診察台の上でも、こんなに甘える性格の良いN.F.C.の男の子・・・
私のネコではありません
尊敬するブリーダーさんからの依頼で、私がお世話することになったジョエルくんといいます
元飼い主が、治療費用を払えないと言ったからです
ジョエルくんの右目は、ウィルス性疾患に冒され、角膜が溶けてしまうほどに重篤な状態でした
当然、開けられないばかりか、激しい痛みが・・
眼球写真をご覧ください
本来、クリアなはずですが、もやがかかったようになっています
角膜表面は潰瘍となって、溶けてしまっています
表面の白くなっている部分がそうですが、これを見て、元飼い主さんは
目に白い斑点があるんですけど、病院に行った方がいいんですか
としか思わなかったんです
斑点なわけがありません
目やにが付いているわけでもありません
角膜が溶けているんです
瞬膜にある黄色い部分も、同じくウィルスに冒されています
かわいそうに、こんな状態が続いても、つまり
毎日、どんなに目が痛くても、病院に連れて行ってもらえなかったんです
みなさん、もしも自分の目がこんな風になっていたら、どうしますか
朝起きて、もしも目が痛かったら、眼科に走りませんか
もしも、自分のこどもが『目が痛い』と訴えたら、すぐに病院に連れて行きませんか
ペットはわが子、と宣言する飼い主が圧倒的に多いのにも関わらず、こんな状態の子を放っておく人もいるんです
そうなったのは、ネコの病気の事を知らないせいでしょうか
私はそうは思いません
ネコの病気のことを知らないならなおさら、異変に気づいたらすぐ、プロ(獣医師)に診せるべきです
ジョエルくんの治療は、放っておいた期間が長かった故に
積極的かつ集中的に、慎重に進める必要がありました
日々、患部の状態を見ながら、ジョエルくんの痛みを取ることを最優先に行わなければなりません
それは、率直に言って、とても高価でとても大変なものでした
異変に気づいてすぐ、適切な治療をしていれば、費用もさしてかからずに済んだのに・・・・
もちろん、検査費用は高価です
その後の治療費も、薬代など、決して安くはありません
しかし、ペットを飼うのはお金がかかるものです
突発的な治療費がかかることもある、ということを、ほとんどの飼い主が考えた末に
ペットを迎えていると思いますが、そうではない人もいる・・・
ジョエルくんは今、回復して、生まれたお里でのんびりとしあわせに暮らしています
ひどかった右目も、こんなにきれいになりました
治療が一段落して、お里にお届けした時、実家ブリーダーさんは
『よかったよかった、痛くなくなってよかった』と涙をこぼしておられました
誤解を恐れずに言いますが、きちんと世話できないような飼い主に渡してしまったことを、悔やんでおられるように感じました
以前にも記したことですが、人それぞれに可愛がり方・飼い方があり
どれが正しい、正しくないかは明言できません
しかし・・・・自分と暮らしているペットに責任を持てないようなら、ペットを飼ってほしくない
些細な異変になぜ、気がつかないのか
気がついても、なぜ、軽んじて思うのか
心配だ、と言いながらも、なぜ放っておけるのか
私は自分が完璧だとも思わないから、よそさまの事を悪くは言いたくない
言う資格があるとも思わない
ただ、残念な事に、自分と違う飼い方をしている人を誹謗中傷する人でも、同じ、あるいはもっとひどい事をする場合があります
人は誰でも過ちを冒すことがある
過ちを冒した人を赦せる、心の広さを持ちたいと思っています
しかし、それは同時に、私が自分自身にウソをつくことと同じかもしれません
赦せないのに、赦そうとすればするほど、私は自分自身をだますことになる
それができることがおとななら、私はおとなを辞めようと思う
ジョエルくん、本当に長い間、つらかったね・・・
もしも、元飼い主に会うことがあったら(絶対ないけど)思いっきり咬みついていいからね
でもそれは、できないのでこちらはよーく観察して、察することぐらいしかできません
ジョエルくんのように目が開けられないくらい痛がっているのは、一目瞭然なので、飼い主はその異変に気づいていたはず。
それを、まあいいかとか、動物病院に連れて行くとお金がかかるからと思ったのでしょうが、本当に可哀想すぎますね
お金がないなら、私なら必死に働いて医療費を工面します
それが出来ないというのは、お金もないのかもしれませんが、それ以前に愛情がないんでしょうね
飼うからには、どうか愛情を持って責任ある飼い方をしていただきたいと願います
ジョエルくん、お目めが治って本当に良かったね
マリーベルさん、ジョエルくんの病気を治して下さって本当にありがとう
マリーベルさんは、ネコたちのあしながおばさん…いえ、あしながおねえさんだね
痛い思いして本当につらかったよね。 元飼い主を恨まない、優しいこですね。
自分の家の子なら、1か月ふりかけごはんになろうが、治療費をけちるな。
なんたるどアホ!生きてるんだから、病気にもなるよ。 だったら初めからぬいぐるみでも
飼ってろ!! て感じですね。 先日自分の猫が病気になった時に『代わってあげられたらどんなにいいか』
と心底思いました。人間はことばがしゃべれる、治療の苦痛も、投薬も理解できる。
自分の愛するペットの苦しむ姿見て、平気でいられるのは尋常ではありません。
Mariebellさん、ジョエルくんを救ってくれてありがとう。 猫神様~!!