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井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

個人的には申年ではなく、豚年なのだった

2016年01月03日 | 日本語について

年末、ふぐと、のどくろと続けて会食で、新年は鮨にぶりカマを食べたら

2キロ太ってしまった。

年明けにご馳走してくれる人がいて、何がいい? と訊かれ

「はいっ、ふぐ!!」

と答えたら、

その人、人のお腹にジロリと視線をあて、

「自分がふぐにならないように」

・・・・・・言い返せなかった。

今月は「外科医 有森冴子」のイベントで、人前に出るので、あんまり

むさ苦しくないように、少し節制しよう。

でも、おかげで痩せこけていた頃より寒さが苦にならない。

新しいドラマ、少しミュージカルふうにダンスが入らないかなあ、と

考えている。

以前やはりミニミュージカルふうに、ドラマ内で歌と踊りを入れたく、

主演の渡哲也さんに、脚本執筆前にお目にかかり「踊ってください」と

お願いし、快諾頂いたのだがいざスタジオに入り、振付師も

来ている状態で、渡さん急に臆されたらしく「踊れません」と。

歌だけは歌って頂いたが、残念なことであった。

というのもあり、一度はやってみたいことの一つがドラマの中での

ダンスなのだ。

うまく入らないと水と油で失敗するので、無理やり入れることは

しないけど。

 

年賀状が年ごとに億劫で、頂くものにそれも最小限お返しするだけにしたら

だいぶ頂く枚数が少なくなってきた。

門松は冥土の旅の一里塚。

一休の狂歌だが、「めでたくもありめでたくもなし」と 続く。

しかし、私にはめでたい。

この世を卒業する日が少しずつ近づいてくる、

嬉しい。


慰安婦問題のゆくえ

2016年01月02日 | 歴史・政治

年が明けてもなお、コメント欄に年末の慰安婦問題について
書き込みを頂く。

よほど皆さん、腹に据えかねていらっしゃるようでそれは
無理からぬところだが、安倍総理の「賭け」はまんまと
ツボにはまったのではなかろうか。

韓国側の混乱と逆上はただごとならぬ。

朴槿恵政権が年末という区切り間近に解決を急いだのは、
韓国経済が不穏で日本との不和を長引かせることに
財界から朴政権に対して批判の集中砲火であること、
それに加え日本の援助が欲しいのかもしれないし、アメリカからの
突き上げがあったのかもしれない。

私はアメリカの根回しによる日韓米間の、出来レースのような気が
しているけれど。根回しというよりは、半ば強制か。

「最終的かつ不可逆的な解決」と言われたのは、今回が初めてではないが、
米国の「立ち会い」のもと、世界の視線の注目の中で、韓国側にもこれを言わせたことで従来よりは韓国にとってはカセがきついのは事実。

「28日で全て終わり。もう謝罪しない」

「ここまでやった上で約束を破ったら、韓国は国際社会の一員として終わる」

という安倍総理の自負心も、今回はアメリカの後ろ盾と、世界に報道され
歓迎を受けて、韓国が引っ込みつかなくなっている状況だからだろう。

これで、韓国が約束を反故にしたら、日本国民の韓国嫌悪感情は
募る。政府レベルでは韓国もそれは避けたいところ。

国の心知ってか知らずか、10億円は受け取らないの、自称元慰安婦たちが
日本政府を訴え、韓国の司法もそれを受理するなど、まあ相変わらずの
ことではあるが、おそらく・・・・・間もなく今回の日韓談話に関しては、今までとは
様子が違うことに、あちらは気づくであろうと思われる。

日韓談話が韓国以外の国々に対して「寝た子を起こした」状態に
なってしまったこと含めて、今回の安倍政権の処断に関しては、
賛否両論あろうけれど、安倍総理の「賭け」はこと韓国に
対してはひとまずいい目が出たのではなかろうか。

10億円の拠出も、日本大使館前の性奴隷少女像を撤去が条件なので、
中国から言われたところで、何か条件をつけることは出来る。
払ったところでせいぜい条件付きの、10億円に過ぎない。
それにしても不愉快だが、日本は中国の緑化運動の民間団体に
100億から渡す。その理不尽と額を考えれば、地団駄踏むほどの
金額ではあるまい。

安倍総理批判は簡単だが、慰安婦問題には20年も取り組んで、その上での
経験則からの決断であったと思う。
河野談話に自縄自縛されている間は、半ば永遠に引きずると読んで、
実利を取られたのであろう。

