遡ること約11か月前の、2012年3月21日。
1日中オフだったこの日。
私は十石峠街道を走りに行きました。
リアサスをオーリンズに変え、それに伴いフロントのサス調整もいじりながら、
おお、おもしろい!なんて浮かれていた記憶があります。
その後十石街道の冬季閉鎖区間から一旦本庄に降り、そこから再び西上州やまびこ街道を走り
上信越の下仁田ICから藤岡JCを経て家路へと向かいました。
思ったよりも速いペースでまわれたので、途中上尾にあるNAPSに寄ろうと思いつき
東松山ICで降りようとした時、事故は起こりました。
もう全く覚えてませんが、気付いた時にはすでに曲がりきれない角度で左コーナーに突入。
時速はおそらく80km/hぐらいまでしか落ちていなかったのではないでしょうか。
右ブレーキをガッチリ握ってフロントロック。
ハンドルが2,3度激しくブレたと思った瞬間、左側から路面に激しく叩きつけられ、そのままスライディングして止まりました。
頭などは打っておらず、気を失うようなこともありませんでした。
すぐに立ち上がり、後続車の邪魔になりそうな破片を脇にどかし、助けがくるのをしばらくまっていました。
したたかに打ちつけた左肩はだらりと下がり、時間を増すごとに動かなくなっていたった覚えがあります。
しばらくして、交通機動隊が到着し、4人がかりでバイクを起こし、緊急避難。
前輪はリムがひしゃげてパンク。押し引きが猛烈に大変なことになっていました。
その後バイクのレッカー移動で自宅まで乗せてもらい、病院に着いたのは午後の9時をまわっていました。
事故からおよそ5時間後のことでした。
そして診断の結果。
左上腕骨近位部 骨折 粉砕 転位
プロテクター装備のジャケット、パンツ、レーシングブーツ。
公道を走る上ではまず十分な装備だと思っていましたが、やはり無傷というわけにはいかないものなのでしょうか。
レッカーの途中から痛みがただ事ではなかったので、打ち身じゃ済まないだろうなーとは思ってましたが、
ものの見事に折れておりました。しかも粉砕骨折。肩と上腕をつなぐ骨が4つに砕けバラバラになった状態でした。
事故当時の身体の様子。
内出血が広範囲に広がり、左上腕はもとより、左胸もかなりの打撃を受けていました。
これは、左胸ポケットに忍ばせていたコンデジの影響もありました。
事故から6日後。
全身麻酔をして手術。
金属プレートをスクリューボルト11本で固定。
ブラックジャックの顔のような傷が左肩に刻まれました。
手術後、麻酔から覚め手術医に抱きかかえられた際、
「腕が付いていてよかったね。結構ひどかったよ」と言われました。
1年近くたった今でも、もちろん全快となったわけではありませんが、それなりに回復に向かいつつあります。
リハビリも続けなければなりませんし、後遺症も残るでしょう。
そんな中またバイクに乗ると言うとまわりでも眉をひそめる人々が大半ですが、
事故直後からもバイクを降りようと考えたことはありませんでした。
しかし事故や安全に対しての意識は、さすがに以前より高くなりました。
できれば経験したくなかったことですが、経験してしまった以上、今後の糧としなければそれこそ意味がありません。
上手下手に限らず事故は起こります。
2011年6月。バイク雑誌「ライダースクラブ」の編集長であるキャプテン竹田津こと、竹田津敏信さんがお亡くなりになりました。
ビックマシンに憧れ始めていた当時、DVDであらゆる車種を華麗に乗りこなす映像をみてすっかり虜になったことを覚えています。
そしてキャプテンが亡くなったと知った時は本当に信じられませんでした。
あんなにうまく乗りこなせる人でも死んでしまうのかと。
(事故原因はカーブ途中、道路の中央線を大きく超えてきた74歳が運転する乗用車と正面衝突したものでした)
その日の体調やちょっとした集中力の途切れでも取り返しのつかないことになります。
この記事をご覧になってくださった皆様もどうぞお気をつけください。
そして万が一事故が起こってしまったとき、
1ミリでも怪我を軽減するための装備や努力を忘れないでください。
私も心をいれかえて、またバイクに跨ろうと思ってます。
自分の糧にもさせていただきます。
ホントに痛々しいですね。
普段プロテクタージャケットも、レーシングブーツも着用していない、というか持ってない自分を反省します。
CB1100は飛ばして楽しむようなマシンじゃないですよね。
エンジンの心地よい鼓動とビックマシンらしいトルクを味わいながら走るって感じでしょうか。
いわば究極の安全装置かもしれませんね。
でも生身で走っていることに違いはありません。
自分が安全運転をしていても巻き込まれる可能性もあります。
私の愚行がしびすけさんの糧になるのであれば、これほど嬉しいことはありません。
お互い「SAFE RIDE」でバイクライフを楽しみましょう。
さてさて、陰鬱な事故申告、じゃなかった、自己申告も終わったし(笑)、
いろいろ動き出したらあっという間です。
1年間眠っていた物欲もモリモリと??
本当に復活して良いのやら、悪いのやら…(>_<)
連絡がないのはてっきり仕事が死ぬほど忙しいのだろうと勝手に勘違いしていてごめんなさい。
こんな大怪我をされていたのですね。
まずはじっくり養生されて、また羽撃くための英気を養ってください。
本当に無事でよかったです。
最近きづいたにですが、事故当時に着用していたジャケットを見ると
ケガをした肩口付近には全く傷がありませんでした。
逆にそれほど身体的ダメージが無かった肘や膝の部分等は文字通りズタボロ…。
やはりバイクが壊れてくれたから、この程度で済んだのかもしれませんね。
生身で乗るバイク。お互いに気をつけましょう。
Safe ride !