです。
このことを真剣に考え出すと経過時間の整合性がとれなくなるので
この記事では完全に無視しました。
でも、落ち着いた時間がとれたらちょっと真剣に考えてみたいなーとも思いつつ。
返信する
懐かしい (大賢者)
2012-05-02 13:38:35
懐かしいですね、「ロト紋」。
最初から最後までリアルタイムで見てました。
連載が始まった頃は確か小6で、終わった時には高校生になってましたね。

こういうまとめって、なかなかやろうと思ってもできるもんじゃないと思います。
本当に頭が下がります。
返信する
びっくり (LEICA)
2013-12-05 00:25:11
ロト紋は最高でした。

小学生の頃読んだので忘れかけていましたが、この記事を読むことで再びあのワクワクする感じを味わえました。

すごい大変な作業だったと思います。お疲れ様でした。
返信する
Unknown (Unknown)
2014-03-18 13:15:11
前回も今回も面白かったです
週間連載だからしょうがないけどダイ大も1年~3年くらい使えばキャラの成長とか見れてさらに面白くなったのかなぁと思ってしまいますね。あいつらが年単位で修行したら単騎でバーン倒せてしまいそうですがwww

まぁこういう比較が出来るから両方とも面白い漫画になったのかなぁとも思えますがね、まとめお疲れ様です
返信する

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