といって、いかに安倍総理の英断が正しかろうと、国民にしてみれば、やってもいないことを認めてしまったことに、当分は感情がくすぶるだろうと思われる。
それもまた致し方ないことだが、今回のことをもって安倍総理を全否定して
表舞台から引きずり落とすようなことしたら、日本を損ねかねない。
耐え難きを耐え、ここは安倍総理を活かす道を取ることが必要だろう。

濡れ衣を着せられた部分に関しては、これから国民レベルで晴らして行くしかなない。大体20万人もの「無垢な少女」(思わず失笑するが)たちが誘拐され、
性的な虐待を受けていた、とそれが事実なら韓国の官憲や男たちは黙ってそれを見ていたのか。20万人もの少女拉致と虐待が事実なら、なぜ戦後すぐ
問題になってないのだ?

日本が兵隊を募集すれば、募集人員の最大50倍が押しかけていたのは、
なぜなのだ? 少女狩りと彼女らへの性的虐待が、事実なら。

韓国が騒ぎ始めたのは、戦後妙な日本人が自らの著書に虚偽を書いて
以降のことである。慰安婦狩りが実際に行われたとするなら、済州島に
その痕跡も証言も皆無なのは、なぜなのだろう。
「そんなものは、なかった」という証拠と証言なら幾つもある。

海外に対しては、なぜ安倍政権が相手の虚偽まで認めて、妥協したか
韓国という国の特殊性まで含めての説明が必要で、難儀だが
やるしかあるまい。

相変わらず韓国は、ドイツと日本を比べて日本を戦争犯罪国呼ばわり
するのだが、ドイツはナチスドイツに対してひざまずいて懺悔は
したが、戦争自体に謝罪も賠償もしてはいない。
日韓併合は合邦であり比較対象にはならないし、戦争犯罪国も何も
韓国人は日本人として戦争に加担した側である。
強制で兵隊を集めたわけではなく、最高50倍という倍率で
応募者が殺到していたのが、事実である。

それにしても「不可逆的」などという、ややこしい言葉をなぜ使うのだろう。
わざわざ読むものに難解感を与える法律用語に似ていて、実感が
伴わないので言葉に力が無い。

「もう絶対蒸し返さない」と言ったら、何かまずいことでもあるのだろうか。
韓国語では、解りやすい言葉が使われたことを期待したい。

しかし、国連事務総長の地位にありながらおおっぴらに強引な反日運動を展開
していた潘基文氏が、今度の日韓談話について祝意を述べている
ことには、いささか驚かされた。

http://news.nate.com/view/20160101n18302?mid=n1006

次期大統領を狙っている氏にとって、韓国内では大変な失点になると
思われる。にもかかわらず・・・・ということで、ここでも私は
日韓米三者合意のシナリオの存在を疑ってしまうのだ。

その実態はないというのに、延々と膠着して泥道を歩かせられて来た慰安婦問題だが、ともかくこれで形はついた。
後は国民の意識の問題で、どう無実を晴らして行くかだろう。

今回の日韓談話で、怒髪天をついたまともな国民はしかし、全体の2割程度ではないのだろうか。
情報を正しく受け取れるネット界隈には怨嗟の声が満ち溢れているが、
さて人口比でどのくらいの国民が、慰安婦問題の実相を心得ているのだろう。
せめて5割が真実を知って抗議の声を上げ続けていれば、そもそも
河野談話を許してはいない。村山富市元総理と共に河野洋平氏に、
いまだ恥知らずな談話を発し続けることを許してはいない。
親韓舛添都知事を誕生させてもいない。

国民の自覚あれば、今回の安倍総理の妥協策もなかっただろう、と思えば結局、責任の所在は際限なく韓国への妥協を許して来た国民にあるのではなかろうか。
あらゆる日韓友好イベントの開催者は、韓国への加担者であろう。
竹島は実質侵略されているのだし、こちらもどこかで大鉈を振るわないと、
振るう機会を永遠に失ってしまう。

中国が日本の国土を着々と買っていて、それは日本の領土侵略に等しい
ことなのに、国民は騒がない。
買われた部分の面積はもう返っては来ない。徐々に面積を広げられ、
ある日、領事館を建てられればそこは治外法権の実質中国領土になる。
国防動員法発令の日に備えて、いかほど武器を貯蔵しようと
いつでも打って出られる人民解放軍兵士の待機所にしようと、
もはや打つ手はなくなる。

