まるの日<へミシンクとミディアムな暮らし> まるの日圭(真名圭史)の公式サイト

ネコ20匹を世話するため、本を書いたりバイク乗ったり。見えない世界ととその狭間を見ながら日常を生活する一人の男の物語。

今日は2つ 白昼夢でも。

2010-04-08 21:42:57 | 童話?
白昼夢の話。
仕事中、ぼやっとしていると頭の中に一つの映像が浮かびだしました。
そのまま、時間もあったので最期までストーリー映像を見てみるとまあ面白い感じ。
ちょっとここで書いてみますが、意外とどっかで見たような内容です。

『人魚の泉』

その泉には人魚が住んでいました。
人魚は青い肌をしており、長い髪は体を覆うほど。上半身は若い女性の体ですが、腰から下は魚のうろこで覆われています。
水かきのある手で魚を捕まえてはむさぼり食い、そして、岩の上で歌を歌い。一人っきりで、そんな生活を何十年、何百年と過ごしていました。

ある日、木々の木漏れ日を浴びて、岩の上で気持ちよく歌っていると、上から網のようなものが落ちてきました。人魚はよけられず、その網に捕まってしまいます。
もがいて岩から落ちて、そして引き上げられた先には、一人の人間の女が居ました。
女は言います。
「お前を捕まえるために、私は死ぬ思いをしてやっと来たんだよ!」と。


少し前、女には男が居ました。
長年、共に生活してきた男です。二人は裕福な生活をしていました。お金にはまったく困らない生活をしていたのです。
ところが、男は女よりも若い娘に気を引かれ、そのまま若い娘の方へと行ってしまったのです。
「君の老いる姿が悲しい」
という台詞を残して。

女は激怒し、男を見返すために人魚を捕獲する事にしました。
人魚の血を飲み、永遠の若さを得ようと思ったのです。
何人もの屈強な男を雇い、

町を離れ、いくつもの山を越え、海を渡り、そして森の奥にあるこの泉に到着したのです。
女は、屈強な男達とそこで人魚を捕獲するべく罠を仕掛けました。
そして、それが成功したのです。
女は狂気しました。
その夜は森の中で祝杯をあげ、夜が明けるまで男達と共に欲望に身を任せていました。

そして、その騒ぎもある程度収まった頃、女は裸のまま、人魚の転がされているテントの中にやってきました。手には、料理を食べる時に使っていた銀のナイフを握っています。

「どうだい、私は美しいかい!」
そう言いながら、縛られた人魚の顔を持ち上げます。
「いつまでも若い姿なんて、いい御身分だ。お前はこれから、金持ちのオッサンどもに肉をむさぼられるのだよ。おまえを売った金で、私は永遠の生を若いまま、生きて行くのさ。」

そう言って、女は笑いました。そのまま、手に持っていたナイフを人魚の手に刺します。
そして、そこからあふれる血を、女は飲んだのです。

手から口を離し、口の周りに付いた血をぬぐいもせずに女は言いました。
「ははは、私はついに永遠の若さを手に入れた。」

女の脳裏には、自分を捨てたその男の姿が浮かんでいたのでした。


そして、日が昇ってから。女の姿が無い事に男達は気付きました。
急いで探し回ります。
人魚の居るテントに入った男は、ギョッとしました。そこには、干からびた魚の干物のようなものが、転がっていたのです。

泉の中には朝日に照らされて、光るものがあります。女の持っていたナイフが落ちているのを一人の男は見つけました。

すると、泉のほうから歌が聞こえてきました。それは悲しい女の歌。
朝日に照らされた岩の上には、人魚が居ました。

その姿はまるで、人魚を捕まえ来た女のような・・・。



と言う感じで。どっかに有りそうな話ですが、このストーリーが頭の中にすらすらと流れて最期まで出てきました。ちょっとショートホラーっぽいですかね。
まあ、もしも何かに送る場合はもっと手直し必要ですが、映像的に私には見えているので、あとは表現力の勝負になりますかね。

誰かマンガにするならいいかもですね。




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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
まるの日さん、こんにちは。 (りんパパ)
2010-04-08 22:06:57
 結局、人魚になってしまったんですね。

 若さを望んだ、女の哀れな姿ですかね。

 いゃ、幸せな姿ですかね。

 ひからびた人魚がかわいそうですね。

 でも、白昼夢で、このような話が、浮かんでくるとは、さすが、まるの日さん、たいした物ですね。
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本当に…漫画家さんに…お願いします。。って感じですね?(^-^) (北海道で田舎暮らし人)
2010-04-09 00:03:45
有限…無限…の世界のお話かな?…(^-^)
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白昼夢でこんなにアイディアが出るのは、うらやましいです。 (なか)
2010-04-09 02:05:18
ヘミシンクやってると、漫画家の最大の敵のネタ切れが無くなるのかもしれませんね。
まるの日さんは、漫画原作とかの賞レースに投稿を考えてみるというのは、どうでしょうか。
返信する
白昼夢でこんなにアイディアが出るのは、うらやましいです。 (なか)
2010-04-09 02:05:19
ヘミシンクやってると、漫画家の最大の敵のネタ切れが無くなるのかもしれませんね。
まるの日さんは、漫画原作とかの賞レースに投稿を考えてみるというのは、どうでしょうか。
返信する
皆様、コメントありがとうございます。 (marunohi)
2010-04-09 21:18:59
女の側にも正当な理由はあるのですが、それは男の仕打ちがひどかったからなんですよね。
その男がもう少し考えてくれたら、こうならなかったのに。という話でもあります。
人の生死を左右するほどの事を、私たちは無意識にやっているのですよね。

その組み合わせが、今の生になるのかと。

マンガ原作、というのは、やはり何らかのインパクトが必要と思いますので、私の程度の話ではちょっと難しいかな、と思ったりします。
なので、エッセンスだけ汲み取ってもらえるといいですけどね。
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