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サラ☆の物語な毎日とハル文庫

クリスマスの物語『飛ぶ教室』

聖なる夜を迎えていますが、皆さまいかがお過ごしですか?
サンタクロースはくるでしょうか?

東京の夜空は群青色に澄みきって、星が痛いようにチカチカ輝いています。
とっても寒いです。
冷え込んだ冬の夜です。

クリスマスの物語って、いっぱいあります。だれでも一冊や二冊、お気に入りの大切な物語を心の中にしまっているのではないでしょうか。

わたしが、まず思い出すのは、エーリヒ・ケストナーが第二次世界大戦前に書いた『飛ぶ教室』です。
ドイツの寄宿学校での、クリスマスまでの何日間かを描いた物語。
少年たちの友情のお話です。
“飛ぶ教室”というのは、少年達がクリスマス休暇に入る前の23日に、学校で上演することになっているお芝居のタイトルでもあります。

雪景色の中で、実業学校の生徒たちとの闘いや、先生達との交流、町の様子、そのほかいろいろなことが、いきいきと描かれています。

この本に描かれているクリスマスは、ほんとにステキです。
そして、クリスマスにいちばん必要なのはloveなのだということが、しみじみ感じられるのです。
ケストナーは、この本の前書きにこんなことを書いています。
「どうして大人はそんなにじぶんの子どものころをすっかり忘れることができるのでしょう? そして、子どものときにはずいぶん悲しく不幸になるものだということが、どうして全然わからなくなってしまうのでしょう?(この機会に私はみなさんに心の底からお願いします。みなさんの子どものころをけっして忘れないように! と。それを約束してくれますか、ちかって?)」(岩波書店・高橋健二訳より抜粋)

クリスマスには雪が似合うのですが、東京は雪はなしです。
でも、なかなかいいクリスマスですよ。
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