中国や韓国の水飢饉が予想されているが、国は水源をすら個人の売買に
まかせ外国人が買うことへの、バリアがない。

安保法制案を「戦争法案」と言い換え大きなデモをやる人たちが、
こと日本を守ることに関しては、実に不熱心なことがいぶかしい。
安保法制で、戦場に僕たちがやられてしまう、などと騒いでいる
高校生を見ていると18歳の選挙権に危惧を覚えるが、しかし
大人の平均レベルも、彼らと大して変わりはしない。

くり返し述べているが、近代戦にあっては素人を徴兵したところで
役に立ちはしない。足手まといなだけである。それより、巧みな虚偽がばらまかれ、張り巡らされる情報戦という戦争に無関心、無知な国民が多いことを憂慮する。
ネトウヨと蔑まれながら、結局真実に近い情報はネット内にしかない。

末尾に念のため記しておくが、わたくしは安倍総理の全否定はしない代わりに
全肯定しているわけでもない。


妖艶な男

2016年01月02日 | 日記

かつて、男に対して「妖艶な」という形容詞を使ったことがない。
市川雷蔵さん主演の時代劇を見るまでは。
(芸能人をさん付けするのは、軽蔑する向きもあるが私にとっては、
過去のスターさんではあっても、同業エリアにいらした方なので)

このところ、大映の昔の映画を見ていてたとえば自らが女形を
やっていらした衣川貞之助監督などの作品は、女優さんに自ら
動きをつけていらっしゃるので、身体の傾げ方、しごきを
口にくわえる所作、大層勉強になる。

衣笠貞之助監督は新派のご出身だが、後に映画の女形をやられていた。
1900年台の初期は、映画も女形を使っていた。

新派の出身なので画面は、さながら舞台の構図で白梅をはらはらと散らし、
空には朧月。

一連の大映映画の数本が市川雷蔵さん主演作品で、昨夜見たのが
「眠狂四郎 女妖剣」。いまだファンが増え続けていると聞くが、なるほど、
艶やかに美しい。それと声質の艶(なまめ)かしさ、口跡(こうせき)の良さ。

口跡ももはや絶滅語に近いのか? 主に歌舞伎役者の台詞回しの闊達さを
その声質を含めていい、昔は姿に加えて口跡の良さが役者には
要求された。

一度、新宿で建物の中に入って行かれる雷蔵さま(とこう呼びたくなる)を
見かけたが、こう言ってはなんだが、とりわけ美貌でもなくお背が高い
わけでもなく、照明映え、なかんずく化粧映えのするお顔立ちなのだった。
もし、俳優ではなく人波の中にいらしたら紛れてしまうほど。
それがひとたび画面に出ると艷やかな花に化身する。

亡き香港スターレスリー・チャン氏もそのたぐいで、楽屋でお目にかかった時は
ステージやスクリーンの彼の輝きに比べれば、もはや別人といってもいいほど
普通の人だった。

もっとも、雷蔵さまが三島由紀夫の金閣寺を市川崑監督で映画化した時は、
時代劇の時の目張りも、ドーランもなくほぼすっぴんでのご出演でいらしたが、
唇が大層美しい形をしていることに、今回気づいた。
観察眼も少しだけ、昔に比べて進歩したようだ。

雷蔵様は病を得て、37歳でこの世を美しいまま去られた。
短期間の役者人生であったのに、夥しい数の作品を残して。

「眠狂四郎・女妖剣」には藤村志保さんが出ていらして、一度樹木希林さんの
邸宅でお目にかかったことがあり、拙宅まで自ら運転の車で送って頂いたことがある。和服での運転が珍しかった。希林さんも和服で、随分キレのいい運転を
なさる方だけれど。

他に、仕事でご一緒してご自宅に遊びに行ったこともある根岸明美さんも
出演していて、もしお二人の出演を知っていたら雷蔵さまについて
いろいろ伺っておくのだった。

そう言えば日本でも「妖艶な」と表現したい俳優さんは雷蔵様お一人だが、
海外には、妖艶なという言葉がふさわしい男優はいない。
そもそも、妖艶というのはひょっとしたら、日本独自の感性か?
海外には女優さんでもそう表現したい人はいない。

当分は雷蔵さま追っかけで、DVDを回すことになりそうな。